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徳島の23歳右腕が韓国2球団目のオファーを受諾 イ・スンヨプ監督(元巨人など)の下でプレーへ

室井昌也韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表/KBO取材記者
イ・スンヨプ監督、白川恵翔(写真:トゥサンベアーズ)

韓国KBOリーグで今季導入された「代替外国人選手制度」で5月下旬から6週間、SSGランダーズに在籍した白川恵翔投手(前四国IL・徳島、23)のトゥサンベアーズ入りが10日、同球団から発表された。

契約内容は総額400万円(6週間)。SSGでの180万円から倍増した。背番号は11。球団は獲得理由について「ストレート、スライダー、フォーク、カーブなど球種が豊富。先発に適しているとともに、KBOリーグにも対応済みですぐに戦力になる」とした。

「代替外国人選手制度」は故障者リスト入りした外国人選手に代わり、期間限定で他の外国人選手を登録できるもの。球団は6週間後、故障から復帰した選手または代替選手のどちらかと契約を継続するかを決める。

白川は6月1日に初登板。5試合に先発し2勝2敗。序盤に大量失点した1試合を除くと防御率2.49の好成績を残し、左内腹斜筋故障で離脱したロエニス・エリアスの穴を十分に埋めた。

SSGは今月2日、6週間の期限終了を前に熟慮の末、白川との契約終了とエリアスの復帰を決めた。白川がウエーバー公示されたことで、KBO他球団は白川と契約することが可能になった。

一方のトゥサンは6月28日、先発左腕のブランドン・ワデルが左肩甲下筋の筋損傷で故障者リスト入り。代替の外国人投手を探すことになり、候補者の1人として白川が浮かび上がった。

7月1日時点での白川を巡るドラマ風相関図(画像:ストライク・ゾーン、写真:SSGランダーズ、トゥサンベアーズ)
7月1日時点での白川を巡るドラマ風相関図(画像:ストライク・ゾーン、写真:SSGランダーズ、トゥサンベアーズ)

もう1人の候補者として、昨季までキウムで5シーズンプレーしたエリック・ヨキッシュがトゥサンに猛アピール。アメリカから入団テストに訪れ、ある程度の評価を受けた。しかし就労ビザの取得まで1、2週間要することから、既にビザ取得済みの白川をトゥサンは選択した。

白川には徳島に戻るという選択肢もあったが、代理人によると「これまでのパフォーマンスが評価され、オファーしてもらえるなら名誉なこと」として、KBO球団からの契約要請を見守っていた。

その間白川は帰国せず、ソウル市内で個人トレーニングを継続。前所属球団の徳島は以前から「白川本人の意思を尊重する」としていた。

白川のトゥサンでの初登板は、12日からのサムスンライオンズとのホーム3連戦(チャムシル)いずれかの試合が予想されている。

トゥサンは昨季からイ・スンヨプ監督(元千葉ロッテ、巨人、オリックス)が指揮を執り、日本人コーチ2人が在籍。バッテリーコーチを芹澤裕二、三塁ベースコーチを後藤孝志が務めている。

トゥサンに所属する日本人選手は、2003年の入来智投手(元近鉄、広島、巨人、ヤクルト)以来21年ぶり。入来はKBO初の外国人登録の日本人選手だった。

(関連記事:事故死の入来智さん現役終盤は韓国でプレー 「いつも真剣でした」と当時のコーチが別れを惜しむ

白川恵翔の成績(ストライク・ゾーン 2024年韓国プロ野球個人成績)

トゥサンベアーズ紹介(ストライク・ゾーン)

韓国プロ野球の伝え手/ストライク・ゾーン代表/KBO取材記者

2002年から韓国プロ野球の取材を行う「韓国プロ野球の伝え手」。編著書『韓国プロ野球観戦ガイド&選手名鑑』(韓国野球委員会、韓国プロ野球選手協会承認)を04年から毎年発行し、取材成果や韓国球界とのつながりは日本の各球団や放送局でも反映されている。その活動範囲は番組出演、コーディネートと多岐に渡る。スポニチアネックスで連載、韓国では06年からスポーツ朝鮮で韓国語コラムを連載。ラジオ「室井昌也 ボクとあなたの好奇心」(FM那覇)出演中。新刊「沖縄のスーパー お買い物ガイドブック」。72年東京生まれ、日本大学芸術学部演劇学科中退。ストライク・ゾーン代表。KBOリーグ取材記者(スポーツ朝鮮所属)。

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