犬を飼っている方全員に知ってほしい雌犬の生理と発情について
今回は、犬を飼っている人には全員に知ってもらいたい雌犬の生理について、お話をさせていただきます。
雌のわんちゃんの飼い主さん以外の方にも、犬の体の知識として知っておいてもらった方がいいかな。と思います。
どうぞ最後までご覧ください。
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最初の発情期
雌のわんちゃんは、生後7か月~9か月(大型犬の場合は少し遅いこともあります)~1歳になるころまでに、最初の発情期がやってきます。
その前後の期間が、生理(以後はヒートと表します)ということになります。
発情の兆候は、まず陰部からの出血になります。そのあと陰部がかなり肥大して、いちじくのような状態になります。
初めての発情は、時期にも兆候にも個体差がありますが、だいたい時期が来ると、陰部をしょっちゅうなめているとか、陰部が腫れて見えるなどのいつもと違う様子が見られるかと思います。
小型犬や中型犬で年にだいたい2回、発情期がやってきます。大型犬の場合はもう少し期間が長い場合もありますが、これは、個体差になるので正確ではありません。
ヒートと発情期の違い
ヒートと、発情期というのは少し違っていまして、発情期はその時期に交配をすると赤ちゃんができるという時期にあたります。
ヒートが始まって、1週間から10日くらい経った後、そこから1週間~10日の間が発情期ということになります。そのあとも、出血や陰部の肥大は1週間程度続きます。
交配をする場合
赤ちゃんが欲しい場合は、この時期に交配をしますが、発情期の内の2~3日が妊娠可能な期間になりますので、その時は獣医さんに検査をしてもらって、交配の日程を決めるようにしてください。
と、いっても、現在は動物愛護法によって一般家庭での繁殖についてはかなり色々なルールがありますので、素人の繁殖はかなり慎重になるべきです。
そういうわけで、ヒートの期間は出血が見られてからだいたい3週間程度、続くということになります。
ヒート中に注意すること
ヒート中は、犬の集まるしつけ教室やドッグラン、ドッグカフェ、トリミングやドッグホテルなど、利用ができない場所がほとんどだと思います。
お散歩ですが、ほかのわんちゃんの迷惑になることが多いです。
おしっこも回数が増えて、発情のにおいを残すことになるので、去勢をしていないおすのわんちゃんなどが無駄に興奮してしまう原因になります。
それから、陰部がビックリするくらい腫れるので、その時期に不衛生な場所へお散歩に行ったりすることで、子宮の病気にかかる確率が上がります。
子宮蓄膿症に一番かかりやすいのは、ヒート中だということです。
衛生面でも十分気を付けなければなりません。
犬自身も、やけに機嫌が悪かったり、ご飯を食べなかったり、精神的に不安定な場合が多いです。
なので、雌のわんちゃんの飼い主さんは、自分の犬の体については、よく観察をして、その時期が来たら適切に管理するように心がけてください。
偽妊娠について
それから、3週間のヒート期間が終わった後、だいたい2か月位した頃に、偽妊娠という症状を起こす子も多いです。
偽妊娠は、乳腺が発育しておっぱいが大きくなったり、お乳が出たり、妊娠の兆候と同じ症状がでます。
巣作りをしたり、ぬいぐるみを抱え込んだりするわんちゃんもいます。
そのため、偽妊娠の時期にも自分でおっぱいをなめて細菌感染を起こし、乳房炎を引き起こしたりするなど、病気のリスクがでてきます。
おっぱいを絞ったりするのは絶対にやめてあげてくださいね。
偽妊娠はなにも問題が無ければ、時間が解決する症状ですが、年に2回の発情のたびに繰り返す場合が多いです。
年に2回の発情と、その度の偽妊娠となってしまうと、1年の半分以上は、生理現象のために注意深い対応が必要となってきます。
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このことは、女の子のわんちゃんの飼い主さんはもちろん、犬を飼っている方にはみんなに知っておいてもらいたいと思います。
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避妊手術について
もちろん、犬のヒートは「避妊手術」をすると無くなります。ヒートがないので、偽妊娠もなくなります。
1年を通して、同じリズムで生活をすることができますので、付き合いやすいわんちゃんになるかとは思います。
当たり前ですが、避妊手術を受けた後は子犬を産むことはできません。
家族でしっかりと、避妊手術についてのメリットやデメリットについても検討してみるのも良いかと思います。
みんなが、ストレスなく健康で楽しい毎日を送れますように。
【YouTubeでは動画でお話しています】犬を飼っている方全員に知ってほしい 犬の生理と発情について