【苫小牧市】大正時代から佇んでいた歴史ある建物が、残念ながら解体されるそうです。
本幸町1丁目、国道36号線沿いに100年以上この場所で佇んでいるこちらの建物。目にしたことのある方も多いのではないでしょうか。
2015年3月まで焼き鳥店「やきとり 鳥元」として営業していた建物です。
苫小牧郷土文化研究会の杉本事務局長に確認したところ、こちらの建物は大正11年に建てられたもので今年でなんと101年だそうです。
当初は「赤根谷理髪館」として営業しており、この建物の2階部分には画家・遠藤ミマン氏が1935年〜1945年頃まで下宿していた場所でもあります。
遠藤ミマン氏は苫小牧美術協会を創立し苫小牧の文化芸術の発展に尽力され、また苫小牧市立西小学校の教員、美園小学校の校長など指導者としても活躍された郷土にとてもゆかりのある方です。
個人的には美園小学校の独創的な校歌や校章のイメージが強く残っています。美園小学校の卒業生であれば記憶に残っているのではないでしょうか。
現在、2階の窓は一部割れが確認され、そのままにはしておけない状況であることはわかるのですが…
残念ながら、解体を知らせる貼り紙がありました。
解体作業は、2023年5月1日(月)〜6月1日(木)まで行われるようです。
お店の裏側の住居部分は、2022年まで住んでいた方がいらっしゃったようですが、この建物も一緒に解体されるようです。
こちらの写真は杉本氏から提供していただいた、建物1階部分の写真です。
鳥元時代のメニューがまだ残っていますね。
建物内部は何度か改修しているそうですが、2階の部屋に関してはほぼ建築当時のまま残っているそうです。遠藤ミマン先生が住んでいた思い出の場所が無くなってしまうのは寂しいですね。
大正時代からある建物なので老朽化してくるのは致し方ありませんが、100年以上この地で街の移り変わりを見守ってきてくれ、また郷土文化に多大な貢献された遠藤ミマン先生のゆかりのある建物でもあるので、なんとか残してほしかったところです。
残念ながら、解体が決まってからでは仕方がないですね。
■建物情報
住所:〒053-0015 北海道苫小牧市本幸町1丁目3−14
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