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粗品との“ギャンブル四兄弟”でも注目の再出発コンビ「シモリュウ」。胸に秘める粗品への恩返し

中西正男芸能記者
「シモリュウ」のシモタさん(左)と前田龍二さん

元お笑いコンビ「コウテイ」のシモタさん(31)と元お笑いトリオ「なにわスワンキーズ」の前田龍二さん(36)のコンビ「シモリュウ」。それぞれ解散を経て昨年コンビを結成しました。今年4月、活動拠点を大阪から東京に移し新たな一歩を踏み出してもいますが、その中で感じること。そして、公私ともにお世話になっている先輩「霜降り明星」粗品さんへの思いを吐露しました。

二日連続で

シモタ:今年4月から大阪から東京に拠点を移しました。今で4カ月ほど経ちましたけど、来て良かったと痛感しています。

絶対的な仕事量も多いし、幅も広いし。新しい出会いもあるし、今のところ、本当にありがたい流れをいただいていると思います。

前田:大阪でそれぞれ別のコンビ、トリオを解散して、去年から二人でコンビを組み直しました。

コンビとしてもまだ始まったばかりですし、東京での生活も始まったばかりなんですけど、以前から粗品さんのYouTubeチャンネルに出してもらっていて。そこで知っていただいている方がたくさんいてくださることが、ただただありがたいです。東京に来てもゼロからのスタートではない。粗品さんには昔からずっとお世話になっているんですけど、ここでもまた助けてもらっています。

シモタ:そもそも、この二人で組むという発想はなかったんです。互いに解散して一人にはなっていたし、デビューの頃から仲良くさせてもらってきましたけど、それはそれというか。僕が後輩、龍二さんが先輩。あくまでもその関係性でやってきた二人だったんです。

ただ、元お笑いコンビ「ジョニーレオポン」で現在は飲食の事業をやってらっしゃる河内慎太郎さんという方がいらっしゃるんですけど、河内さんから「この二人で組んだらええやん」と言っていただきました。

前田:それまでは本当にそんな気はなかったんですけどね。

シモタ:河内さんにはただただお世話になってきましたし、本当にすごい方ですし、信頼しかない方ですし、そこで一気に意識が変わったんです。そこから急に龍二さんのことをそういう目で見るようになりました。あくまでも仲の良いクラスメートという立ち位置だった女の子を急に女性として見るというか(笑)。「よく見たら、ナイスバディーやな…」と思いまして(笑)。

あと、実はその前日にも粗品さんから同じことを言ってもらっていたんです。「ここで組んでもいいんじゃないか」と。

二日連続で、10年ほどお世話になり続けている先輩が言ってくださる。絶大な信頼をおいているお二人でもある。それならば、その道が正解なのかなと。そう思って、組むことになったんです。

恩返し

前田:今後コンビとして賞レースを取るとか、メディア露出をするとか、そういう目標もあります。でも、一番の目標というか、軸として考えているのが「絶対にコンビ仲を悪くしない」ということなんです。

もちろん、日々ちょっとしたケンカや言い合いはあります。なかったらおかしいですしね。でも、もうしゃべらなくなるとか、解散するとか、そういうことは絶対にやめておこうと。

互いに解散を経験しているので、もうそれはしないでおこうという思いもあります。ただ、一番は河内さん、粗品さんへの思いです。

粗品さんのYouTubeチャンネルに“ギャンブル四兄弟”として出していただいている。粗品さんが作り上げた登録者数200万人以上の大切な場に、僕らを出してくださっている。僕らがどう転ぶかも分からないのに、出してくださっている。そのおかげで武道館でイベントもさせてもらいましたし、それを親に見せることもできました。

僕らが仲たがいしたら、このコンビの問題だけではなく粗品さんにも迷惑をかけてしまう。ありがたい場もなくなってしまう。そして、後押ししてくださった河内さん、粗品さんを落胆させることにもなる。そんな選択肢を取るのだけはナシでいこう。そんなことをやる意味が分からん。それが根底にある思いなんです。

シモタ:そこはね、しっかりとあります。

前田:え、粗品さんがどんな人かって?それでいうとね、そらもうね、気難しい、厄介な奴ですよ。

シモタ:そのリップサービスいらんねん(笑)。

前田:いや、ま、本当にやさしい。それしかない人です。ただただやさしい。僕らが組んだ時も、誰より泣いてくれましたしね。

シモタ:こちらから見る粗品さんと、世間から見る粗品さんは違うのかもしれませんね。めちゃめちゃやってくださっているけど、ワシらもそれを言わないですしね。知ってる人は知ってる。それでいいとも思いますし。

前田:河内さんと粗品さんが最初トークライブをきっかけに仲良くなって、麻雀をするようになったんです。そこから麻雀のメンツとして僕が呼ばれ、さらにシモタが呼んでもらいという中で、この10年、これでもかと遊ばせてもらうようになっていきました。

シモタ:たくさんカッコいい背中を見せてもらってきました。

前田:粗品さんは本当にお笑いが大好きな方なんです。異常やなと思うくらい(笑)。

麻雀、僕らは3人打ちでやっていて、4人いたら抜けている1人はその間にご飯を食べたり、休んだり、3人の麻雀を横から眺めたりしているものなんですけど、粗品さんはその間にもネタを書いているんです。天才と言われている人でも、ここまでするんだと。言葉じゃないメッセージをたくさんもらってきました。

シモタ:僕らが仲良くして「М-1グランプリ」とか「キングオブコント」を取る。そして、二人で成功する。それしか恩返しはないと思っています。

…真面目な話っぽくなってしまいましたけど(笑)、本当にそれしかないと思いますしね。なんとか、そちらに進めるよう積み重ねていきたいと思っています。

(撮影・中西正男)

■シモリュウ

1993年5月15日生まれで鹿児島県出身のシモタさんと88年5月20日生まれで愛媛県出身の前田龍二さんが2023年にコンビ結成。シモタさんは「コウテイ」、前田さんは「なにわスワンキーズ」として注目を集めてもいたが、それぞれ解散を経て新コンビを組んだ。今年4月、活動拠点を大阪から東京に移す。「霜降り明星」粗品のYouTubeチャンネル内で粗品、「ダブルヒガシ」大東翔生との4人で結成された“ギャンブル四兄弟”としても活動。9月14日には東京・ヨシモト∞ホールで東京移籍後初の単独ライブ「トッパン!」を開催する。

芸能記者

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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1999年にデイリースポーツ入社以来、芸能取材一筋。2019年にはYahoo!などの連載で約120組にインタビューし“直接話を聞くこと”にこだわってきた筆者が「この目で見た」「この耳で聞いた」話だけを綴るコラムです。最新ニュースの裏側から、どこを探しても絶対に読むことができない芸人さん直送の“楽屋ニュース”まで。友達に耳打ちするように「ここだけの話やで…」とお伝えします。粉骨砕身、300円以上の値打ちをお届けします。

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