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iPhoneとPixelを花火大会に持って行ったらどっちがキレイな写真が撮れる?比較してみた!

Akiくらしフォトグラファー / ブロガー

アップルのiPhoneとグーグルのPixel、ふたつの人気スマホのカメラ機能を比べてみました。今回撮影したのは花火。それぞれの写真を比べてみましょう。

写真を比較してみたら違いが歴然

同じ花火大会でiPhone、Pixelのふたつのスマホカメラで花火を撮り比べてみました。まったく同じ瞬間というわけではないのですが、それぞれのカメラで特によく撮れた写真を2枚ずつ紹介します。

筆者の所有するアップル iPhone 13 Pro とグーグル Pixel 8 Pro で撮影しています。発売はそれぞれ2021年と2023年でPixel 8 Pro のほうが新しい機種です。世代によってもカメラの性能は異なりますが、それぞれのスマホの描写の傾向の違いとして参考にしていただければ幸いです。

まずは、iPhoneで撮影した花火の写真です。

iPhone 13 Pro で撮影した花火の写真①
iPhone 13 Pro で撮影した花火の写真①

iPhone 13 Pro で撮影した花火の写真②
iPhone 13 Pro で撮影した花火の写真②

次にPixel で撮影した花火の写真です。

Pixel 8 Pro で撮影した花火の写真①
Pixel 8 Pro で撮影した花火の写真①

Pixel 8 Pro で撮影した花火の写真②
Pixel 8 Pro で撮影した花火の写真②

パッと見ただけでもぜんぜん違う写真になっていて面白いですね。筆者の感覚としては、Pixelで撮った花火の写真のほうがきれいだと感じました。以下でそれぞれの写真の特徴を見ながら、Pixelのほうが良いと思う理由を解説します。

iPhoneの写真の特徴

それぞれの写真の特徴を見てみましょう。まずはiPhoneの写真です。

iPhoneで撮影した花火の写真
iPhoneで撮影した花火の写真

iPhoneの写真を見て最も気になるのは「色」です。全体的に黄色がかっています。編集で色を調整することもできますが、標準状態だとすこしアンバー寄りの傾向があるようです。よく言えば温かくてやわらかい雰囲気ですが、花火の色がぜんぶ黄色っぽくなってしまうのは残念です。

Pixelの写真の特徴

一方でPixelの写真を見てみましょう。

Pixelの写真は自然な色に見えます。花火の発色もきちんと記録されていて、彩り豊かな花火の様子が伝わります。

Pixelの「長時間露光」機能がすごい!

Pixelの写真は「長時間露光」という機能をつかって撮影しています。花火や車のライトなど、被写体の動きを記録してくれる撮影モードです。

Pixel のカメラには「長時間露光」モードがある。花火の撮影におすすめ。
Pixel のカメラには「長時間露光」モードがある。花火の撮影におすすめ。

「長時間露光」は一眼などの本格的なカメラで花火を撮るときにもよく用いられる撮影技法です。Pixelの「長時間露光」モードはそのカメラの長時間露光撮影を模した機能です。「長時間露光」モードで花火を撮ると、打ちあがる花火の光の線や、火花が広がる線が写真に記録されるので、より花火が大きく華やかに見えます。

画像左:通常の写真。画像右:長時間露光で撮影した写真。花火が開く様子が記録されて美しい。
画像左:通常の写真。画像右:長時間露光で撮影した写真。花火が開く様子が記録されて美しい。

PixelでもiPhoneでもふつうの花火の写真だと一瞬を切りとるだけなので、タイミングしだいでは花火のボリュームが物足りず寂しい印象になりがちです。

ふつうにシャッターを切るだけだとPixelでもiPhoneでもさみしい花火写真になってしまうことがある。
ふつうにシャッターを切るだけだとPixelでもiPhoneでもさみしい花火写真になってしまうことがある。

しかし、「長時間露光モード」なら、花火が広がる動きを記録してくれるので、より豪華できれいな花火の写真に仕上がります。

長時間露光で撮影すると、花火が大きく開いたり複数の花火が並んだ写真になりやすい。
長時間露光で撮影すると、花火が大きく開いたり複数の花火が並んだ写真になりやすい。

iPhoneにも「長時間露光」があるけど…

「長時間露光」はiPhoneのカメラにも搭載されています。カメラアプリで「LIVE」機能を有効にして撮影。そのあとに写真アプリで編集することで「長時間露光」を有効化できます。

カメラを開いたときの右上に「LIVE」機能のマークがある。ここに斜線がついていると機能がオフなのでタップしてオンにしよう。
カメラを開いたときの右上に「LIVE」機能のマークがある。ここに斜線がついていると機能がオフなのでタップしてオンにしよう。

Live Phots は写真アプリでエフェクトをかけることができる。このなかに「長時間露光」がある。
Live Phots は写真アプリでエフェクトをかけることができる。このなかに「長時間露光」がある。

このような手順でiPhoneでも「長時間露光」の写真を撮ることができます。

iPhoneで撮影した花火の「長時間露光」写真。
iPhoneで撮影した花火の「長時間露光」写真。

しかし、iPhoneの「長時間露光」は線がぼやけてしまい、Pixelの「長時間露光」と比べるとすこし使い勝手が悪いです。

長時間露光で撮影した写真。画像左がPixel、画像右がiPhone。
長時間露光で撮影した写真。画像左がPixel、画像右がiPhone。

花火を撮るときはPixelなら「長時間露光」が、iPhoneならふつうの写真がきれいに撮れそうです。

画像左がPixel、画像右がiPhone。
画像左がPixel、画像右がiPhone。

Pixelなら「長時間露光」で手軽にきれいな花火写真が撮れますが、iPhoneだとできるだけタイミングをとらえてシャッターを切らなければなりません。

花火を撮るなら Pixel カメラが優秀!

花火の写真を撮るなら、個人的にはグーグル Pixelのカメラのほうが優れていると感じました。発色のバランスが良く、「長時間露光」モードのおかげで華やかな写真が撮りやすいからです。

とはいえ写真は鑑賞者の感覚しだいなところもあります。筆者の感覚では、Pixelの花火写真のほうがきれいだと思いましたが、iPhoneの花火写真のほうがきれいだと思う人もいるでしょう。

また、今回はあくまで「花火」という限定的なシーンでの比較です。被写体や撮影環境しだいではまた異なる結果になりそうです。例えば、食事の写真を撮り比べたときは、iPhoneのほうが好みの写真に仕上がりました。
スマホカメラの特徴を解説した記事もあるので興味のある方はあわせてご覧ください。
参考:iPhoneより良い?Google Pixel 8 Pro のカメラをつかってわかった魅力と欠点(Aki) - エキスパート -Yahooニュース

iPhoneで花火を撮るときのコツを解説しました。
参考:シャッターのタイミングを後から変えられる!iPhoneのLive機能が花火撮影で大活躍だった(Aki) - エキスパート - Yahoo!ニュース

関連記事:誰でもできる花火を豪華できれいに撮る方法!三脚さえあれば初心者でもブレない【撮影のコツ解説】(Aki) - エキスパート - Yahoo!ニュース

くらしフォトグラファー / ブロガー

日常の何気ないシーンや家族と過ごす生活の写真を撮る "くらしフォトグラファー"。特別ではない平凡な毎日を撮ることの魅力や価値を発信しているほか、お気に入りの撮影スポットを紹介しています。 ブログやYouTubeなど各種メディアでは自分の使っているガジェット情報を発信。得意分野はカメラ・スマホ・パソコン・バッグ類など。明日から使える写真撮影のコツや、あると生活が便利になるアイテムなどを分かりやすく紹介しています。 神戸ファインダー / ピークデザインのある暮らし / シタタカライフ など複数のウェブサイトを運営。1989年生まれ / 兵庫県神戸市育ち

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