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誰でもできる花火を豪華できれいに撮る方法!三脚さえあれば初心者でもブレない【撮影のコツ解説】

Akiブロガー / くらしフォトグラファー

花火をきれいに撮る方法を解説します。花火はきちんと撮ろうとするとなかなか難しい被写体なのですが、すこしの準備と工夫で誰でもきれいに撮れるようになります。本記事では、簡単にマネできて失敗しにくい花火の撮影方法を紹介します。

ブレずに存在感ある花火写真を目指そう

よくある花火写真の失敗は「ブレ」です。初心者がふつうに撮るとブレやすく、もしブレずに撮れても花火が小さくさみしい印象になりがちです。

ふつうに撮ると花火の写真はこのようになりがち。ブレてしまったり、花火が小さくて物足りない。
ふつうに撮ると花火の写真はこのようになりがち。ブレてしまったり、花火が小さくて物足りない。

これをちょっと工夫することで、下のような写真に改善することができます。

すこしの工夫でブレない写真が撮れる。画質も向上してざらつきの少ないクリーンな写真に仕上がる。
すこしの工夫でブレない写真が撮れる。画質も向上してざらつきの少ないクリーンな写真に仕上がる。

本記事で紹介する方法を使えば、ブレを抑えてきれいな花火の写真が撮れます。また上の写真のように花火が線になって記録されるのでよりボリュームのある華やかな印象に仕上がります。一枚の写真で複数の花火が重なって見えるようにできるので、実際に見たときの迫力ある花火の感動を写真で表現できます。

花火撮影の準備

花火撮影の準備をしましょう。

必要なもの

  • カメラ
  • 三脚

あると便利なもの

  • カメラのリモコン

カメラ以外に必要なものは三脚だけです!リモコンはあると便利ですが、なくても上手に撮る方法があるので後ほど解説します。

固定さえできれば、三脚はそこまで高級なものでなくて大丈夫です。もちろん質の良い三脚のほうが安定していて失敗しにくいですが、数千円の三脚でもきれいに撮ることができます。三脚は花火に限らず、普段の生活の中でもタイマーで記念撮影したり、動画を撮ったりするときにも使えて便利なので持っておくと活躍シーンはあると思います。

三脚とカメラがあればとてもきれいに花火を撮れます。
三脚とカメラがあればとてもきれいに花火を撮れます。

カメラは一般的な機種で大丈夫です。本記事ではカメラ初心者に人気の「キヤノン EOS Kiss M」を例に解説します。レンズはカメラと標準でセットになっている「EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM」です。

花火を撮るときのカメラの設定

花火を撮るときのキーワードは「三脚」と「長時間露光」です。このふたつがとにかく大事!撮影方法を解説します。

カメラで花火を「長時間露光」撮影する方法

やることはシンプルで、三脚にカメラを固定して、カメラのシャッター時間を長めになるように設定するだけです。このような撮影手法のことを「長時間露光」と呼びます。難しく聞こえるかもしれませんが、方法は簡単です。

  1. カメラを三脚に固定する
  2. 「絞り優先」モード(Aモード、Avモード)にする。絞りを「11」にする。
  3. ISOを「100」にする
  4. 構図を決めて、ピントを遠くの建物などに合わせて固定する
  5. シャッターをタイマーに設定する(リモコンがあればリモコンをつなぐ)
  6. シャッターボタンを押す

手順1:カメラを三脚に固定してください。安定させることが大事なので、ぐらつかないようにきちんとセットしましょう。

手順2:撮影モードを「絞り優先」モードに設定します。多くのカメラにはモードダイヤルがあるはずなので、そのダイヤルで「Av」や「A」の位置に合わせれば「絞り優先」モードになります。
絞り優先モードにすると、カメラの絞り(F値)を設定できるようになるので「11」にしましょう。F値は8~16くらいがお手軽に花火をきれいに撮れるのでおすすめです。

手順3:ISOを「100」に設定してください。もし「100」が設定できないようであれば、「200」など小さめの数字にしてください。

手順4:花火を撮る構図を決めます。どのあたりに花火があがるのかを調べてカメラを向けます。花火は大きかったり空高く上がるので、広めに写るようにしておくと良いです。

そしてピントの位置を調整します。まずはシャッターボタンを半押しして、遠くの景色にピントを合わせます。空だとうまくピントが合わないので、建物や山などにピントを合わせてください。
そして一度決めたピント位置を固定するために、フォーカスモードを「マニュアルフォーカス」(MF)に設定しましょう。MFに設定しておけば、勝手にピント位置がずれることがなくなり、きちんと鮮明な写真が撮れるようになります。

フォーカスモードをMFに設定すれば、自分でピントリングを操作しないかぎりピント位置が固定されます。
フォーカスモードをMFに設定すれば、自分でピントリングを操作しないかぎりピント位置が固定されます。

手順5:シャッターをタイマーに設定します。2秒くらいの短いシャッターで大丈夫です。これはシャッターボタンを押すときの振動を防ぐ目的です。ボタンを押してからシャッターが切れるまでに数秒の時間差をつけることで、ブレを抑えます。

カメラの「ドライブモード」の設定で、タイマーを設定できます。短めの2秒タイマーでOK。
カメラの「ドライブモード」の設定で、タイマーを設定できます。短めの2秒タイマーでOK。

もしリモコンがあれば、カメラに直接触れずにシャッターを切れるのでぜひご活用ください。ブレを抑えるのに有効です。

手順6:花火が打ちあがったらシャッターボタンを押します。本記事の手順に従ってカメラの設定をしておけば、数秒ほどシャッターを開いて撮影する「長時間露光」という撮影ができます。

きれいに花火が撮れました! f/11、ISO100、シャッター時間6秒、焦点距離15mm
きれいに花火が撮れました! f/11、ISO100、シャッター時間6秒、焦点距離15mm

撮影機材:キヤノン EOS Kiss M、キヤノン EF-M15-45mm F3.5-6.3 IS STM

※備考:本格的な花火の撮影方法だと「バルブ撮影」がありますが、本記事では簡単・手軽に撮る方法として「絞り優先」モードの撮影方法を紹介しています。カメラによってはバルブ撮影の機能を搭載していない場合がありますが、本記事の手順なら一般的な多くのカメラでマネできます。ぜひ試してみてください。

ブロガー / くらしフォトグラファー

ガジェットの情報を発信するブロガー。得意分野はカメラ・パソコン関係。明日から使える写真撮影のコツや、あると生活が便利になるアイテムなどを分かりやすく紹介しています。取り上げるアイテムは実際に使って良かったものだけに厳選。 日常の何気ないシーンや家族と過ごす生活の写真を撮る "くらしフォトグラファー"として活動。特別ではない平凡な毎日を撮ることの魅力や価値を発信しています。 神戸ファインダー / ピークデザインのある暮らし / シタタカライフ など複数のウェブサイトを運営。1989年生まれ / 兵庫県神戸市育ち

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