【碧南市】無我苑にて『伊藤公洋 陶展 「土と炎」』開催中 ”彩文志野”を知り、出会いに酔いしれる旅
shungikuです。
碧南市哲学たいけん村 無我苑で開催中の『伊藤公洋 陶展「土と炎」』に行ってきました。
伊藤公洋氏も在苑ということで、お話を伺うことができ新しい世界に旅をしたような感覚になりました。
ポスターも迫力あるもので、「早く実際に見てみたい」という気持ちにさせられます。
伊藤公洋氏は高浜市の「丹鏡窯(たんきょうがま)」の五代目となる方。
代々、それぞれ個性豊かな焼き物を追求されていました。
五代目公洋先生は「始めは興味がなかったんです。」と笑いました。
しかし、美濃に修行に出てから「陶」の道を追い求め研鑽し、自分の個性・特徴を生み出していくことになったようです。
それが今回、ひと際目を引く「彩文志野」というものです。
伊藤公洋氏は桃山時代の志野を追求し、伝統技法を活かしつつ、独自の表現を見せてくれます。
3種類の化粧土・何種類もの釉薬を使い試行錯誤の末に創出したのが「彩文志野」。
「焼き上がりを想像しながらの根気のいる作業の繰り返しです。」とのことです。
実際に間近で作品に触れてみると、「彩文」が与えてくれる印象はフォルムやサイズで様々であり、「自然」「四季」「宇宙」などがイメージされ、ちょっとした旅にでたような感覚の中にいる自分に気づきます。
瞑想回廊には陶額が絵画のように展示。
コンクリート打ちっぱなしの壁に良く似合っています。
碗類も数多く展示されています。
「花器」が並び、華やか。
「志野」もしっかり感じる「彩文志野」
新しいものが生まれた力強さがあります。
見事な花器が並びます。
そこに「花」がなくても十分に「華」がありますね。
枝を挿してみたい衝動も感じます。
伊藤公洋氏は1994年「日本伝統工芸展」入選。
その後、数々の陶展で受賞という経歴をお持ちで「令和の志野」として高い評価をうけていらっしゃいます。
「志野」は日本独自の焼き物です。
その伝統を守りつつ新しい表現を見つけた努力は大変なものがあったのだろうと思いますが、私たちはこの会場でその結果をしっかりと感じる事ができます。
非常に個性的で趣のある花器。
2階展示ではガラスの中に多くの茶碗・花器が並びます。
美しい「黄瀬戸」の鉢
丸いフォルムにも「彩文志野」はしっくりと合います。
伊藤公洋氏はこれだけの作品を作り、世の中に評価されている現在でも「道の途中」「さらなる進化を求めている」と、作陶の日々だそうです。
”何かを生み出す人”の向上心は素晴らしいと考えさせられました。
また、「伝統文化を絶やしたくない」と力強い言葉も。
1階入り口では伊藤公洋氏の作品を購入できるコーナーがありました。
お気に入りの作品を手元に置いて余韻に浸れます。
なんと、「彩文志野」のカップもお手頃価格でした。
無我苑瞑想回廊での作品展は無料です。
『伊藤公洋 陶展「土と炎」』は2025年1月26日(日)まで。
この素晴らしい「彩文志野」に触れてみませんか?
『伊藤公洋 陶展「土と炎」』情報
場所:「碧南市哲学たいけん村 無我苑」
碧南市坂口町3丁目100番地
電話:0566-41-8522
休苑日:月曜日・年末年始(12/29~1/3)
入苑料:無料
駐車場:90台無料