【川崎市川崎区】「おむすびカフェサララ」 多様性の街に響く「お互いさま」「生きていこう」のメッセージ
きのうにひきつづき、川崎の臨海部に近いところから、お店を紹介していきます。
わたしを焼肉の名店・東天閣に連れて行ってくれた友人が、次に案内してくれたのは、こちらの「おむすびカフェ サララ」さん。
以前から友人の投稿で見かけて気になっていましたが、どうも普通のカフェではないような感じがしていたのです。
場所は、新川通り沿い、セメント通りの入り口の反対側です。
おむすびカフェ
この看板が目印です。日替わりおむすびにキンパ、いいですねえ!
内観
こうしてみると、普通のカフェのように見えます。
でも、このカフェがすごいのは、見た目ではなくその設立にかけた思いだったのです。
サララ
一番左にいるのが、このカフェを運営する金裕美さんです。
後ろにある看板には「おむすびカフェサララ」の他に、「さらら保育室」「コミュニティールームSarara」と書いてあります。合同会社「ゆいまーる」の文字も。なるほど、こちらのカフェは「コミュニティカフェ」という位置づけでよさそうですね。
「子供の頃はあっちのセメント通りの方にいたんだけど、あの頃は毎日大型のトラックがひっきりなしに通るような道だったの。このエリアはね、昔から在日韓国人・朝鮮人、沖縄の人や、東北の人など、色々なバックグラウンドを持つ人たちが助け合って生きてきたところなのよ」と金さんは生まれ育ったこの街について話してくれます。
「サララっていうのは、韓国語で『生きて行こうね』という意味。人生には辛いことが降りかかることもあるけれど、人とのつながりがあれば、乗り越えることもできる。ここは、どんな人でも誰かとつながって、生きることができる場所にしたいと思って作ったんです」
近しい誰かのことを思いだしたのか、金さんの目には一瞬だけ涙が光りました。
協力者と一緒に作ったという会社の名前は「ゆいまーる」。これは「おたがいさま」という意味の沖縄の言葉ですよね。
中央のテーブルでは誕生日会が!
「いくつになったと思う? あらやだ、そんなふうに見えないって言ってほしいわ」
なんて、花とキンパを囲んで楽しそうに談笑していたグループ。 今日はお誕生日会なのだそうです。
この日は節分だったので、お誕生日ランチもキンパ♪
それにしても、めっちゃ美味しそう!!!
私もキンパを予約していたので、おうちで食べるのが楽しみです(笑)
金さんは「お誕生日だって、家に帰ったら一人っていう人もたくさんいるんですよ。だからここでお祝い会をすることもよくあります」と言っていました。
保育ルームも併設
カフェの奥には、なんと保育ルームが。
こちらの保育室は、「家庭的保育室」の位置付けで、5人までのお子さんを預かることができます。
現在は、5人のお子さんを預かっているそうです。
多世代交流の場に
私の友人はこのカフェに、ハンドメイドの作品を置いてもらっているのだそう。
手作りのマスクやアクセサリーなどの、雑貨も販売しています。
友人が所属している川崎区盛り上げ隊の構成メンバーは、私とほぼ同世代の子育て中の女性たちが中心なので、その世代と子どもたちが出入りすることで、多世代交流の場にもなっているんですね。
「平日は、高齢者ボランティアの方々といっしょに7時から学校が始まる前の居場所としてお店を開けてるんです。希望があれば、朝ごはんとしておむすびとお味噌汁も出しています。と金さん。
放課後には子どもたちの遊び場として開放して、毎週木曜日の夕方は学習サポートも行うのだそう。
イベントも
こちらの耳つぼジュエリーは、以前私がホテル縁道さんで施術してもらったないとう気功整体院さんの出張ですね。
(こういうのは、私たちの世代にもほんとにうれしいサービスですよね♪)
まちのえんがわ事業
高齢者の方々の交流の場となっている「まちの縁側」という事業の案内もありました。
サララさんは、「まちの縁側」にも登録されてるんですね。
本当に誰にでも門戸を開きたい、という金さんの強い気持ちが伝わってきます。
縁を結ぶおむすび
さららさんのおむすびは、お母さんが握ってくれたみたいな、おむすびです。
「めちゃめちゃおいしいの!」となぎささんもお勧め。
この日はキンパを予約していたので(それに焼肉を食べた後ですし)おにぎりは食べられなかったけれど、また近いうちに食べに行きたい!
子ども食堂も実施
月に一度(第四金曜日)子ども食堂も実施しているそうです。
現在はお弁当の形で、子ども=100円、おとな=200円で配布。
(予約は、電話か公式LINEで受け付けています。)
お弁当もとっても美味しそうですね。
次回は2月25日(金)ということなので、お近くの方は、ぜひ利用してみてください!
さらなるインクルーシブな場をつくりたい
現在、金さんはさらなるつながりの場をつくるために新しい挑戦をしているそうです。
今度は、カフェから3分ほどの場所に、障がいがある乳幼児から高齢者までが利用できる日中一時支援の場を作るため、奔走しています。
「障がいのある乳幼児期のこどもたちの居場所がないんです。介護事業に努めていた時から、障がいのあるこどもたちの夕方支援の必要性や、居場所を求めている人たちが受け入れられる場所が必要だと感じていたため、日中一時支援の場を作りたいと思いました」
そう語る金さんの心には、静かな、けれどもとめどない炎が燃えているような気がしました。
詳しく知りたい方は、金さんたちが挑戦するクラウドファンディングのサイトも覗いてみてくださいね。
縁をむすぶ場所
「サララ」
「生きて行こうよ」
辛く苦しいとき、そうやって声をかけてくれる誰かがいる場所。
それがこの縁を結ぶ「おむすびカフェ」だったのですね。
この記事を読んだ方で、もし周囲に金さんやサララの活動に興味がありそうな方がいたら、ぜひこの記事をシェアして教えてあげてくださいね。
※現在、13日まで休業中、14日から営業ということなので行かれる方はご注意下さい!
おむすびカフェ サララ
住所:川崎市川崎区浜町1-9-14
電話番号:044-200-4273
公式サイト:https://yuimaru-sarara.jimdofree.com
アクセス:JR川崎駅東口よりバス(7番、8番乗り場「川23 大師行き」「川 22 三井埠頭行き」で「四ツ角」下車徒歩1分