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京都ハンナリーズ戦を彩る藤澤五月似の美人チアに注目せよ

菊地慶剛スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師
京都ハンナリーズ戦でいつも笑顔で出迎えてくれるAKIさん(筆者撮影)

今や日本でも、スポーツ・イベントの盛り上げ役としてチアダンサー(もしくはチアリーダー)がすっかり定着していないだろうか。特にバスケやアメフトではすっかり必要不可欠な存在になっており、Bリーグでも各チームがダンスチームを結成し、試合に華を添えている。

そんな中、京都ハンナリーズのオフィシャルチアダンサー『はんなりん』に、とても気になる存在がいる。現在は日本ですっかり人気沸騰中の“あの”美人アスリートにそっくり過ぎるダンサーなのだ。

写真を見てもらえば一目瞭然だろう。平昌五輪以来すっかり時の人になった女子カーリングのLS北見のメンバーで、韓国でも美人アスリートとして注目を集めた藤澤五月選手のことだ。ダンサーの名前はAKIさん。やはりこれだけ似ていることもあり、五輪開催中は周囲からもかなり冷やかされていたという。

「よく言われます(笑)。最近は少し収まりましたけど、オリンピック中は周りの友だちとかからよく言われました。周りからも言われたこともあったし、TVを観ている時でもまあ似ているのかなと自分でも思いましたね。

(似ていることについて)何も深く考えたわけではないんですけど、そうですね…。自分は全然頑張ってないですけど、嬉しいと言えば嬉しいです。(LS北見の)皆さんは美人って言われているので、そう言って頂けるのは有り難いです(笑)」

藤澤選手に負けず劣らず笑顔が素敵なAKIさん。現在はメーカーで事務職をこなしながらチアダンサーとしてブースターを盛り上げてくれている。元々学生だった頃にbjリーグ時代の京都で2年間チアダンサーを務めていたが、就職を機に両立の難しさを感じチアの世界から離れていた時期もあった。

しかし経験を積みながら仕事がある程度コントロールできるようになり、再び挑戦したいという気持ちが強くなっていった。そこで会社にチアダンサー復帰をお願いしたところ、希望通りに許可をもらうことに成功。晴れて今シーズンから『はんなりん』に復帰することになった。京都のコアなブースターからも「お帰り」と声をかけられ、温かく迎え入れられている。

だが現在『はんなりん』に所属する8人のうち5人が学生ということからも理解できるように、社会人がチアダンサーを続けるのはやはり簡単なことではない。週末を中心に計30試合のホームゲームでダンスを披露するだけではなく、高いパフォーマンスを維持するために平日に週2回の練習に参加しなくてはならない。それでもAKIさんは充実の日々を送っている。

「たまに(仕事と試合が)重なることもあります。今は土日出勤とかもあるので、その分うまく振替休日を試合日につけるようにしたり、ある程度(勤続)年数が経ってその辺は自分でコントロールできるので、会社に協力してもらいながら両立するようにしています。

やはり社会人でチアを続けるのは難しいんですけど、少しでも多くの人が社会人になってもチアを続けられるようにその道をつくれるようになれればと思ってます。仕事もやりがいがあるし、チアもやりがいがあるし、できる限り(両方とも)やっていきたいと思います」

AKIさんがこれだけのバイタリティを持ち続けられるのは、一重にチアダンサーへの情熱だ。3歳からクラシックバレエや新体操を学び、高校からチアを始めたという彼女は、今も心の底から踊ることが大好きなのだという。そんな中でも特にバスケ会場という舞台に、そして京都ハンナリーズというチームに特別な思いを抱いているようだ。

「チア自体が好きなんですけど、バスケだけでなくアメフトや野球など他にもチアがある中で、私はやっぱりバスケの会場で踊るというのが好きで、お客さんがたくさんいる中で試合中に真ん中で踊れるのはバスケットぐらいしかないんですよね。

あとはここのチームコンセプトというのがすごく好きなんです。みんなに番号がついているんですけど、個人の番号に誇りを持つとか、全員に気に入られるようなチアになるとか、そういうところがとても好きで、どうしてもこのチームに戻ってきたいというのがあったんです」

実は今回このような多少便乗商法的なインタビューに対しても、AKIさんが快く引き受けてくれたのはそうした彼女の大きなチーム愛があったからこそ。きっかけは何でもいい。少しでも会場に足を運んでくれる人が増えてほしいとの願いからだ。

「私を通して『はんなりん』ていうチアであったり、チームについて知ってもらえれば、それが一番嬉しいです。私が注目されるというのも嬉しいのは嬉しいんですけど、それよりも私たちの役割としてはチームを後押しするスタッフの1人なので、チームを後押ししたいという気持ちの方が大きいです。個人的な意見としてはチームでこういうチアをしている人がいるというのを知ってもらって、それもついでに楽しみに来てもらえるというのが嬉しいですね」

控えめに話してくれたAKIさんだが、NFLやNBAの人気チームもチアダンサーたちは彼女たちにスポットを当てた番組が制作されたり、カレンダーが販売されるほどの人気ぶりだ。中にはそうしたチアダンサーを目的に試合観戦に訪れるファンがいる。もちろんBリーグにおいても、ブースターが会場に足を運ぶ目的が1つである必要はないはずだ。

今シーズンの京都ハンナリーズのホームゲームは残り4試合。藤澤選手を彷彿とさせるAKIさんの笑顔を見られる機会はわずかしか残されていない。

スポーツライター/近畿大学・大阪国際大学非常勤講師

1993年から米国を拠点にライター活動を開始。95年の野茂投手のドジャース入りで本格的なスポーツ取材を始め、20年以上に渡り米国の4大プロスポーツをはじめ様々な競技のスポーツ取材を経験する。また取材を通じて多くの一流アスリートと交流しながらスポーツが持つ魅力、可能性を認識し、社会におけるスポーツが果たすべき役割を研究テーマにする。2017年から日本に拠点を移し取材活動を続ける傍ら、非常勤講師として近畿大学で教壇に立ち大学アスリートを対象にスポーツについて論じる。在米中は取材や個人旅行で全50州に足を運び、各地事情にも精通している。

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