韓国女子サッカーの“女神”が日本に降臨。イ・ミナは「なでしこリーグ」で成功できるか
本日3月21日に開幕する日本女子サッカーリーグ(なでしこリーグ)。30周年を迎える今季は、4連覇を狙う日テレなどに関心が集まっているが、お隣・韓国は、今季からINAC神戸に加入するイ・ミナに注目している。
Instagramのフォロワーは69万人超
昨年12月に日本で開催されたE-1選手権に韓国代表として出場した彼女は、その愛くるしいルックスが話題となり、「人気急上昇中のビーナス」(『サッカーダイジェストweb』)などと人気を呼んだため、その名を知っているサッカーファンも少なくないだろう。
イ・ミナは韓国でもアイドル並みの人気を誇っており、最近は“韓国女子サッカーの美貌担当”といわれるシム・ソヨンを凌ぐほどの支持を集めている。
私服姿などプライベートショットを公開しているInstagramのフォロワーは、現在69万人を突破。『ミナ・ワールド』というファンクラブも存在し、男子中学生から40代男性までが加入しているという。
(参考記事:【画像あり】“韓国女子サッカーのアイドル”イ・ミナのSNSがスゴい!!)
もちろん、サッカーの実力も十分だ。今月行われたアルガルベ杯ではグループリーグで2試合連続得点を決めるなど、韓国代表のエースとして活躍。
昨季はWKリーグで14ゴール10アシストを記録し、得点ランキング2位に入った。韓国女子代表のユン・ドクヨ監督も最近、イ・ミナのなでしこリーグ移籍を惜しむように、韓国WKリーグを盛り上げるためにはイ・ミナのようなスターが必要だと話していた。
なでしこリーグでインパクトを残した韓国人選手
そんなイ・ミナは、なでしこリーグで成功できるだろうか。
振り返れば、これまでもなでしこリーグでは、数々の韓国人選手がプレーしてきた。
特にINAC神戸は韓国人選手と縁が深く、チ・ソヨン、クォン・ウンソム、チャン・スルギ、チョ・ソヒョンなどが所属していた。
昨季も、ホン・ヘジ、チェ・イェスルがINAC神戸に所属し、チームのリーグ準優勝に貢献したが、その中でもっとも成功した選手は、韓国で“女メッシ”と呼ばれるチ・ソヨンだろう。
日本でプレーした2011~2013年に、INAC神戸はリーグ3連覇を達成。2012年には、韓国人選手として史上初めてベストイレブンにも選ばれているのだ。
ただ、チ・ソヨン以降は、大きな印象を残した韓国人選手はいない。チャン・スルギとチョ・ソヒョンが、それぞれ2015年と2016年にINAC神戸の皇后杯優勝に寄与したが、爆発的なインパクトは残せず、WKリーグに戻っている。
K-POP好きのチームメイトがサポート
それだけにイ・ミナの活躍に期待がかかるが、過去にはそのスター性ゆえに、ときとしてやっかみの対象にもなってきただけに、何よりも結果を残すことが求められることは間違いないだろう。
(参考記事:【現地記者が明かす】INAC神戸に加入する韓国代表のビーナス!! イ・ミナの知られざるエピソード)
ましてイ・ミナにとっては、海外リーグでプレーするのは今回が初めてのこと。
韓国代表で主将を務めるチャン・スルギも、「日本に適応するまでの期間は気が気でなかった。言語の壁もありましたが、日本では全体的に素早く正確なパスサッカーに対する哲学を共有しています。そのテンポに体を合わせることが大変でした」と振り返っていたが、日本と韓国の環境やサッカーの違いに苦労する選手は少なくないだけに、不安も残ることは否定できない。
ただ、旧知の間柄である韓国のスポーツ紙『スポーツ・ソウル』のチョン・ダウォ記者によれば、イ・ミナは入団当初こそ環境の違いに戸惑っていたが、現在は講師を招いて日本語を猛勉強するなど、チームに馴染むために努力しているという。
また、K-POP好きであることから基本的な韓国語を話せるチームメイトの守屋都弥も、チーム内でのコミュニケーションなどをサポートしてくれているらしい。イ・ミナは、「(守屋との)5歳の歳の差は、韓国の感覚では大きいのですが、それでも都弥が助けてくれるから、早く適応できています」と感謝していたそうだ。
チームメイトの助けも受けながら、今日の開幕戦に向けて準備を進めてきたイ・ミナ。
韓国では、そのプレーもさることながら、試合中の真剣な表情やサポーターやメディアと接する愛くるしい姿も視線を集めていたが、イ・ミナは日本でも、そのスター性でファンを沸かすことができるだろうか。