開幕から無安打だった選手がホームランを打ち、チームメイトに手渡されたのは…
4月7日の8回裏、ジョク・ピーダーソン(シカゴ・カブス)は、同点に追いつくソロ本塁打を打った。上の写真は、ホームインの直後だ。
ピーダーソンのホームランは、これが通算131本目だ。2019年には、36本塁打を記録している。この本数はリーグ11位ながら、12.5打数/本のペースは、30本塁打以上の26人中5位に位置した。ただ、これまでの130本は、すべてロサンゼルス・ドジャース時代に打ったものだ。1年700万ドルで入団したカブスでは、開幕から5試合に出場し、ホームランどころかヒットも出ていなかった。この日の最初の2打席を含めると、15打数0安打だった。
ダイヤモンドを回ってホームインし、ダグアウトへ戻ってきたピーダーソンに、チームメイトのイアン・ハップは、箱に入ったワッフル・メーカーを手渡した。それを受け取ったピーダーソンは、箱にかぶりついてワッフルを食べる真似をした。
ピーダーソンの大好物がワッフル、というわけではないらしい(好きかもしれないが)。投球をうまく捉え、強い打球を打つことを「ワッフリング」と表現することがあり、そこに引っかけている。2018年の秋に、シカゴ・トリビューンのティム・バノンとマイク・ゴンザレスが発表した記事によると、発案者は、ハップとトミー・ラステラ(現サンフランシスコ・ジャイアンツ)の2人。この記事には、2018年9月24日にホームランを打ったコール・ハメルズが、ダグアウトでワッフル・メーカーを両手に一つずつ持った写真が掲載されている。ハメルズは投手だ。このホームランは通算2本目。ワッフル・メーカーは、どちらも箱には入っていない。
カブス1年目のピーダーソンにとっても、サプライズではなかった。こちらはMLB.comのマイケル・クレアによると、ピーダーソンはハップに「そうだ、ワッフル・メーカーを持ってくるよ。そしたら、いい当たりが出ると思うから」と言われたという。ハップの狙いどおりになったということだ。
試合前のカブスのツイート(下)からも、ピーダーソンがホームランを打った後、ハップがワッフル・メーカーを持ち出してきたのではないことがわかる。