日本人はビタミンD不足?日光を浴びないことがもたらす影響と対策
梅雨の時期は日照時間が減少し、日光を浴びる機会が少なくなるため、さまざまな影響が生じる可能性があります。
1. ビタミンD不足
ビタミンDは野菜や果物にほとんど含まれていないため、食事だけでは不足しやすく、紫外線(UV-B)による体内合成が必要です。特に骨の健康に必要なビタミンであり、不足すると骨軟化症や骨粗しょう症のリスクが増加します。また最近の調査によると、オゾンホールの発見による紫外線への警戒心や美白ブームなどの影響で、若年女性の多くは慢性的にビタミンDが不足していると明らかになりました。
日本では2000年代から、ビタミンD不足が原因でO脚、くる病、圧迫骨折、骨粗しょう症などの骨関連疾患の発生が増えているとの報告が多くなっています。2003年から2004年にかけて行われた中高生を対象とした調査では、ビタミンDの不足が男子79.9%、女子89.8%に見られました。
(参考:国立環境研究所 日本人にビタミンDが不足しているってホント?)
対策
・魚類、キノコ類などビタミンDを多く含む食品を積極的にとる。
・日光に適切な時間当たる。「国立環境研究所」のウェブサイトで、必要な日光照射時間を確認できます。
・ビタミンDの過剰摂取は高カルシウム血症や腎臓病を引き起こす可能性があるため、サプリメントを摂取する際は、医師や栄養士と相談することをおすすめします。
・日焼け止めを塗っていたり、窓ガラス越しではUV-B波が遮断されてしまうためビタミンDは生成されません。日焼けが気になる方は「手のひら」での日光浴をおすすめします。
2. セロトニン不足
日光を浴びることで生成されるセロトニンは、「幸せホルモン」とも呼ばれており、気分を安定させる効果があります。セロトニンは夜間にメラトニンの材料になるため、セロトニン不足はメラトニンの不足につながり、入眠困難や睡眠の質の低下を引き起こします。また、うつ症状や不安感が増す可能性があります。
対策
・朝起きたら、カーテンを開けて日の光を浴びる。
・自然光が入る室内で過ごす時間を増やす。
・一定のリズムを刻むリズム運動を取り入れる。
リズム運動とは、心地よいリズムを刻む行動で、セロトニン濃度を高める効果があります。最も手軽なリズム運動は咀嚼(噛むこと)で、例えばガムを20分間噛むことで脳内セロトニンが増加します。適度な運動の例としてはウォーキングや軽いジョギング、自転車こぎ、太極拳などがあります。効果的な運動継続時間は20~30分で、運動は楽しみながら行い、毎日の継続が理想的です。運動は朝や日中の光を浴びながら行うとより効果的です。
(参考:オムロン 「リズム運動」でメンタル強化を)
まとめ:日本人はビタミンD不足?日光を浴びないことがもたらす影響と対策
日光を浴びることで、ビタミンDおよびセロトニンを産生することができます!人生を幸福にするためにも朝起きたらカーテンを開けてセロトニンを産生し、毎日を幸福にして人生を楽しみましょう!