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9月23日にまた台風発生か 静岡県は23日からの3連休中、雨が長く続く

伊藤麻衣気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
22日正午の雲画像 南の熱帯低気圧の渦がはっきりしてきた(提供:ウェザーマップ)

台風シーズンが続いています。23日にはまた台風が発生しそうです。

24日にかなり接近

22日午後6時の熱帯低気圧の情報を見てみると、この時点で静岡から大体1000キロほど離れた南の海上にあります。12時間以内に台風に変わり、近づいてきそうです。静岡県には24日に最も近づくでしょう。予報円の東側を通れば上陸の可能性もあります。

中心気圧と最大風速を見てみると、台風14号のように非常に強い勢力で近づくわけではなさそうです。中心付近の最大風速が17.2メートルを超えると熱帯低気圧は台風に変わることを考えると、台風の定義をギリギリ超えるくらいですが、油断はできません。今年8月に上陸した台風8号も定義ギリギリでした。

熱帯低気圧情報(提供:ウェザーマップ 筆者加筆)
熱帯低気圧情報(提供:ウェザーマップ 筆者加筆)

今年の台風8号によって静岡県は大きな被害が出た

台風8号は8月12日に日本の近くで発生し北上、御前崎を通過し、伊豆半島に上陸しました。それほど発達はせず、静岡にやってくる直前でも1000hPaで、最大風速は20メートルでした。

台風8号の経路図及び台風位置表(静岡地方気象台 令和4年台風第8号に関する静岡県気象速報より)
台風8号の経路図及び台風位置表(静岡地方気象台 令和4年台風第8号に関する静岡県気象速報より)

ただこの台風で大雨となりました。降り始めからの雨の量が400ミリを超えたところもあり、大きな被害が出ました。松崎町で川が氾濫し、家屋が浸水したところがありましたし、静岡市で竜巻が発生、農業用ハウスの倒壊など、様々な被害が出ました。

台風は非常に湿った空気を持ち込むので、中心付近の気圧がそれほど低くなく最大風速が強くなくても、進むコースによっては大きな被害が出てしまうことがあります。

72時間解析雨量積算図(静岡地方気象台 令和4年台風第8号に関する静岡県気象速報より)
72時間解析雨量積算図(静岡地方気象台 令和4年台風第8号に関する静岡県気象速報より)

23日からの3連休は雨が長く続く

23日の午前3時までに発生するであろう台風は特に大雨に気を付けてください。また台風が近づいてくるので竜巻のような激しい突風にも注意してください。

まだコースにより雨の量は変わるものの、22日の段階での予想を書いておきます。

23日は前線に伴う雨雲が北上してかかり、さらに台風周辺の湿った空気の影響で断続的に雨が降って、午後6時までの24時間に多いところで100ミリほど降りそうです。

23日午後6時までの24時間予想降水量(提供:ウェザーマップ)
23日午後6時までの24時間予想降水量(提供:ウェザーマップ)

25日は台風が接近し、台風周辺の雨雲がかかってきそうです。あたりが真っ白になるくらいの土砂降りになるところも出てきそうです。午後6時までの24時間に多いところで100~150ミリほどが予想されています。

24日午後6時までの24時間予想降水量(提供:ウェザーマップ)
24日午後6時までの24時間予想降水量(提供:ウェザーマップ)

25日の朝に温帯低気圧に変わる予想ですが、そこからのびる前線が居座ると25日も雨が続く可能性があります。23日・24日ほど雨量が多いわけではありませんが、雨が長く続くことで降り始めからの雨の量が多くなります。25日も土砂災害や川の増水に注意が必要です。

25日午後6時までの24時間予想降水量(提供:ウェザーマップ)
25日午後6時までの24時間予想降水量(提供:ウェザーマップ)

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

静岡県御前崎市出身。2011年に気象予報士資格を取得。2014年にNHK広島放送局で気象キャスターをはじめ、2017年からは地元のNHK静岡で気象キャスターを務める。たっぷり静岡(平日・午後6時10分~)に出演。地域に根ざした天気や、天気というフィルターを通すと気づく静岡の魅力をお伝えします。

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