【大田区】くりらぼ多摩川で工場廃材を使ったモノ作り体験をしてみよう・気軽に立ち寄れる楽しい場所です!
大田区矢口にある「くりらぼ多摩川」さんは、2013年12月に「モノづくりのまちづくり」のための地域交流の拠点として開設されました。
大田区といえば数多くの工場があり、世の中の暮らしの中で誰もが使用している「モノ」に欠かせない部品や板金やネジやバネなどのさまざまなモノをプロの職人の方が匠の技、熟練の技で作っています。
ですが、作ったモノ自体は間違ってはいないけれど、さまざまな事情で行き場がなくなった部品やネジなどの「廃材」も同時に多く出ます。
その廃材達がくりらぼ多摩川に日々納品され、廃材を活用し、誰でも新たなモノが作れます。
今回は一度行ったら廃材愛が止まらない、そしてノスタルジーと新鮮さが交差するすてきな空間「くりらぼ多摩川」さんにお伺いしました!
くりらぼ多摩川さんの施設を案内していただきました!
早速、くりらぼ多摩川工場長の山本さんに施設とくりらぼ多摩川についてをお伺いしながら見学をさせていただきました!
くりらぼ多摩川さんは東急多摩川線武蔵新田駅より歩いて約5分のところにあり、工場長屋内にある旧工場・旧事務所をリノベーションして誕生しました。
誕生のきっかけは大田区で年に1度開催している「おおたオープンファクトリー」で、第1回目は2012年に開催されました。(2023年も開催予定です)。
昨今話題になっている「SDGs」や「エシカル」などのトレンドにあわせて開設した施設ではなく、世の中のトレンドになる前から廃材を活用したモノづくりや製品開発を行っています。
事務所棟では、くりらぼメイトさんによる「オープンらぼ」が日替わりで開催されており、端材などを使用したモノ作り体験を行うことができます。
山本さん:オープンらぼは、2022年の6月から始まったもので、”くりらぼメイト”さんの実験的な取り組みが人と人とのつながりを広げつつあります。
この日のオープンらぼは「コドモノアトリエ mains」さんが担当。廃棄タイルと美濃焼タイルで作るおひなさまのワークショップでした!
オープンらぼはどなたでも気軽に参加できます。
「おおたオープンファクトリー」は年に1度、大田区全域で行われる大規模イベントですが、くりらぼ多摩川さんの誕生により、より身近に工場のことやモノづくりを知ることができるようになっています!
「工場が日常の接点になる場所」になることで、大田区内の工場で作られているモノがどんな役割を担っているのかを知ってもらうことによって工場への興味や関心だけではなく、大田区のモノづくりの文化の魅力を発信する場所として存在しています。
大田区の工場は、まだ世に出ていないモノを開発・製造しています。
大田区はどこか秘密基地の要素がありながらも、世の中の役に立っている「モノ」と、誰もが一度は使用・利用したことがある「モノの中に欠かせないモノ」を作り続けている重要な産業がある街です。
改めて「大田区、やっぱりすごい」です。
工場長屋の風景は最高です
くりらぼ多摩川さんは工場長屋の一角にあります。長屋には金属加工やフライス加工などの工場が並んでいて、ベテランの職人さんがモノづくりをしています。
工場は、テレビドラマや映画や小説などの映像や文章で見聞きすることの方が多いと思いますが、大田区の人にとっては「住んでる町に工場が点在している」風景は昔と比べると少なくなりましたが、今も昔も地場産業の一つであることに変わりはありません。
施設内を見学していると、「あの頃」のノスタルジーな空間を感じることができ、そして新しいモノが作られているのと同時に新しい価値も生み出されているのが大田区の工場なんだなということを改めて感じました。
工場廃材を1g1円で購入が可能!「SCRAP」でモノづくり
工場で出た廃材「SCRAP」は、1g1円でどなたでも購入することが可能です。
山本さん:SCRAPでは工場廃材が媒介役となり、まちの魅力の発見だけでなく新たな自分自身と出会う役割を果たしています。
通常であれば、依頼をしないと作っていただけないプロの職人の方が作ったモノを普通の人でも購入して自由にモノづくりができるというとてもすてきな取り組みです。
どのSCRAPも「ほんとにいいのですか!?」と思ってしまうほどとても上質なSCRAPばかりです。
どなたでもSCRAPを組み合わせて何かを作って遊べ、作家さんやクリエイターの方がSCRAPを使用してアクセサリーなどの作品を作ることもできます。
SCRAPを実際に手に取って「面白い・かっこいい」と感じていただき、さまざまなモノづくりに活用してください!とのことです。
SCRAPを始めた当初は工場に自ら出向いて「端材をいただけませんか」とお願いをしていたそうですが、今では工場から「納品」という形でさまざまな廃材が集まるとのことです。
SCRAPを使った作品をご紹介
くりらぼ多摩川さんで実際に製作されたSCRAPを使用した作品の一部をご紹介します。
こちらはハーバリウムボールペンxSCRAP。女性でも男性でも大人でもお子さんでもこのボールペンを使ったら「それどこで買ったの?」と言われる確率が高いこと間違いなし。
こちらの作品はジオラマ人形xアクリル枡xSCRAPで製作された「ジオラマリウム」。
すごいかっこいいです!ジオラマリウムは小学校の授業の一環で「自分自身」を中心にし、SCRAPで未来の街をつくるという企画で製作したものです。
廃材を活用して自由に作れる自分で創造する未来の街。すごいアイデア力です。
こちらの作品はレジンxSCRAPとSCRAPブローチです。
スチームパンクやサイバーパンクが好きな人にとってはくりらぼ多摩川さんに行けば2つの世界観を自分で自由に作れて、自分だけのオリジナルの作品を作ることができます。
もちろん組み合わせ次第でかわいいモノもオシャレなモノも作れますよ!
くりらぼ多摩川さんは面白くてカッコいいモノと楽しいモノづくりで楽しくまちづくりをしています!
今回、2時間ほど滞在させていただき、オープンらぼやSCRAP、職人カードなどを眺めさせていただきました。
最後に山本さんにくりらぼ多摩川さんの今後の展望についてをお伺いしました。
”モノづくりをツールにコミュニケーションを生み出していきたいという方に活動していただける場として、丁寧に育てていきたいと考えています。
気軽に。フラッと。遊びにきてください!
そして、このような場を育てる活動や面白がってくださる方も募集しております♪”
駅からも近く、そして入りやすいオープンな雰囲気のくりらぼ多摩川さんで楽しくて新しいモノ作りを体験してみてはいかがでしょうか。
くりらぼ多摩川さんの今後のイベント予定
こどもデパート
3月24日(金)〜26日(日) 11:00~16:00 / グランデュオ蒲田
二十一世紀桜まつり
3月26日(日) 10:00~15:00 / 下丸子公園
鉄道模型モジュール LAYOUT AWARD 2023 / 巡回展
4月1日(土)〜2日(日) 12:00~17:00(最終日は16:00まで) / くりらぼ多摩川