あなたは大丈夫? 「インポスター症候群(詐欺師症候群やペテン師症候群)とは何か?」
こんにちは。
精神医学と性格心理学に詳しい
心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です。
今日のテーマは、「インポスター症候群」です。
インポスター症候群とは、社会的に成功し、仕事でしっかり評価されているにも関わらず、自分自身を過小評価してしまう心理状態のことです。
別名、詐欺師症候群やペテン師症候群などとも呼ばれており、自己肯定感の低さから生まれる、ひとつの心の病だと言われています。
何を隠そう。私(竹内成彦)も、インポスター症候群です。
前は、もっと酷かったのですが、最近は、症状がほとんど収まってきました。
インポスター症候群の方は、人から褒められたり、賞賛されると、それを心の底から喜ぶことが出来ません。「これは嘘じゃないのか? 私は、人を騙しているのではないか。本当の私は、こんなに人から褒められたり認められたりする人間じゃあない…。皆が評価している私は、本物の私ではなく、仮の私、偽物(ニセモノ)の私に違いない…」と思いがちです。
私は、貧乏カウンセラー時代が4年…と、長かったこともあり、売れっ子カウンセラーになり、皆からチヤホヤされた時、自分自身、非常に強い違和感を覚えました。「これは何かの間違いではないか? 皆は、私を過大評価しすぎだ。こんなに人気者のカウンセラーになるわけがない。いつか、そのうち、私の正体がバレ、皆をガッカリさせるに違いない。そうなったら、私の化けの皮が剥がれたら、どうしよう?」等と、言いようのない不安や苦しみを覚えました。
行列の出来るカウンセリングルームの室長と呼ばれ、新規のクライアントは2ヶ月3か月待ちが当たり前、ときには新規のクライアントお断りという状態になった時は、正直、脂汗が出るほど、ホント苦しかったです。
「自分は偽物(ニセモノ)だ。自分は皆を騙している。いつか皆を失望させるに違いない」という気持ちが拭えなかったからです。
そう、当時の私は、自分の、冴えない貧乏カウンセラーというセルフイメージ(自己像)と、売れっ子である人気カウンセラーになっている…という現実が、大きく乖離していたのですね。
やがて、時が過ぎ、世の中に、カウンセリングルームが増え、私のカウンセリングルームを訪れるクライアントが減った時は、心底、ホッとしたものです。「これが本来の自分だ!」と思えたものです。
よって私は、「新規のお客さんを断らなければらないほどカウンセリングルームが繁盛したらいいですよね」等とは、今でも全く思えません。「お客さん、来ないなあ。もう少し、クライアントの方が来てくれたらいいなぁー」と思っている今のほうが、よっぽどマシで、精神的にも楽チンです。
私が行列の出来るカウンセリングルームの室長から、平凡なカウンセリングルームの室長に成り下がったのは、世の中にカウンセリングルームが増えたからという理由もありますが、私がインポスター症候群になってしまったから…、という理由も少なくないかと思います。
当時の私は、知らず知らずのうちに、お客さんを増やさない努力を、お客さんを減らす努力を、自らし続けてしまっていたのだと思います。今、考えると、非常に勿体ないことですし、人生を狂わすほどの、インポスター症候群の怖さもわかるってものです。
もしも、今の私が、当時の私、10数年前の私、行列の出来るカウンセリングルームの室長と呼ばれている私に会ったら、「あなたは、ニセモノなんかじゃないよ。あなたは、ただ、インポスター症候群なんですよ」と、優しく教えてあげたいです。
そして、「不安になることないよ」「申し訳ない、という気持ちになることないよ」「人を騙してなんかいないよ」「罪悪感を持つことないよ」「そのままカウンセリングルームを繁盛させる道を突き進めていきなよ」と、時には優しく、時には力強く、言ってあげたいと思います。
今の私は、インポスター症候群を、ほとんど克服しています。
どうやって克服したかと言うと、下記になります。
1.今を生きることに専念した。
「いつか自分の化けの皮がはがれる…」なんて、そんな未来のことを考えないようにしました。今、目の前にあることを一生懸命にやることにしました。そう、今の自分に出来ることを、ただ一生懸命にやる…ということです。
2.自分責めをやめた。
何かあったら、「やっぱり自分はダメな奴なんだ!」という思考を自分の中から追い払いました。
3.自分より優秀で有能な人とつきあうようになった。
努めて、自分より優秀で有能な人とつきあうようにしました。そうすることによって、自分の成功なんて大したことないと思えるようになりました。そうしたら、自分がインポスター症候群であることさえ、馬鹿馬鹿しくなりました。
4.褒められても否定しない。
褒められたら、「いえいえ、そんなことないです」と言うのをやめました。受け取り上手になりました。褒められたら、素直に、「ありがとうございます。喜んでいただけて、私も嬉しいです」と言うようにしました。
5.自分を褒めるよう心掛けた。
皆から、良い評価を貰ったら、そんな自分を褒めるよう、心掛けました。小さな目標でも達成したら、自分で自分にご褒美をあげるようにしました。
6.カウンセリングを受けた。
最後は、やっぱりカウンセリングです。定期的に継続的に受けたのが功を奏しました。
以上です。
以上の6つが、私がインポスター症候群を脱出するカギとなりました。
インポスター症候群は、自己肯定感が低い人なる心の病だと言われています。
幼少期の頃、親や先生から褒められることが少なかった人が罹る心の病だと言われています。
褒められることに慣れている人や、他者から良い評価をもらうことに抵抗がない人なら、決してかかることがない心の病、それがインポスター症候群です。
人から評価されて戸惑っている人、今の自分はニセモノの自分じゃないか? いつか化けの皮が剥がれ落ちるのではないか? と、不安に思っている人は、ぜひ1度、カウンセリングにいらしてください。
今日も最後までお読みくださって、どうもありがとうございます。
心から感謝申し上げます。
この記事を書いた人は、心理カウンセラー(公認心理師)の竹内成彦です