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今宮健太とは対照的に「犠打の少ない選手」たち。7000打席以上でゼロも

宇根夏樹ベースボール・ライター
左から右に、星野仙一、田淵幸一、山本浩二、大野豊 DEC 3, 2007(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

 7月3日、今宮健太(福岡ソフトバンクホークス)が史上7人目の通算300犠打に到達した。これまでの6人は、本数の多い順に、川相昌弘(533本)、平野謙(451本)、宮本慎也(408本)、伊東勤(305本)、田中浩康(302本)、新井宏昌(300本)。現役選手では、細川亨(千葉ロッテマリーンズ)と菊池涼介(広島東洋カープ)の2人が、あと4本と20本に迫っている。

 一方、彼らとは対照的に、犠打が極めて少ない選手もいる。通算7000打席以上の83人中、7人は5本未満。なかでも、タフィー・ローズ(7320打席)とアレックス・ラミレス(7152打席)は犠打ゼロだ。

筆者作成
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 もっとも、ローズもラミレスも、メジャーリーグでは犠打を記録している。それぞれ、675打席で4本と350打席で2本。日本プロ野球で犠打がなく、この2人に次いで打席が多いのは、6875打席の田淵幸一だ。田淵の通算本塁打は、ローズの464本よりも10本多い。

 ちなみに、メジャーリーグで犠打を記録しなかった選手では、フランク・トーマスの1万75打席が最も多い。こちらは、521本のホームランを打った。

 犠打ゼロの現役選手のうち、日本プロ野球は中田翔(北海道日本ハムファイターズ)の5461打席(7月5日時点)、メジャーリーグはエドウィン・エンカーナシオン(シカゴ・ホワイトソックス)の7945打席が最多。アルバート・プーホルス(ロサンゼルス・エンジェルス)は、280打席目にキャリア初の送りバントを決め、その後の1万1951打席は犠打なしを続けている。

 なお、今宮が300本目の犠打を記録した試合には、中田も出場していた。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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