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出掛ける前からジャズ気分:2014年度武満徹作曲賞本選会@東京オペラシティ コンサートホール

富澤えいち音楽ライター/ジャズ評論家

●公演概要

5月25日(日) 開演 15:00

会場:東京オペラシティ コンサートホール

出演:ペーテル・エトヴェシュ(審査員)、杉山洋一(指揮)、東京フィルハーモニー交響楽団

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2014年度武満徹作曲賞本選会

たった一人の審査員によるオーケストラ曲の作曲コンクール

世界31カ国から集まった108作品の中から

審査員エトヴェシュがいかなる才能を発掘するか、注目!

世界中の若い世代の作曲家たちを対象としたオーケストラ曲の作曲コンクールが「武満徹作曲賞」です。毎回たった一人の作曲家が審査にあたることや、受賞者たちのその後の活躍により世界的に知られています。16回目となる今回は、31カ国108作品を受け付けました。審査員エトヴェシュの譜面審査の結果選ばれた上記作品がこの本選演奏会で演奏され、受賞作が決定されます。なお、譜面審査に際しては、作曲者名等の情報は伏せ、作品タイトルのみ記載されたスコアを使用しました。

[ファイナリスト](演奏順)

ティモ・ルートカンプ(ドイツ):ブラック・ボックス

大胡 恵(日本):北之椿 ─ 親和性によるグラデイション第2番 ─

ジョヴァンニ・ダリオ・マンジーニ(イタリア):かくて海は再び我らを封じた

シラセート・パントゥラアンポーン(タイ):覚醒 / 寂静

引用:2014年度武満徹作曲賞本選会|コンポージアム2014「ペーテル・エトヴェシュを迎えて」

ペーテル・エトヴェシュ(審査員)(c)Peter Kollanyi
ペーテル・エトヴェシュ(審査員)(c)Peter Kollanyi

1997年9月にオープンした東京オペラシティ コンサートホールは、基本コンセプトをはじめ設計段階から武満徹が深くたずさわっていました。武満徹は1930年東京生まれの、日本を代表する現代音楽の作曲家。残念ながら武満は自らの音楽観を注ぎ込んだと言ってもいいこのホールのオープンを見ることなく他界しましたが、彼の遺志はコンクールというかたちで受け継がれることになりました。

16回目を迎える「武満徹作曲賞本選会」で披露されるのはファイナリストに選ばれた4作品。毎年1人の審査員に選択権が委ねられるというこのコンクールでは、審査員の視点がより色濃く反映されるだけでなく、“現代の音楽の在り方”を若手に託すというメッセージも感じることができるのではないかと思います。

♪Toru Takemitsu: I hear the water dreaming (1987)

では、行ってきます!

音楽ライター/ジャズ評論家

東京生まれ。学生時代に専門誌「ジャズライフ」などでライター活動を開始、ミュージシャンのインタビューやライヴ取材に明け暮れる。専門誌以外にもファッション誌や一般情報誌のジャズ企画で構成や執筆を担当するなど、トレンドとしてのジャズの紹介や分析にも数多く関わる。2004年『ジャズを読む事典』(NHK出版生活人新書)、2012年『頑張らないジャズの聴き方』(ヤマハミュージックメディア)、を上梓。2012年からYahoo!ニュース個人のオーサーとして記事を提供中。2022年文庫版『ジャズの聴き方を見つける本』(ヤマハミュージックHD)。

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