【札幌市北区】手回し焙煎機のやわらかなコーヒーが、精巧なお菓子とジャズを受け止める「24」近くの名店
北24条、いわゆる「24」のもう少し北側に、今回の目的地「hato Coffee 」はあります。市内の某名門コーヒーショップで経験を重ねた店主が、満を持して本格的で個性的なお店を開いている、と聞いたので行ってきました。
こだわりのハンドドリップによるコーヒーのクオリティがとても高い上に、喫茶店専門のお菓子工房のフードとのペアリング、そして素晴らしい音楽環境とともに、いわば「コーヒーショップのアンサンブルの魅力」を楽しむことができるお店なのです。
まずはコーヒーをいただきます。手回しの焙煎機でじっくりゆっくりローストした「エチオピア (イルガチェフェ地区 チェルベサ村 ナチュラル製法)」の中深煎りはかなり深め寄りで、熟れたパイナップルか黒いベリーの深い味、ヘーゼルナッツのようなニュアンスと、かすかに上品なメイプルシロップのようなやわらかな甘さを感じます。
余韻が心地よく残る一杯です。カップのアンティークぽいブルーのラインが印象的。
そこに、このhato coffeeが販売所となっている、無店舗型菓子工房「喫茶のお菓子のけだま」の「国産レモンのタルト」をペアリングしてみます。
この相性がバツグン!まずはレモンのフレッシュな酸味がやってきて、やわらかいコーヒーがそれをきっちり受け止めます。少し時間をおいて、次にミルキーな感じと、わずかばかりの柑橘系の皮の香りのビターさがやってくるのですが、それもエチオピアのアロマと渾然一体となります。
「ガレットブルトンヌ」も追加でオーダーしてみました。こちらもエチオピアとの相性がすばらしく、ブルターニュスタイルの特徴である濃厚な発酵バターと、アクセントとして感じる柔らかいブルターニュの塩の風味、そしてラム酒の風味が、懐の広いコーヒーとアンサンブルと奏でて口の中でハラハラと溶けていきます。それがずっと余韻となって残ります。
なるほど、この精巧な作りのお菓子を受け止めるためには、深めの焙煎が必要だと感じました。一般的に浅煎りコーヒー(実は私は浅煎りマニアです)は、レモンのようなフルーツやラムを使ったフードと合わせるのが難しいと言いますが、このローストの方法であれば問題ないと感じました。
ここに音楽の魅力が加わります。訪れたのは金曜日、16時からは週に1回の「ジャズ喫茶の日」でした。1950年代スタイルの選曲が、深めのコーヒーや、シンプルで居心地の良い空間と、さらにぴったりはまります。
取材時はまだ肌寒かった札幌、出されたのはお水ではなく白湯だったという気配りもうれしい。
また、店内にはちょっと手に取ってみたい本や冊子もあちこちにあります。また多数のお花も飾っています。
お客様も店主と同じく、静かな時間を楽しむ方が多いようでした。素敵なコーヒーとフードと、音楽のハーモニーを感じながら、ちょっと気持ちをリセットしたい時には最適なコーヒーショップだと思います。
地下鉄駅からも少し離れていますが、その距離もゆっくり楽しみながら歩いて行くのが良いですね!
【ご注意】
コーヒーと「けだま」のお菓子の内容や値段は、それぞれこだわりのハンドメイドにつき、短いサイクルで変更します。掲載しているものがすでにない可能性もあります。
不定休もありますので、行く前には、必ず公式Instagramなどで現在の情報を確認してください。
■hato coffee (ハトコーヒー)■
住所:札幌市北区北27条西3丁目1-10
営業時間:8:00〜19:00
金曜日の営業時間: 8:00〜21:00(16:00〜21:00 ジャズ喫茶営業)
定休日:水曜日 他に月1回不定休あり
電話番号:011-556-9839
駐車場:店舗横に2台分あり
公式インスタグラムは、こちら。
公式ツイッターは、こちら。
公式オンラインショップは、こちら。
hato coffeeで扱っている「喫茶のお菓子のけだま」の公式インスタグラムは、こちら。
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