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Nintendo Switch後継機、初代よりデカくてJoy-Conはマグネット取付け式になるかも

多根清史アニメライター/ゲームライター
(写真:ロイター/アフロ)

Nintendo Switchの後継モデル、通称「スイッチ2」の噂は、しばらく途絶えていました。2025年3月発売(初代スイッチと同じ時期)との噂が本当だとすれば、本格的にサードパーティのゲーム開発企業も巻き込み、情報統制も厳しくなっている可能性があります。

そんななか、久しぶりにスイッチ2の自称リークがスペイン方面から登場。初代スイッチの代名詞でもあるJoy-Conの「カチッ」とはまる機構が、マグネットで取り付ける方式に変更になる可能性があると伝えられています。

この情報を発信するニュースサイトVandalは、スイッチ(有機ELモデル)の正式発表前に、かなり正確な情報を伝えていました

また、昨年7月にスペインでは「スイッチ2開発キットがスペインに到着しました」との報告もあり、現地には『メトロイド ドレッド』を手がけたMercurySteamほか多数のゲーム開発企業があることから、スイッチ2の情報に触れるチャンスは多そうです。

同サイトは、「任天堂ゲーム機用のアクセサリーや周辺機器メーカー数社に話を聞くことができたフェア」で独占情報を入手したと主張。アクセサリー企業にとっては「次世代ハードの仕様がどうなるか」は死活問題でもあります。

今回の情報は、スイッチ2に「触れる」ことができたアクセサリー企業からのものとのこと。任天堂は新型ゲーム機の機密を漏らすリスクを冒さず、寸法やデザインを理解させるよう、「不透明な箱の中に手を入れることを許可」したそう。まるで、箱の中味を当てるバラエティ番組みたいな光景ですね。

Steam Deckよりは小さく、Proコンはそのまま使える?

その結果、携帯ゲーミングPCであるSteam Deckのサイズには及ばないものの、スイッチよりデカいと判明。

Steam Deckは横298mm×タテ117mm×厚さ49mmで、スイッチ(有機ELモデル)は幅242×タテ102mm×厚さ13.9mm(Joy-Con取付け時)であり、その中間というわけです。

上がスイッチ(有機ELモデル)、下がSteam Deck
上がスイッチ(有機ELモデル)、下がSteam Deck

また、現状のJoy-Conは本体左右のレールにはめ込む方式ですが、スイッチ2のコントローラーは画面にマグネットで取り付ける方式とのこと。

そのため、現行のJoy-Conとの完全な互換性(そのまま流用する)は難しいものの、現行のスイッチProコントローラーは使えるという話もあるそうです。

つまり、本体に取り付ける仕組みは代わるものの、ボタンの配置はある程度は近い(ボタンが増える?)ということでしょう。

また発売時期については、すでに任天堂はゲーム機の準備はできているものの、より強力なカタログ(ゲームのラインアップ)を用意するまで待ちたい構えとのことです。

スイッチより性能アップ=ボディがデカくなるのは必然

写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ

これらは、概ね以前からの噂話とも一致しています。

スイッチ2に搭載が噂される「T239」チップは、数年前の車載用チップTegra Orin(T234)のカスタマイズ版=サイズを小さくしつつ性能を抑えたものと言われます。

要は数年前から用意できていておかしくないチップであり、かつ現代の最新チップのように新しめの製造技術を使わなくても済むため、PS5やXbox Series X|Sよりも量産が容易いはず。

とはいえ、初代スイッチ(有機ELモデルも基本的には同じチップ)よりも性能が向上するため、熱も発生しやすくなる。

ゲーム機やPC搭載チップは、高熱になると性能が下がる(破損を防ぐため、強制的に動作クロック数を下げる)ため、エアフローを確保しやすいようボディをデカくする必要があります。PS5やXboxがデカくなってるのも、それが理由ですね。

「初代スイッチのソフトが遊べる」可能性は高まる

写真:Rodrigo Reyes Marin/アフロ

また任天堂は、最近のゲーム機では前モデルのコントローラーが使えたり、使えなかったり不安定な印象があります。

たとえばWiiではゲームキューブのコントローラーが使えることを、わざわざ保証。Wii UでもWiiリモコンなどを流用できていました。

が、スイッチでは前世代のコントローラーはそのままでは使えず(ゲームキューブ用は、別売りの接続タップで対応)、Nintendo Switch Online加入者向けにファミコンやスーファミ、N64等のレトロ風コントローラーを限定販売しています。

ともあれ、任天堂が「初代スイッチの外付けコントローラーを使えること」を想定しているなら、初代スイッチとの後方互換性つまり「同じカートリッジやダウンロードソフトが遊べる」可能性が高まることになります。

今年初め、ゲーム業界のインサイダー情報に詳しいNate the HateことNate Drake氏は「後方互換性がテスト中だ」と述べていたことがありました。

初代スイッチは2016年10月に正式発表され、翌年3月に発売されていました。その例に倣えば、スイッチ2も今年秋には何らかの動きがある可能性が高いでしょう。

今後、スイッチ2向けに新作ゲームを開発するサードパーティ企業が増えれば、さらに自称リーク情報は相次ぐことになりそうです。

アニメライター/ゲームライター

京都大学法学部大学院修士課程卒。著書に『宇宙政治の政治経済学』(宝島社)、『ガンダムと日本人』(文春新書)、『教養としてのゲーム史』(ちくま新書)、『PS3はなぜ失敗したのか』(晋遊舎)、共著に『超クソゲー2』『超アーケード』『超ファミコン』『PCエンジン大全』(以上、太田出版)、『ゲーム制作 現場の新戦略 企画と運営のノウハウ』(MdN)など。現在はGadget GateやGet Navi Web、TechnoEdgeで記事を執筆中。

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