42.6℃!中東オマーンで世界史上最も暑い夜
早くも梅雨明けしたとみられる東京では、今日(30日)も日最低気温が25℃を超え、3日連続の熱帯夜となりました。6月に3日連続で熱帯夜が現れるのは39年ぶり、史上2番目のことです。
「熱帯夜」
「熱帯夜」とは、気象庁の定義で「夜間の最低気温が25℃以上」のことを指します。日本で「熱帯夜」と命名したのは、元NHK気象キャスターの故・倉嶋厚先生ですが、実は韓国でも「熱帯夜」という概念があるようです。こちらの方はもっと定義が細かく「夕方6時1分から翌朝9時の間に気温が25℃以上ある状態」とされています。
しかしそんな熱帯夜も、むしろ涼しいのではないかとも思われるほどの高温が、今週中東で記録されました。
世界記録の可能性
26日(火)中東オマーン北部の漁村クリヤットで、日最低気温42.6℃を観測しました。
日最低気温の最高記録に関する公式な記録はないのですが、これが非公式ながら世界記録である可能性があるようです。
気象学者のマスターズ教授によると、これまでの世界の非公式記録は同じくオマーン(2011年6月27日)と、アメリカのデスバレーで観測された41.9℃です。つまり今回オマーンでは、これまでの記録を0.7℃も上回る暑い夜を経験してしまったというわけです。
原因は?
暑さをもたらした原因は「ヒート・ドーム」と呼ばれる、背の高い高気圧がオマーン周辺に居座ったためです。
そのせいで26日(火)のクリヤットの日最高気温は49.8℃まで上がり、これは6月としては国内史上最高記録、また全期間を通した国内最高気温記録(50.8℃)よりもわずか1℃低い気温となりました。
気温に加え、この町は海水温の高いオマーン湾に面していて湿度も相当高いため、住民はかなり耐えがたい夜を過ごしたのだろうと想像できます。
日本記録は?
では、日本の日最低気温記録は何℃でしょう。
気象庁のデータによると、これまでの国内の最高記録は1990年8月22日に新潟県糸魚川で観測された30.8℃で、2番目に2013年8月11日に東京で観測された30.4℃が続きます。
日本では最低気温が30℃以上の熱帯夜を「超熱帯夜」、韓国では「ウルトラ熱帯夜」などというようですが、40℃超の場合は、「悶絶(もんぜつ)熱帯夜」などと呼ぶのはどうでしょうか。