【福岡市早良区】和製英語で日本人の思考が見えてくる?ワークショップに参加してみました
お散歩ライターの石井つかさです
先日、西新で行われたサザエさん祭りで、以前取材した「オッキドッキ書店」の蒲原さんから「和製英語を通して日本的思考を考えるワークショップをやるので、ぜひどうぞ」とお誘いいただき、参加してきました。
ワークショップ概要
- ワークショップ名:日本語の和製英語を通して日本的思考を考える
- ワークショップ開催場所:オッキドッキ書店(福岡市早良区城西2−11−29)
- ワークショップ講師:蒲原順子さん(オッキドッキ書店オーナー)
今回のワークショップはこんな流れで進んでいきました。
– ウォームアップ:縦書きと横書きを比較する
– 言語相互依存説
– 日本語の問題
– 和語を漢語に、漢語を和語にする
– 抽象語を英語と日本語で理解
– まとめ
– ディスカッション
ウォームアップの縦書き横書きでは、例えば「日本語と私」や「英語と私」といったテーマが出され、それを決まった時間内で縦書きと横書きで書くという内容でした。縦書きにした時と横書きにした時では、文章の長さや言葉の選び方に違いが出るという意見が多くありました。ちなみに私は、普段から文章を書くことに慣れているので、あまり大きな違いは感じませんでしたが、読むときは縦書きの方が読みやすいなと感じました。
抽象語を英語で理解する際の違いについてのセクションでは、日本語の抽象語は、英語に比べて理解が難しいという意見もありました。例えば、日本語の「本質」と英語の「essence」を比較すると、英語の方がシンプルで分かりやすいと感じる人が多いようです。日本語では「エッセンス」という言葉が化粧品など具体的な用途で使われ、抽象的な意味が見えにくくなることがあります。一方、英語の「essence」は本質的な意味を表し、シンプルで分かりやすい特徴があります。
日本語の抽象語は、明治維新期に作られた和製漢語や文脈依存性、「カセット効果」といった特徴から、理解が難しく感じられることがあるそうです。また、日本語の抽象語を使う際には「カセット効果」という現象も見られることがあります。これは、言葉の意味を深く理解しないまま、表面的に使用してしまうことを指します。抽象的な語彙を理解したつもりで使ってしまうことで、実際にはしっかり理解できていないことが多く、その結果、思考やコミュニケーションが浅くなってしまう可能性があるということでした。
こうした違いを考察することで、言語が持つ独特の性質や私たちの思考にどのように影響を与えるかを改めて感じることができました。英語的な論理性に比べて、日本語特有の曖昧さが浮き彫りになる場面もあって、とても面白かったです。
和製英語と日本的思考の関連性
和製英語って、実は私たちの思考や文化に深く結びついているんですよね。例えば「コミュニケーション」や「プレゼン」といった言葉も、日本人の感覚に合わせて意味やニュアンスがちょっと変わって使われています。こういう言葉の使い方が、日本人らしさや協調性を大切にする文化を表しているんだなと感じました。
今回のワークショップで、普段何気なく使っている和製英語が、実は私たちの考え方や文化に大きな影響を与えているようです。皆さんも、和製英語を通して自分の言葉や思考に向き合ってみると、新しい発見があるかもしれませんよ。
和製英語を理解することは、日本語の奥深さや私たちの思考パターンを知るきっかけになるかもしれません。今回のワークショップは、その一歩を踏み出す良い体験になりました。