限定ジーンズは3分で完売! 異色の「阿波藍×アズールレーンコラボ展」実現までのウラ側を深堀取材♪
徳島県徳島市の中心部、徳島駅前付近にあるアミコビル9F 徳島市産業支援交流センターでは現在、「異色のコラボ」と話題の企画展が開催されています。
スマートフォン向けアプリゲーム「アズールレーン」と徳島が誇る伝統工芸「阿波藍」がコラボした企画展です。
7万超えの購入特典付きジーンズが3分で完売
コラボ企画の一環として購入特典付き限定50本で販売していたコラボジーンズは、1本が7万3,700円と高額にもかかわらず、3分で完売。
コラボ展にもたくさんの方が足を運んでいるようです。
それにしても、どうしてアプリゲームと藍染がコラボすることになったのでしょうか?
気になったので、「アズールレーン」を企画・運営している株式会社 Yostar(ヨースター)の小田島さんと三輪木(みわき)さん、そして、今回のコラボ展を開催へ導いた株式会社ATの代表取締役・荒木拓郎さんに深堀取材を慣行。話を聞きました。
アズールレーンとは?
「アズール」はスペイン語で、青や紺、藍色など「青い」。
「レーン」は航路などの意味があるようです。
2つを組み合わせて、「青い航路」。
実在した艦船(かんせん)を擬人化した美少女キャラクターたちが500体以上も登場し、海上で戦うのが、「アズールレーン」です。
それぞれ個性的なキャラクターたちを育成して編成、敵と戦う横スクロールシューティング RPG アプリゲームとなっています。
藍染とは?
藍染とは、藍を染料に用いた染物のことで、徳島が誇る伝統工芸のひとつです。
味わい深いその色合いは老若男女を問わず好まれ、愛され続けています。
染め時間を調整することにより、上の画像のようにさまざまな色合いを表現できますが、職人技があってこそ。
完成したときに思い通りの発色になっているかどうかは、熟練の職人さんでも加減が難しいのだとか。
アプリゲームと藍染がコラボした理由
若年層を中心に人気のあるスマートフォン向けアプリゲーム「アズールレーン」が、なぜ徳島の伝統工芸である藍染とコラボすることになったのでしょうか?
「阿波藍×アズールレーンコラボ展」に企画の立ち上げから携わり、「アズールレーン」を企画・運営している株式会社 Yostar(ヨースター)の小田島さんと三輪木さんに尋ねてみました。
広報を担当する小田島さんは、YouTubeで配信している「阿波藍コラボ企画番組『アズールレーン 藍のコラボ企画 -浴衣とジーンズとオダシ と、時々、桜井-』」では、レポーターとしても活躍しています。
三輪木さんは、コラボ企画を打ち出したり話をまとめたりしているコラボ担当です。
-なぜ、藍染とコラボすることになったのですか?
三輪木さん:「アズール」の青いには「藍」という意味もあり、「アズールレーン=青い航路」とうまくリンクすると思ったからです。
-アプリゲームと伝統工芸のコラボは、世間でも話題になっているように異色だと思います。なぜ、伝統工芸とのコラボを打ち出したのでしょう?
三輪木さん:日本の伝統工芸技術のすばらしさを、ゲームを通じて世界に発信していきたいとの想いからコラボレーションを実施しています。
実は伝統工芸とのコラボは、今回で2回目。第1回目のコラボは、石川県の伝統工芸「加賀友禅」さんです。昨年2021年春から今年2022年の4月末までの1年間コラボ展を開催し、たくさんの方に足を運んでいただきました。
コラボ実現までの長い道のり
-伝統工芸とアプリゲームとのコラボ展は異色ですが、開催まではスムーズでしたか?
三輪木さん:いいえ。昨年2021年1月頃から、コラボしていただける藍染の職人さんを探していたのですが、なかなか良い返事をいただけませんでした。
けれど、「岡本織布工場」の岡本さんとつながれたことでたくさんのご縁をいただき、2021年6月にコラボ先が決定。2021年9月にはコラボ発表をし、完成した浴衣やジーンズのお披露目やドキュメンタリーの放送を行いました。
-それは大変でしたね。でも、今回の展示でコラボ浴衣を制作した「本藍染矢野工場」と3分で完売のコラボジーンズを制作した「岡本織布工場」は、どちらも歴史と信用のある企業様。ご縁があってよかったですね。それからは、スムーズ?
三輪木さん:そうですね。ただ、ゲーム内で実装できるキャラクターたちの浴衣については、「藍色をどう表現するか?」という部分で、イラストレーターさんは大変だったようです。何度も試行錯誤を繰り返して、すばらしい藍色を表現してくれました。
コラボ展を開催へ導いた荒木氏
今回のコラボ展を実現させるため、裏方で尽力したのが株式会社ATの代表取締役・荒木拓郎さんです。
徳島伝統の地場産業である藍染や木工技術などを広める事業に携わっている荒木さんは普段、アミコ1Fにある「徳島市産業支援交流センター」の企画展示やワークショップを開催。
今回のように一般企業と伝統工芸をつなぐパイプ役に徹することもあるようです。
インタビューの前に、コラボ展の会場で藍染についても丁寧に説明してくれました。
-荒木さん、起業されたばかりと伺っています。いきなりの大きなコラボ企画。相当大変だったのではないですか?
荒木さん:「本藍染矢野工場」の矢野さんも「岡本織布工場」の岡本さんも、そして、藍染に欠かせないアイテムのひとつ「すくも」を作っている「佐藤阿波藍製造所」の佐藤さんも快く引き受けてくださったのでありがたかったです。
-荒木さんに、普段から高めていた藍染の知識や伝統工芸職人の方々とつながりがあったことも大きいのではないですか?
荒木さん:ありがとうございます。そうかもしれません。
荒木さんは今回のコラボ展を開催へ導いただけでなく、コラボ企画のYouTube動画の追加撮影もおこなうなど、なくてはならない陰の立役者。
徳島の地場産業品を扱う荒木氏のECサイト「motto」では今回のコラボ企画で制作した商品を販売、アミコ1Fにある徳島市産業支援センターではコラボ商品の展示もおこなっています。
※ECサイト「motto」でのコラボ商品は、販売期間が2022年6月5日(日)までとなっているので注意してください。
陰の立役者・荒木さんのコーナーも必見!
アミコ1F徳島市産業支援センターで、荒木さんが毎月テーマを決めて展示・販売をしているコーナーも必見です。
こちらのコーナーは「阿波藍×アズールレーンコラボ展」が終了しても、毎月テーマを変えながら伝統工芸品の展示および販売がおこなわれます。
※「阿波藍×アズールレーンコラボ展」のコラボ商品は、2022年6月5日(日)までの展示です。販売はおこなっておりませんので、ご注意ください。
2022年5月には「徳島の匠」をテーマに、創業70年を迎える森工芸のオリジナルブランド「poke」の商品を展開していました。
木の温かみが伝わってくるステキな商品ばかり。
コラボ展は6月5日で終了!
今回紹介した現在開催中の「阿波藍×アズールレーンコラボ展」は、2022年6月5日(日)で終了となります。あと数日!
「アズールレーン」のファンという方も、「藍染」に興味があるという方も、そして記事を読んでいて興味がわいてきたという方も、ぜひぜひ足を運んでみてくださいね!
コラボ展の会場となっている「アミコ9F 徳島市産業支援交流センター」は奥にあるため、少し迷われる方がいらっしゃるかもしれません。
派手な告知物などはありませんが、いちばん奥にある下記外観を抜けると、コラボ展の会場となっていますので、不安な方は受付の方に声をかけてみてくださいね。
2017 Manjuu Co., Ltd. & Yongshi Co., Ltd.
2017 Yostar, Inc. All Rights Reserved.
■開催場所:アミコ(9F 徳島市産業支援交流センター)
住所:徳島市元町1丁目24番地