【富士宮市】古くからの歴史を受け継いでいる『野中神社』~白尾山の名前の由来の秘密もここに!~
県道76号線沿いにある『野中神社』の看板。気になっていたので、寄ってみる事にしました。
看板のある道に入ると、通って良かったのか分からないような砂利道で、個人宅のお庭と繋がっていますが、参道と判断して間違いないと思われるのは、真ん中辺りにある2本の柱。こちらには『奉納』と刻まれていて、裏には『昭和十年十二月 向谷戸組』と刻まれていました。
昭和10年というと87年前。神社としては新しい社ですね。向谷戸組と言う名前は調べてみましたが該当するものがなく、詳細は分かりませんでした。
参道から細い道を挟んで境内になります。
鳥居も、左にある野中神社と記された石碑も、拝殿も、真新しさを感じます。
年季を感じさせるのは右側の石碑と樹木が2本です。石碑には何か刻まれていますが、やはり解読不明、刻まれている日は昭和24年でしたので、参道の門柱よりも新しいことが伺えました。
手水舎に覆いかぶさるように生えているのはマキノキでしょうか?そしてその横の稲荷神社に寄り添うようにイチョウの木があります。
樹齢100年を越したイチョウの木に現れるという乳根が見られます。そこから推測すると、現在の野中神社の建設前にもこの二本の木はここにあり続けていたのかもしれません。
そして気になったのが、お稲荷さんに何かお届け物があったようで玄関の前にチラシが挟まっていました(笑)ネットショッピングでもしたのかな…と言う冗談はさておき。
後々調べてみると神社の社には日蓮証人像が奉安されていて、毎年1月の野中神社大祭では大泉寺万灯講白蓮會の方々の纏(まとい)の振込みが行われるそうです。
かつて大泉寺の境内に白い尾の大蛇を祀る白尾神社があったそうですが、台風で社地が崩壊し白尾山頂に移転したといいます。しかし昭和になり野中の氏神である八幡神社が焼失した際、白尾神社を合祀して再建することとなり、野中神社に合祀されたんだそう。白尾山の名称は、白尾神社から由来しているのだとか。
由緒を知ると日蓮宗の大泉寺内にあった白尾神社を合祀しているため、野中神社には日蓮証人像が奉安されていることも、纏が振られる事にも納得です。
歴史の浅い神社に見える野中神社ですが、古くからの歴史を受け継いだ由緒ある神社なんですね。
白蛇は幸運を呼ぶと言い伝えがあるように、白尾神社を合祀した野中神社にお参りしたら、何かいいことがあるかも!
野中神社:富士宮市野中
アクセス:県道76号線を松野側に向かい、ファミリーマートさんのある交差点を約100mほど進んだ左側に看板があります。(看板を入った先は砂利道で細いので注意してください)