【泉佐野市】この店に出逢って「肉派」から「魚派」に。魚屋歴30年の店主営む“いけす”がある街の食堂。
「よっしゃやろう!の心意気で朝4時からがんばっています」。
そう話すのは、「ヨッシャ食堂」店主 赤坂 公安(あかさか きみやす)さん。
地域のみなさんに新鮮でおいしい魚を届けたいという一心で、魚屋歴30年以上の“魚のスペシャリスト”は、今朝も厨房で魚をさばきます。
近海や地元市場で仕入れた新鮮な地魚を提供する「ヨッシャ食堂」の開店時刻は朝の4時。さすがに朝4時の訪問は叶いませんでしたが、主人と朝ごはんを食べに訪れた様子をお伝えします。
国道旧26号線「大西2丁目」角にある「ヨッシャ食堂」。
現在時刻は朝7時。まだうす暗く、ぼんやりとあかりが灯った店舗が印象的。この辺りで朝4時から開店している食堂ってそうないのでは?
店内に入ると、ずらりと並んだ小鉢や魚料理の数々に目を奪われます。それにしても早朝からすごい品数です。
煮物の小鉢や、揚げ物、焼き物など、新鮮な地魚を使ったお料理が常時80種類ほど並ぶそうです(丸皿110円~550円。角皿220円~385円*料金すべて税込み)。
赤坂さん曰はく冬の時期におススメの魚は、さわら、あなご、ブリ、アジ。これは珍しい、とおススメされた「ミミイカの煮物」は冬から春にかけておいしいとのこと。
な、なんだこれ? タワーのような揚げ物にびっくり。
「げその天ぷら」220円(税込)と聞き、大きさと安さにさらにびっくり。
揚げ物は、仕入れ状況により毎日変わるそうです。
海の街ならではの豪快さとコスパの良さがうれしいですね。
こちらのお造りコーナーには、この時期おススメの黒鯛や真鯛、寒サバやカツオなど旬の地魚が並んでいました。黒鯛と真鯛は今朝しめた、というから驚き。
早朝にもかかわらず店内にはお客さんの姿も。
せっかくなので、この時期おススメの魚を食べてみたいと思います。
迷いに迷って「ブリ」385円(税込)にしました。
ぷっくりツヤツヤの「ブリ」は、脂ものっていておいしそう。
他には、「ミミイカの煮物」385円(税込)、「真鯛のお造り」385円(税込)、「浅利汁」275円(税込)、ご飯(小)165円(税込)を。朝から豪華です。
身の引き締まった脂のりのいい「ブリ」は、肉厚、濃厚で食べ応え満点。
スーパーのブリを家で調理すると、どうしても魚臭さが気になるのですが臭みなどは一切感じず、メインの魚だけで何杯でもご飯が食べられそうです。
ほっこりする甘めの味付けに魚介の旨味がぎゅっと凝縮された「ミミイカの煮物」。
お豆腐やレンコンにも旨味しみしみです。
コリコリの歯応えの「真鯛のお造り」。今朝しめた魚を刺身で食べる贅沢は、海の街ならでは。つくづく良い街に住んでいるな~と感じます。
そして主人は、「ヨッシャ食堂」名物の「玉子焼」220円(税込)と、この時期おススメの「さわら」385円(税込)を食べていました。こだわりの「玉子焼」は、鰹屋で仕入れた鰹でだしをとるなど、家庭では出せない滋味深い味にファンも多いそう。言わずもがな“冬のさわら”も美味とのことでした。
「実は、奥に“いけす”があるんです。“いけす”がある食堂なんてそうないですよ」と赤坂さん。
すご! ぴちぴちと活きのいい寒グレやヒラメが泳いでいました。お造りとして提供する予定だとか。
子どもたちの“魚ばなれ”が気になっている、と赤坂さんは話します。
「スーパーを経営していた父を手伝っていたことがきっかけで魚屋をはじめました。魚屋をはじめてから、魚が好きになりました。新鮮な魚をきちんとした手順で調理をすると、臭みなどもなくおいしいということを伝えていきたい」。
言われてみれば、わたし自身も魚の臭みが苦手でどちらかというと「肉派」でした。
ところが「ヨッシャ食堂」の魚を食べてから、すっかり「魚派」に変わったのです。
“新鮮な魚は臭みなどもなく本当においしい”ということを教えてくれたお店でもあります。
定休日は釣りに出かけるという赤坂さん。加太の海で釣った「アジ」や「がしら」をお店で提供することもあるそうで、休み明けにそれを目当てに訪れるお客さんもいるのだとか。
魚屋歴30年以上、“魚一筋”の店主が営む「ヨッシャ食堂」。
“海の街”に住んでいるありがたさをかみしめて、よっしゃ!明日からもがんばろうと思える素敵なお店です。
【基本情報】
店名:「ヨッシャ食堂」
住所:泉佐野市大西1-13-14
Tel:072-477-7213
営業時間:4:00~15:00
定休日:火曜・月一回不定休
取材協力 「ヨッシャ食堂」店主 赤坂 公安様
*記事内容は取材当時のものです。季節や仕入れ状況により料理内容は変わります。
*未成年の飲酒は法律により禁じられています。