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こんなときだから、囲碁を始めてみませんか  おうち時間を楽しむための囲碁ゲーム

内藤由起子囲碁観戦記者・囲碁ライター
囲碁サロン「シトラス」(石川県河北郡津幡町)提供

囲碁は簡単なルールですぐにでも楽しめるゲームです。

最近充実してきたひとりで学ぶためのアプリやサイト、オンラインレッスンをご紹介しましょう。

1ルールを知る

「おんな酒場放浪記」の出演でもお馴染みの万波奈穂四段(https://twitter.com/naonao_myu)が、「1日1ツイートで囲碁ルールを説明したら何日で伝えられるか」と題して、4月14日から毎日ツイートし続けていて、けっこうな話題になっています。

1日目は「どこのご家庭にも必ず1つはあるであろう碁盤と碁石を用意します」。これには多くの突っ込みが入っていました(笑)。

ルール以外、コツや応用問題の話もしているので、万波さん本人も4月末に「なにせ5分で終わる説明にすでに15日かけているので、ミジンコなみの歩みです」とつぶやいているほど。毎日ゆっくり覚えるのも楽しいですね。

手っ取り早いのは、

囲碁の総本山日本棋院のホームページ「楽しい囲碁入門」(https://www.nihonkiin.or.jp/teach/lesson/)【体系的に学びたい方向け】、

「やさしい囲碁入門講座」(https://yasashiigo.com/rules/)【要点を簡潔に知りたい方向け】

などをご覧になるのがいいでしょう。

ルールは5つだけ。実に5分もかからず、ルールはわかります。

ひとつ、「コウ」というルールがありますが、これはちらっと見て、わからなければとばしてかまいません。

やっていくうちに「コウ」が出てきたら、そのとき振り返って見れば間に合います。

2やってみる

囲碁はルールがシンプルで簡単で、どこに打ってもいいという自由度が高いゲームです。

そのため、では実際どこに打ったらいいのか、途方に暮れるケースが多いのです。

ここでなければだめ、という場面は少なく、「こんな感じ」で進められるのですが、そのためにも、いろいろコツがあります。

多少の慣れも必要ですので、ちょっと問題にトライして練習し、目を慣らして行きましょう。

囲碁棋士も所属する関西棋院のHPで遊べる「関西棋院まいど!囲碁入門ゲーム ロボ城」(https://kansaikiin.jp/robo/)などのほか、日本棋院が提供する「囲碁アイランド」(https://www.nihonkiin.or.jp/teach/igoisland.html)などのアプリがあります。

3理解を深める

囲碁は覚えてしまえば簡単なのですが、打つところが多く、自由度が高いため、コツをつかんでひとりでゲームができるまでに少し時間がかかります。独学でできる人ももちろんいますが、多くは、友人に教わったり、教室に通ったりレッスンを受けることで碁が打てるようになります。

でも新型コロナウイルスの影響下にある今はちょっと難しそうですね。

囲碁には教えるのを生業としている「囲碁インストラクター」がたくさんいます。プロも教えますが、「インストラクター」を名乗っているのは、アマチュアです。(プロ棋士とは、日本棋院または関西棋院のプロテストに合格した人)

「教わるならプロのほうがいいかな」と思いますか?

いえいえ、そうでもないのです。

とくにトッププロは初心者のころのことを覚えていません。あっという間に強くなってしまったので、初心者の「わからない」が「わからない」のです。

もちろん、プロでも入門指導のうまい人もいますが、全員ではありません。

その点、アマ指導に特化したインストラクターの皆さんは、痒いところに手が届くレッスンをしてもらえます。

そんな人たちはこれまで、対面での指導をしてきました。

ところが、新型コロナウイルスの影響で、碁盤を挟んでの直接指導ができなくなりました。

そこでここ1カ月、オンラインレッスンを開始したインストラクターが多くいます。

自宅で碁が学べるようになる環境が、やっと整ったといえます。

そうしたインストラクターの皆さんの中には、外出自粛の影響を受けている囲碁サロンなどのためのクラウドファンディング「『囲碁を楽しめる場所』を存続させるためのご支援をお願いします」(READYFOR)というプロジェクトに賛同し、その一環でネット対局でレッスンするお得なチケットを提供している方もいます。

新しくオンラインレッスンを始めたインストラクターのみなさんは全国に広がっています。

これは囲碁ファンのみなさんにも朗報です。これまでは自分が行ける範囲の人に教わるしかなかったのですが、今は遠方でも気に入ったインストラクターからレッスンを受けることができます。

みなさんも色々お試しされてはいかがでしょうか。

囲碁観戦記者・囲碁ライター

囲碁観戦記者・囲碁ライター。神奈川県平塚市出身。1966年生。お茶の水女子大学大学院修士課程修了。お茶の水女子大学囲碁部OG。会社員を経て現職。朝日新聞紙上で「囲碁名人戦」観戦記を担当。「週刊碁」「囲碁研究」等に随時、観戦記、取材記事、エッセイ等執筆。囲碁将棋チャンネル「本因坊家特集」「竜星戦ダイジェスト」等にレギュラー出演。著書に『井山裕太の碁 AI時代の新しい定石』(池田書店)『囲碁ライバル物語』(マイナビ出版)、『井山裕太の碁 強くなる考え方』(池田書店)、『それも一局 弟子たちが語る「木谷道場」のおしえ』(水曜社)等。囲碁ライター協会役員、東日本大学OBOG囲碁会役員。

内藤由起子の「花見コウ」〜囲碁観戦記者 ここだけの話〜

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囲碁界取材歴20年を超える囲碁観戦記者・囲碁ライターが、囲碁界のオモテウラをお話しします。小耳にはさんだ最近の話から今だから話せる昔あったあの事件の裏側、記事にできなかった取材こぼれ話など、現場で見聞きしたここだけのとっておきの話をランダムに発信します。

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