【JAZZ】村井秀清 Merged Images『Impressions』発売記念ツアー@BAJ
“ジャズの醍醐味”と言われているライヴの“予習”をやっちゃおうというヴァーチャルな企画“出掛ける前からジャズ気分”。今回は、村井秀清 Merged Images『Impressions』発売記念ツアー。
♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪
6月に2年ぶり4枚目となるソロ名義のアルバム『Impressions』をリリースした村井秀清。
前作『Step Forward』のレコ発以降、レコーディング・メンバーによるMerged Imagesというバンド単位での活動を重ね、そのライヴ現場で練り上げたサウンドをスタジオに持ち込んで仕上げたのが新作だ。
“印象”の具現化を促進させたバンドの熟成
プロモーションのためのインタビュー取材で村井秀清は、「前回よりも手間が掛からずに作ることができた作品」と語っていたのが印象的だった。
それは、委ねてしまう“仲間”ができたことによる安心感を意味しているのではなく、彼の意図をより敏感に察知して反応してくれる“共同体”に発展したバンドをもつことができたこと、それによって得られる充足感が“手間が掛からない”という心理的負担の軽減効果を与えた、ということだ。
水墨画のような、墨が乾く前に絵を完成させてしまうような即興感や見切り方を求めるのではなく、油絵具やアクリル素材を塗り重ねて“色の奥行き”を出していくタイプの音楽家、という喩えが近いだろうか。
そのアプローチによって生まれた“充足感”が、スタジオでのさらに念入りなサウンド・メイクへとつながり、完成度を高める結果を生んだ。それはまた、ピアニストとしての村井秀清の“舞台”を用意する余裕を生むことも意味していた。
ライヴでは、こうした4作目の環境と経緯をふまえて、さらに次なる音楽的風景の投影へとチャレンジしようとする村井秀清 Merged Imagesに出逢うことができるはずだ。
では、行ってきます!