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先に王手をかけて日本シリーズ優勝を逃した例は14年間なし。阪神は3勝2敗、オリックスは2勝3敗

宇根夏樹ベースボール・ライター
山本由伸 MARCH 12, 2023(写真:CTK Photo/アフロ)

 2勝2敗で迎えた日本シリーズの第5戦は、阪神タイガースが6対2でオリックス・バファローズを下した。阪神は○●●○○で3勝2敗とし、優勝に王手をかけた。

 1950~2022年の日本シリーズにおける、3勝2敗のチームとその後の勝敗は、以下のとおり。

筆者作成
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 3勝2敗/2勝3敗となった日本シリーズは、今年が47度目。2021年から、3年連続だ。これまでの46度中35度(76.1%)は、現時点の阪神のような、3勝2敗のチームが優勝を飾っている。

 一方、現時点のオリックスのような、2勝3敗からの優勝は11チーム(23.9%)。2008年の埼玉西武ライオンズが最後だ。過去14年(2009~22年)の日本シリーズは、3勝2敗にならなかったパターンも含め、先に王手をかけたチームがすべて優勝、ということになる。2011年の福岡ソフトバンク・ホークスと2013年の東北楽天ゴールデンイーグルスは、3勝2敗で迎えた第6戦に敗れ、3勝3敗となったが、第7戦に勝利を収めた。

 ただ、阪神の場合、3勝2敗の3度、1964年、1985年、2003年のうち、シリーズを制したのは1985年しかない。他のパターンも含め、阪神の日本シリーズ優勝はこの年だけだ。

 オリックスの2勝3敗は、過去6度。阪急ブレーブス時代の1967~69年、1978年、1984年に、2年前の2021年がそうだ。それらのうち、1978年と1984年は第6戦に勝って3勝3敗としたが、6度とも、先に王手をかけられたところからの優勝とはならなかった。

 なお、3勝2敗/2勝3敗→4勝2敗/2勝4敗は46度中25度(54.3%)、3勝2敗/2勝3敗→3勝3敗は46度中21度(45.7%)だ。そうすんなりと優勝が決まっているわけではない。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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