【0歳から】自分で考えて行動できない子供にならないために―絶対にやめてほしいしつけ5選
・自分で考えられる子どもになってほしい
・いつも指示待ちだと大きくなってからが心配
・自分でちゃんといいこと、悪いことを判断できるようになってほしい
・わがままを言ったときはどんな風に対応したらいいのかな
こんな風に考えることはありませんか?
子を持つ親に共通する思いのひとつに、自分で考えて行動できない子どもにならないでほしいということがあるのではないでしょうか。
自分でしっかり考えて行動できない子どもにならないためには、子ども自身がしっかりと自分の頭で考えて行動することが必要になります。
そして、子どもの行動が社会や倫理的なルールに対して間違ったものにならないようにするためには、身の回りの大人がしっかりとしつけをすることが大切です。
そうはいっても、具体的にどうすればいいの?と思いますよね。
この記事では、避けてほしいしつけについて具体的に解説していきます。
どんな風にしつけを進めていけばいいか悩んでいるママやパパは、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
自分で考えて行動できない子供にならないための「しつけ」について考える
そもそも、「しつけ」とはなんでしょうか?
私の考える「しつけ」は、人に迷惑をかけないようにすること、社会のルールをきちんと守れるようにするために必要なものです。
基本的に子どもは自分を中心に物事を考えます。
乳幼児に周りをみて考えなさいと言っても無理な話ですよね。
しかし、子どもの要求全てに応じることは不可能です。
私たちの暮らしている社会にはルールがあり、人として大切にしていかなくてはならない倫理もあります。
それぞれのおうちのルールや、お友だち同士の約束、保育園や学校といった集団生活に必要な決まりもあるでしょう。
子どもにとって身近な大人がおこなうべき「しつけ」
子どもにきまりやルールを理解する手伝いをし、それらを踏まえたうえで自分がどのように行動するべきか自分自身の頭で考えるきっかけとなるもの。
それが子どもにとって身近な大人の行う「しつけ」であると私は考えています。
子どもが自分でしっかり考えて行動するための指標を教える行為だといえます。
ただし、しつけというのはやり方を誤ると子どもの心に深く傷をつけたり、逆効果になってしまうこともあります。
自分で考えて行動できる子どもになるために、具体的にどのようにしつけを行っていけばいいのか、一緒に考えていきましょう!
自分で考えて行動できない子供にならないために、やめた方がいい「しつけ」5選
親をはじめとした身近な大人は、小さな子どもにとっていわば安全地帯。
自分のことを大好きでいてくれるという安心感や、自分の存在を認めてくれているという信頼感は、子どもとの関係を良好にしてくれます。
やめたほうがいいしつけとは、この安心感や信頼感を打ち消してしまうようなことです。
・怒鳴ったりおどしたりして、恐怖でいうことをきかせる
・殴る、蹴るといったように体罰を与える
・子どものことを無視する
・食事を抜く
・ベランダ等に出す、家から追い出す
あなたは大丈夫でしょうか?
実は、私が以前SNS上でとったアンケートでは、怒鳴ったことがある人が全体の4割近く、手をあげたことがある人が1割強、そしてどちらもしてしまったことがある人が2割強でした。
アンケート回答者466人のうち、どっちもない人は全体の2割強。怒鳴っちゃったり手を出しちゃったりしたことある人の方が多いという結果です。
さらに、このアンケートでは食事を抜く、無視する、追い出すなどは入っていないため、実際にこれらの項目を入れた場合にはまた違った結果になる可能性もあるでしょう。
リプライやいただいたDMをみていると、どのママパパもやりたくてやっているわけではありません。
必ず後悔して、涙が出るという声も届きました。
これらの「しつけ」がやめた方がいいものである理由がわかれば、対応方法がみえてくるはずです。
これらはなぜやめた方がいい「しつけ」なのか。
具体的な理由を一つずつお話ししていきます。
怒鳴ったりおどしたりして、恐怖で言うことをきかせる
「いうことをきかないと鬼が来るよ!」と言ったり、子どもの前でテーブルを叩いたり、怒鳴りつけたりしておどすことで恐怖を与えて言うことをきかせる、というやり方です。
子どもがあんまりにも言うこと聞かないと、イライラしてしまう気持ちは、私にもよく分かります。
しかし、これは、「しつけ」としては意味がありません。
みなさんのお子さんは、怒鳴りつけたり、おどしたりしてスムーズに言うことききますか?
泣いたり、反抗したりしてより事態が悪化することの方が多いのではないでしょうか。
もしもあなたが、脅されたり恐怖によって指示を与えられたりしたときに、積極的に実行しようと心から思えますか?
親はあとから自己嫌悪、子どもは怖がったり反抗したりして本当にいいことなしです。
子どもは感受性が豊かなので、大人が思うよりもはるかに恐怖を感じています。
安心できる存在であるパパやママが恐怖でいうことをきかせるのは、安心が脅かされることになり、子どもの心に傷をつけます。
殴る・蹴るといったように、体罰を与える
殴る、けるなどの体罰は絶対にやめましょう。
たたくと一時的に言うことをきく子もいるでしょう。しかし、それは痛みと恐怖におびえているだけです。
ほとんどの場合体罰を受けた子どもは泣いたり怒ったり、状況改善につながりません。
さらによくないのは、体罰を受けた子どもは、何かを伝える手段として暴力があるということを学んでしまうということです。
これによって、友達や恋人、将来的には自分の子どもにまで暴力をふるってしまうかもしれません。
体罰に頼ってしまうとほぼ100%事態は悪化し、長引きます。
子どものことを無視する
顔が見えているのに無視するのは、積極的に「嫌い」と伝えているのと同じことになります。
大人でも、無視されると傷つきますよね。
気持ちがおさまらない、ひどいことを言ってしまいそう、と思ったら、居場所を伝えたうえで距離をおきましょう。
無視はいけませんが、安全を確保したうえで一旦声かけをし、あえてかまいすぎないのは一つの方法であると私は考えています。
食事を抜く
食事にしつけを絡めるのは絶対にやめましょう。
食は身体や心の健康につながる大切なものです。
特に乳幼児はママやパパがごはんを用意してあげなければ自分で用意することはできません。
食事に恐怖や脅しをもちこむのは絶対にやめましょう。
ただ、食事の場面で子ども自ら拒否する場合はいったん下げるのはアリだと考えます。
落ち着いたころに食べよう?って声かけをするか、自ら拒否した場合に関しては次回の食事のときにしっかり食べさせる、という対応でよいでしょう。
時間をおくとすんなり食べることもあります。
ベランダ等に出す、家から追い出す
外に出されることは、子どもにとって相当大きな心理的ダメージになります。
ベランダだから、目に見える範囲だから安全、ではありません。
連れ去りや転落事故のリスクも大きいので絶対にやめましょう。
不適切な「しつけ」をしてしまいそうになったら…試してほしい4つのこと
不適切な「しつけ」をしてしまいそうになったら以下のものを試してみてください。
・6秒ゆっくりと数える
・その場を離れる
・深呼吸する
・自分はなぜ怒ったのか理由を紙に書く(メモをすぐ手にできるところに置いておくのがオススメ)
6秒ゆっくりと数える
怒りのピークは6秒だといわれています。
6秒ゆっくりと数えることで怒りのピークをやり過ごしましょう。
その場を離れる
その場を離れると、場面と共に気持ちが切り替わる効果があります。
その際は「トイレに行ってくるね」や「ちょっと向こうのお部屋にいってくるね」と子どもに対して声掛けもしておきましょう。
少し離れるとお互いクールダウンするので、戻ってみたらあっさり言うことをきいてくれる、というのはよくあります。
深呼吸する
イライラした状態から平常心に戻るためには、感情からいったん目をそらし、体の反応に注目したほうが改善が早かったりします。
イライラしている状態というのは、血圧や心拍数が上がり、ノルアドレナリンという興奮を伝達する化学伝達物質が分泌されている状態です。
その状態にある人は、大脳辺縁系という人間の感情をつかさどる部分が活性化してIQが下がっています。
深呼吸をして血の巡りを穏やかにすること、あえて「考える」ことで前頭前野という、行動や感情をコントロールする脳の部位を使い、体の反応として怒りを抑えることができます。
なぜ怒ったのか理由を紙に書く
怒りの理由を言語化することで怒りを抑える前頭前野が活性化し、冷静さを取り戻すことができます。
慣れるまで大変ですが、繰り返すことで自然な反応として習慣化できます。
ぜひ試してみてください。
やめた方がいいしつけをしてしまうとどうなる?
やめた方がいい「しつけ」が子どもに与える影響は以下の通りです。
・子どもが自分で考えて行動するための力を奪ってしまう
・子どもの心や体に深い傷を残す
・効果がない上に事態が悪化
・ママやパパが自己嫌悪に陥り、親子ともども落ち込んでしまう
自分で考えて行動できる子どもになってもらうためにも、やめた方がいい「しつけ」は可能な限り避けていただきたいです。
怒鳴ったり、叩いたり…やってしまった後のアフターケア
こちらのSNSでのアンケートでもありましたが、多くの親が怒鳴ってしまったり、手をあげてしまっている現実があります。
叩かず怒鳴らず、いつも穏やかでいることはもちろん理想ですが、現実それができている人は少数派のようです。
叩いたり怒鳴ったりした後にハッと我に返ると、涙でぐしゃぐしゃなわが子の顔。押し寄せる後悔。
やってしまったときは、すぐに子どもに対して【怒鳴ってしまった】【叩いてしまった】その行為について謝りましょう。
小さな子どもはパパやママが大好きなので、怒鳴られたり叩かれたりしたことによって自分を否定してしまいます。
こうなると、支配的な親子関係となってしまい、子どもが自分で考える力も奪われてしまいます。
『今怒鳴ってしまった/叩いてしまったのは、ママ/パパがイライラをどうしても抑えられなかったんだ』
『あなたのことが嫌いなわけじゃないんだよ。本当にごめんなさい』
親だって人間ですから、間違えることもあります。自分を抑えられないこともあります。
それをしっかり子どもに伝えましょう。
謝るときに、「○○が言うこと聞かないから叩いちゃってごめんね」など、子どもが思い通りにならなかったことを言い訳に使うのはやめましょう。
あくまで【怒鳴った】【叩いた】事実に対して謝って向き合う姿勢をみせるのが大切です。
親である自分も間違えることがある、と弱さを認めることで、支配的な親子関係になるのを避ける効果があります。
そして、もし同じようなことをしてしまったら何回でも【私は本当に怒鳴りたいと思っていない】【叩きたくないんだ】と強く思うことです。
余裕のない自分に向き合い、子どものことを1人の個人として向き合いましょう。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。