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【厚木市】今が一番輝いていると気持ちが華やぐ90歳を迎える佐藤政美初個展を鳶尾のもりや亭で開催中。

にこにこかおさん地域ニュースサイト号外NETライター(厚木市)

あつぎが大好き。油絵のオイルの匂いが好きな地域ニュースサイト号外NETライター(厚木市)のにこにこかおさんです。今回ご紹介するのは、もりや亭企画展「佐藤政美・心の風景」です。

◆佐藤政美・心の風景 油絵の展覧会◆

開催期間:2024年7月12日(金)~9月28日(土)

もりや亭寄合所開催日:金曜・土曜 12時〜16時30分

開催場所もりや亭はどこにある?

本厚木駅周辺から車で22分、鳶尾に「つどいカフェもりや亭」があります。国道412号線を愛川方面へ進み、鳶尾団地入口交差点を右折、ユーコープ鳶尾店斜め前、角の花屋を曲がり直進するともりや亭の看板が左手に見えてきます。

人と人のつながりを大事にするもりや亭

もりや亭は、地域の方々の寄り合い処になっています。店主の森屋由美さんが、人と人とをつなぐのが上手で、その場にいるとみんな友達のようにお話が自然とできてしまいます。とてもアットホームな温かい場所です。

もりや亭は、荻野地区、地域食堂を兼ねた寄合所です。お一人暮らしのご高齢の方々のふれあいの場所。集まるみなさんで、笑顔を確認し、声掛けあって、顔見知りになり、孤独感や孤立を防ぐ。地域包括支援センターに繋ぎ、介護や支援が必要なかたや認知症早期発見など、連携をとっています。

佐藤政美・心の風景 油絵の展覧会開催にあたり

お父様の絵を見て育った娘さん、絵に惚れこみ、常に寄り添う姿勢で対応しているケアマネさん、そして、快く展示を開催することにしたもりや亭さんの全力の支えがあり、今まで絵を描くことが好きで、描いては人に渡したり、家にためていた佐藤さんの絵を今回初めて世にお披露目することになりました! 

佐藤さんの絵は、趣味の域を超えている、緻密な描写と観たものを惹きこむインパクトの強い絵を描いています。一緒に観に来ていた方も、一日絵を見ながら過ごせるほどとおっしゃられていました。

佐藤さんが、絵の前に立つとその時の様子やその場所の状況など、ずっとお話が続くほど、ひとつひとつ覚えていらっしゃいます。写真ではなく、絵でその時の思い出を描きとめているのでしょう。

旅行の際には、画材道具をかかさない

佐藤さんがご家族と旅行に伺った西丹沢の水彩画です。こちらには、娘さんとお孫さんが遊んでいる姿が描かれていて、画材道具は旅行の際には持ち歩いているそうです。

レンガの建物が好き

九州の大分に住んでいた子どもの時代から赤レンガの建物が大好きで、スケッチ大会には必ず赤レンガの建物を描いていたそうです。奥様のご実家が室蘭なので、そちらでも赤レンガの建物を探し、描く風景画には赤レンガが入っているそうです。

中依知に移住

横浜から厚木市へと移り住んで15年、今回の展示でも依知や、下川入や、中町の風景画が展示されています。その時の心情を表すような暗いトーンだったり、同じ建物でも、見た角度を変えて描かれている作品も展示されています。

ふるさと九州

マラソン会場となるきれいな別府湾、とてもきれいな景色が豊かな景色が大分にはあることを、行ったことがない筆者には旅行気分で観られる風景画がたくさんあります。佐藤さんが、絵から場所のお話をしてくれるので、行ってみたくなり、またいった気分にもなります。

描きたいものがちゃんとある

佐藤さんが、絵の解説をしている姿は、本当にイキイキしていて、笑顔が素敵です。お話の中で、その時の場所の説明や、この影が素敵で描きたかったや、この周りには、こんなお店があって、昔はこうだったなど、よくその時の情景を覚えていて話が止まりません。

佐藤政美さん

会期中に90歳を迎える厚木市中依知在住の佐藤政美さん。もりや亭の店主由美さんからお話をお伺いさせていただきました。

九州の大分県大分市出身で、油絵はすべて独学だそうです。幼少期、写生会で大樹を描き「特選」受賞し、絵を好きになり、高校生の頃より、油絵を描き始めました。今回の展示作品は70代から描きためたもの30余点が展示されています。佐藤さんは、幼少期、踏みかためただけの舗装されていない道に釘で絵を描いていたそうです。「絵、上手だね」と近所の大人に、褒められ、天気のいい日は毎日その釘で絵を描いて、描く絵はいつも、軍用機。赤い二枚羽の練習機、近くの飛行場の風景。当時、手にする絵本は軍用機や軍艦、戦車が掲載されていたので、描く絵もそんな絵ばっかり。

幼少期の政美氏は、どちらかというと、物静かで、野を駆け回ったりせず、絵に向かい、近所では目立つ存在の男児であり、国民学校と呼ばれた小学校へ上った頃、高価な紙にやっと絵を描く事ができました。小学高学年で水彩を始め、中学生の頃は余り絵は描かず。高校に入る頃から、当時活躍していた画家の影響もあり、絵画道具を譲り受けた事がきっかけとなり、油彩を始めることになりました。

今年、亡くなった奥様は絵に対する評価は手厳しかったのか「あんた、そんなのよしなさいよ、みっともない」と、叱咤激励の応援をされていたようです。かけがえのない素敵な奥様だったのだと思います。

15年ほど前に、横浜から厚木市へ移住し、厚木は自然豊かな面と幹線道路の完備で住みやすく、好きな街になったそうです。「厚木で温かい人間関係が出来、年老いた今が一番輝いているのではないかと感じている。1年でも、半年でも、3か月でもいい、長生きしたい。」との佐藤さんのコメントを見ると胸が熱くなります。

佐藤さんの絵が素敵で、画家かと思っていたら、サラリーマンの傍ら趣味で絵を描いていたそうです。娘さんは、小さい時からお父様のを見ながら育ち、常にそばには絵があったそうで、お父様の絵がとても大好きだそうです。

ポストカードプレゼント

佐藤さんより、来場者の方へポストカードのプレゼントがあります。万年筆で描いた風景を印刷し、1枚1枚色を付けている素敵なポストカードです。お好きなカードを選んで持って帰ってくださいね。

ハワイの旅行の絵が素敵です。建物も海の絵もサーファーの絵もどれも飾りたくなる絵ですよ。

もりや亭寄合所開催日には、佐藤さんがいらっしゃる時もあると思いますので、ぜひいろんなお話をして、自分もこの場所知っているというところから、実は私の方が絵から得られる情報によって思い出に浸れたり、子どもの頃を思い出したり、その時の気持ちを思い出したりと、ずっと観ていられる絵画展になっています。ぜひ足を運んでみてください。

〈店舗情報〉

店名: つどいカフェもりや亭

住所: 神奈川県厚木市鳶尾4-6-15

営業時間: 12時~16時

開催日: 金曜日土曜日

公式ホームページ・公式Instagram

地域ニュースサイト号外NETライター(厚木市)

地域ニュースサイト号外NETで厚木市のライターをしています。厚木市に移住して、厚木市が第二の故郷になるよう、いろんなことを知りたくて、新しいお店の開拓や、公園散策、手土産のおすすめなど探せば探すほど面白くなってきています。

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