SNSからみた2024年東京都知事選挙 得票フォロー率は?
KNNポール神田です。
東京都知事選挙が終わり、小池百合子氏の東京都知事三選が決まった。
得票数では、小池氏291万票、石丸氏165万票、蓮舫氏128万票だった。
しかし、『SNSからみた選挙戦』では新たな動きが目立った東京都知事選挙であった。
■候補者名検索では圧倒的だった石丸氏
こちらが選挙期間中の『候補者名検索』だ。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20240707/k10014502691000.html
そして、『GoogleTrends』の『ウェブ検索』でも 石丸>小池>蓮舫 と続く。
常にネット上では『石丸氏』の検索が、『小池氏、蓮舫氏』を上回っていた。
とても、ユニークだったのが、各候補の名前と一緒に何を検索したか?だ。そう、検索はポジティブワードばかりが検索されるのではない。ネガティブワードも一緒に検索されるからだ。
そう、検索ワードではいかに、選挙のマニフェストなどよりも、候補者のバックグラウンドにあるものやニュースになった事項、そして、『街頭演説』などが検索されていた。
■候補者のSNSの母数の基盤は…
そして、今回、選挙の目玉となったののが、SNSの『YouTube』だ。
テレビと選挙戦は相性が良いものとされていたが、その流れに異変がみえてきたように思える。そう、若年層のテレビ離れと同時に投票行動にも、その傾向がみえてきたからだ…。
YouTubeの母数が違うだけでなく、各動画の回転数が違う。
石丸氏の従来マスメディアとのコントラストが非常に特徴的だったと思える。
■YouTube登録数で圧倒的だった石丸氏30万人、蓮舫氏1万人、小池氏たった3,760人
今後の『選挙』では組織票がなくても、『SNS』での盛り上がりで政局が変わる可能性を一番表した結果となっただろう。
YouTube登録者30.5万人 石丸伸二氏
https://www.youtube.com/@shinji_ishimaru_1982
https://socialblade.com/youtube/channel/UCidQ51J5ysCWeGBnLuNvnhQ
YouTubeのアカウント作成は、2024年1月29日と5ヶ月しか経過していないことに驚く。
YouTube登録者 1.01万人 蓮舫氏
https://www.youtube.com/@renho_official_office
https://socialblade.com/youtube/channel/UCeigzVkpXmZ_t79PBDjh4fQ
YouTube登録者 3,760人 小池百合子氏 『AIゆりこ』登場
https://www.youtube.com/@yurikokoike_tokyo
https://socialblade.com/youtube/channel/UCy7aH7KKlIpjX-9aHFfFRSA
■X.com では…小池氏 圧倒的 91.4万人、蓮舫氏57万人、石丸氏51万人と続く…
一方、twitter時代からの歴史が物語るフォロー数だと、あまり候補者感での差が感じない状況だ。それでも小池氏は100万人に届きそうな91万人だ。 それでも、小池氏の、得票数291万人の31.41%しか、フォローされていない状況だ。
得票数をx.comのフォロー数で割った『得票フォロー率』で見ると、蓮舫氏が一番高く44.92%となる。石丸氏31.45%、小池氏31.41%となった。
あくまでも得票数は都民でフォロー数は全世界から可能だ。
すると、投票所にわざわざ出向き貴重な時間をかけて選ぶ候補者のX.comですらフォローしていない都民における『得票フォロー都民数率』はもっと少ないものになることだろう。
つまり、『SNS』を普段から活用していない『投票者』が多かったという仮説も成立することだろう。
X.com 小池百合子氏 91.4万人 得票フォロー率31.41%
https://x.com/ecoyuri
X.com 蓮舫 氏 57.5万人 得票フォロー率44.92%
X.com 石丸氏 51.9万人 得票フォロー率31.45%
https://x.com/shinji_ishimaru
■出口調査における、年代別の獲得率が明確だった今回の候補者選び
https://www.nhk.or.jp/shutoken/articles/101/008/21/
10代、20代における、石丸氏のシェアが非常に大きかったことが特徴的だ。支持基盤、組織票をもたない、『SNS』に親しんだ若年層が大きな票田となる可能性を見せているからだ。今後の『選挙選』の潮目が大きく変わりそうに感じる。
あと、10年もすれば70代以上の投票者は激減し、現在の10代〜20代が20代、30代となる。今回のような掲示板ジャック同様に、税コストがかけられている『政見放送』などにも過激な表現がなされればなされるほど、従来の候補者以外でも貼れる『選挙ポスター』や『政見放送』『新聞公告』などは縮小をせざるをえなくなるだろう。
『SNS』という選挙媒体が主戦場となる時代がやってくることだろう。知名度のある有名人が当選しやすかった『参議院』が、あと10年もするとテレビを見なくなった人たちがYouTuber候補者に票を投じる時代がやってきそうだ。