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【今日から今季最強寒波】暖冬なのになぜ?今やるべきことは?日本海側は100cm予想も:予報士解説

植松愛実気象予報士・防災士・野菜ソムリエ
今シーズンまだ一度も雪が降っていないところで積雪のおそれも

今日23日から明後日25日頃にかけて、今シーズンもっとも強い寒気の南下が予想され、日本海側は24時間で100cmの降雪が予想されているところもあります。
今季は暖冬のはずなのに、なぜ強烈な寒波がやって来ているのか?今からでもやっておくべきことは??気象予報士が解説します。

暖冬でも寒波はやって来る

暖冬の年でも寒波に備える必要がある
暖冬の年でも寒波に備える必要がある

ある冬が暖冬かそうでないかは、12月1日から2月28日(今年2024年はうるう年なので29日)までの3か月間の平均気温が平年より高いか低いかで決まります。
つまり今シーズンが暖冬かどうかはまだ決まっていないのですが、いずれにしても、3か月の平均が高ければいいだけの話なので、その間に暖かい日と寒い日が両方あっても問題ありません。

それどころか、そもそも暖冬の場合はひと冬の間に気温のアップダウンが大きくなる傾向があるため、平均的には暖かいにも関わらず短気的に強烈な寒波に見舞われる…というパターンが多くなりがちなのです。

鹿児島でも雪の予想

今回、もっとも多くの雪が予想されているのは新潟県の山沿いで、24日と25日は24時間で100cm降るおそれがあります。

一方で、同じくらい注意・警戒が必要なのが、ふだん雪の少ない鹿児島県です。
今回は寒気が西回りで入ってくるという特徴があり、西日本では九州南部の平地でも雨ではなく雪になりそうです。
鹿児島では山地では最大20cm、平地でも最大10cmの雪が予想されています(1月22日21時点)。

被災地では家屋の倒壊に警戒

能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県輪島市(1月17日の様子)
能登半島地震で甚大な被害を受けた石川県輪島市(1月17日の様子)

能登半島地震の被害が大きかった石川県の能登地方では24時間あたりの予想降雪量が数十cmというところが多く、ふだんであれば家屋が倒壊するということは想像できないかもしれません。
しかし今は、多くの建物がこれまでにないダメージを受けている状態。
たとえ雪の量が極端に多くなくても警戒が必要です。

今からでもこれだけはやっておきたい

今回は強い寒気が西回りに入って来るため、この冬まだ一回も0度を下回っていない場所でも氷点下になったり、今シーズンの初雪がいきなり大雪という場所も出てきそうです。

そのため、今からでもこれだけはやっておきましょう。

▼水道は細く出しっぱなし

…ふだん温暖な地域では水抜き栓(水道管凍結を防止するツール)が付いてない住宅が多いため、水道管が凍結しないよう、特に夜間は水を糸のように細く出しっぱなしにしておくとよさそうです。

▼スマホとモバイルバッテリーはフル充電

…北陸の山沿いや岐阜県山間部を中心に警報級の大雪が予想されていて、停電のおそれもあります。いざというときに情報が出に入らないと命取りになるので、できる間に少しでも充電しておきましょう。

▼非常用品は「家のどこにあるか」確認を

…たとえば懐中電灯がどこにあるのか、停電してから探していては意味がありません。ふだんあまり使わない乾電池や非常食も含め、家の中のどこにあるのか確認しておきましょう。

気象予報士・防災士・野菜ソムリエ

気象予報士・防災士として講演・執筆を行う傍ら、野菜ソムリエ・食育インストラクター・薬膳マイスターとして出張料理人(一般家庭での作り置き代行)としても活動。NHK・民放各局で気象キャスターを歴任し、報道の現場や防災、気候変動・地球温暖化に関する最新情報にも詳しい。著書に『天気予報活用ハンドブック~四季から読み解く気象災害』(竹下愛実名義・共著)がある。

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