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不安神経症になりやすい人は?取りやすい言動と治療法について解説

精神科医しょう精神科医/メンタルドクター

こんにちは、精神科医しょうです。

危険が迫っている時や心配な状態などに陥ると、誰でも不安が沸き起こりますが、不安そのものは誰にでもある健康的な反応です。

しかし、不安が問題となるのは、実際の不安以上に過剰になり過ぎたり、ストレスが過ぎ去った後も不安な気持ちが長く続く場合です。

このような状態になると「不安神経症」と診断されることがあり。日常生活に支障が生じ、生活の質を下げてしまうことになりかねません。

では、どのような人が不安神経症になりやすく、気を付けるポイントはあるのでしょうか?

今回は不安神経症になりやすい人と治療法について考えてみたいと思います。

どうして不安は始まるのか?

多くの場合、不安は色々な原因が重なり合って起こることがあります。

考えられることの一つは大量のストレスです。

非常に過酷なストレス状況下におかれた時、不安が始まることがあるかと思います。

原因は一つの大きな問題によるものかもしれませんし、小さな問題が積み重なって起こるものかもしれません。

いずれのケースでも、自身を不安にさせる大きなストレス要因だと言えるでしょう。

また、自身の性格や気質が不安を沸き起こす原因になることもあります。

中には生まれつきストレスに対処するのが得意な人もいますが、ストレスへの耐性が低く、不安に反応しやすい人もいます。

ストレスの影響を受けやすい人は、ストレスに対処する方法を学ぶことにより、考え方や行動を変えていくことで、気持ちを切り替えることが必要だと言えます。

不安神経症になりやすい人とは?

不安になりやすい人はストレス耐性が低く、ストレスそのものを抱え込みやすい傾向があることがお分りいただけたかと思います。

では、不安神経症になりやすい人は、普段からどのような言動を取りやすいのでしょうか?

・回避行動を取りやすい

肯定的な視点を持つことが出来ず、不安を膨らませてしまうと、その不安からもっと直接的に解放されたいと望むようになります。

「今日は何となく気分が優れないから会社を休もう」

「今日は気が乗らないから、レポート作成は明日にしよう」

など、誰でも一度は回避行動を取ったことがあるのではないでしょうか。

それによって、一時的には心が落ち着き、安心したこともあるはずです。

しかし、このような回避による安心を体験すると、同じような場面に出くわした時にも回避したくなってしまいたくなり、結果的にかえって不安が強くなる場合があります。

・全く休めない

仕事や学業が忙しくて疲れがたまると、休日にはゆっくり休みたいと思うものです。

ところが、中には休んでいると不安になるから、毎日仕事や勉強をしてしまうという人もいます。

そのような状況に陥ると、休日に家にいても落ち着かず、リフレッシュもままなりません。

「あの仕事は週末に片づけてしまった方がいいのでは…」「トラブルが起きた場合に備えておかなければ…」などと考えている内にイライラが積もります。

「仕事が滞るかもしれない」「テストで良い点がとれないかもしれない」と思うと不安が増大し休めなくなってしまいます。

・間違いがないか心配

相手や時と場合に応じて、私たちは手紙、電話、メールなど通信手段を選択し、連絡を取り合ったり情報を交換したりしています。

しかし、いずれの通信手段でも間違いがあると大変なことになる場合があります。

その間違いがこわくて、何度も確認を繰り返しなかなか送信できない人がいます。

「きちんと書類を届けたい」「絶対にミスをしたくない」という願望の表れだと言えるのですが、何度確認しても不安は抑えられませんので、二度確認したら送信するなど、自分の中でルールを作ると良いかと思います。

・人の態度が気になる

家族や友人、会社の同僚などのふとした仕草や態度が気になり、「自分が悪かったのだろうか…」「何か気に障ることをしただろうか…」と不安でたまらなくなることがあります。

「嫌われたらどうしよう」「見捨てられたらどうしよう」という不安が抑えられなければ、毎日ビクビクして過ごすことになってしまいます。

結果的に何事も人に合わせることになり、モヤモヤやイライラが募り、不安は増大していくことになります。

不安神経症の治療について

不安神経症の治療は大きく分けて、薬の服用によって治療を促す「薬物療法」と、心理的な側面からアプローチをして治療をはかる精神療法や心理療法があります。

薬物療法と心理療法はどちらも不可欠であり、相乗的に作用することによって治療が効果的に行えます。

なお、薬の種類や心理療法の種類などに関しては、主治医と相談の上、最も適したものを採用することになります。

今回の内容から、もしかしたら不安神経症かもしれないと感じた方は、必ず医療機関を受診し、医師に相談するようにしてくださいね。

まとめ

今回は不安神経症について取り上げました。

不安を取り除くことは不可能ですが、自分が取りがちな言動を把握し修正をしていくことで、不安と上手に付き合っていくことが求められます。

私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。

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精神科医/メンタルドクター

HSP気質とメンタルヘルスについて発信している精神科医。精神科外来で診療を行い大学で研究も行っている。instagramのフォロワー7万人以上。著書:頑張り屋さんのための心が晴れる本(KADOKAWA)、新刊:精神科医が教える笑顔うつから抜け出す方法(2023年8月16日発売)。私のブログのテーマは、「他人軸でなく自分軸で気楽に生きる」です。あなたはこんな悩みをお持ちではありませんか?「他人の顔色ばかりみてクタクタ」「自分の意思で生きられない」「いつも後悔ばかりでグルグル一人反省会」こんな他人軸の悩みでクタクタなあなたは、上記の私の名前をクリックして公式ブログから自分軸を目指しましょう♪

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