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「子どもに内緒で捨てる」これってあり?片づけのプロが実践する子どもが納得して捨てることができる方法

藤原友子小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

12歳、14歳、16歳、18歳の4人の子をいつもキレイじゃないけれど、すぐ片づく家で育てています。

小さな子どもを育てる保護者の方から「子どものモノは勝手に捨ててもよいですか?」という質問がありました。

私は4人の子を育てているので油断するとモノが溢れかえる状態です。だから、子どものモノの「捨てる」問題にはたくさん向き合ってきました。

ということで、今回は「子どものモノを内緒で捨ててよいか」問題について考えてみようと思います。

子どもに体験させたい「モノとの別れ」

私は、基本的には子どものモノは勝手に捨てない方がよいと考えています。

しかし、毎回毎回子どもに捨ててよいか確認するのは大変です。明らかに使っていないのに「捨てていい?」と聞いた瞬間に「絶対にいる!」と言い出す子もいるので、子どもに内緒でこっそり捨てることもあると思います。(もちろん私もあります)

いつも子どもに確認している余裕がないので仕方のないこともありますが、子どもにとってモノを捨てる(モノとお別れをする)行為は、実はとても大事です。

子どもはおもちゃだけではなく、身の回りモノすべてその時の成長に合ったモノを愛用し(出会う)、成長したらそのモノと別れて、新たに発達に合ったモノを手に入れ、それを繰り返しながら成長します。

買ってもらったりプレゼントをもらう「モノとの出会い」は、子どもにとって最高の喜びですが問題は別れる時で、これが今後の片づけに大きく影響してきます。

捨てるのが苦手な大人が多くいます、その原因はさまざまですが捨てることをマイナスではなく暮らしていく中で、当たり前のこととして受け入れることができるようになるために、時にはこそっと捨てずに向き合ってほしいのです。

子どもが捨てられない時におススメの方法

捨てる時は、子どもに「捨てていい?」と聞くと思いますが「捨てていい?」と聞くと、選択肢が捨てる、捨てないの2つに絞られてしまいます。

思いが詰まったモノを、捨てる?捨てない?のどちらかに決めさるのは、やはり難しいです。大人でも苦手に感じる人も多い究極の2択だと思います。

2択でしか答えられない質問では、子どもは本心で答えることができません。結局、どちらかの選択肢に無理やり自分の気持ちを合わせることになります。それでは「自分で決断した感」がありません。

そこでどれを残したいか?を聞いてみてはいかがでしょうか?

捨てるか、捨てないかではなく、子ども自身に残したいモノを決めてもらうのです。

何を残したいか?自分は何が大切なのかを知ることは、子どもが将来自分の暮らしを作っていくことを考えると重要なポイントです。

捨てられない子へのおススメの声かけ法

また、現在おもちゃの量が全盛期の家庭でも、いずれは必ず遊ばなくなる時期がやってきます。その時にフェイドアウトするのではなく、子どもが納得しておもちゃを捨てる(卒業する)経験をさせてあげましょう。

私の末っ子(当時小2)は、お兄ちゃんから受け継いだ電車のおもちゃで遊ばなくなってからも、そのおもちゃがスペースを占領していたので、手放すことにしました。

その時の子どもへの声掛けは「もう遊ばないでしょ、だから捨てよう」ではなく、「もうそろそろ卒業かな?」です。

親が勝手に捨てても本人にはバレないかもしれません。でも、もう小学生になれば、判断ができます。自分でおもちゃからの「卒業」の時期を決めてほしいのです。

嫌がるようであれば、先延ばしをしてもよいのです。その時は「いつごろ卒業になりそう?」と子どもに時期を決めてもらいましょう。

卒業が決まれば、おもちゃに向かって「ありがとう」と言い、自分でゴミ袋に入れるなり捨てる作業を手伝ってもらいます。

愛用したブロックを卒業することになった次男(当時小3)
愛用したブロックを卒業することになった次男(当時小3)

もし、もらってくれる人がいるのであれば、うれしいことです。手入れをして譲る準備を子どもと一緒にしましょう。

次に使ってくれる人のために愛用したおもちゃを洗う次男(当時小1)
次に使ってくれる人のために愛用したおもちゃを洗う次男(当時小1)

モノは使っておしまいではありません。大切に使ったのであれば捨てるにせよ、譲るにせよその過程にできるだけ子どもも関わって別れの経験をしてもらいたいです。そうすることでモノを大切にする気持ちが育ち、捨てることは悪いことではないという経験もできます。

おもちゃだけではない!「卒業」を経験できるもの

おもちゃは、子どもの好みもあり卒業時期は人それぞれです。高価なモノ、親自身の思い出が詰まったモノもあり判断が難しいと感じることもあるかもしれません。

他にも子どもが「モノの卒業」を経験するチャンスがあります。

その1.食器

赤ちゃん時代の食器、スプーン、フォークなどを卒業する時期が来ます。

もちろん、本人が納得することが大前提なので、手放したくないというのであれば、使い続けてもよいですが、大きいサイズのものに買い替える時期に「もう卒業だね、一緒にこれまでありがとうをしようか?」と声をかけてみましょう。

その2.靴

子どもの足はどんどん大きくなります。新しい靴を買ってもらうと、うれしくて新しい方ばかりに目が行ってしまいますが、

これまで愛用した、サイズアウトした靴に、「ありがとう」と言って捨てるのは、比較的子どもも取り組みやすいです。

新しいモノを買ったのに、もう使わない古いモノをいつまでも持っていては収納がいっぱいになりどんどん使いにくくなってしまいます。

大人になると、そんなにサイズアウトすることはなので子どものうちがチャンスです!

新しい靴を購入しサイズアウトした靴を捨てる次男(当時小1)
新しい靴を購入しサイズアウトした靴を捨てる次男(当時小1)

使わなくなったモノは、卒業するものである。ということを教えるのに、靴は一番はじめやすいかもしれません。

毎日子育てをしているとイレギュラーなことも多く、子どものおもちゃの多さが気になっていてもなかなか行動に移すことができので、つい子どもに内緒で捨ててしまうこともあるかと思います。

いつもはムリでもちょっと心に余裕がある時は、子どもに「どれを残したい?」「どれが好き?」と声をかけてあげてください。

そして靴などを買い換える時は「卒業」を経験するチャンス。新しいモノとの出会いもあれば、古いモノとの別れもありその繰り返しで人は成長し暮らしが成り立っていることを親子で感じてほしいと思います。

小中高4人の母/すぐ片づく暮らし

片づけのプロとして活動を始めたのに、自分の家は「片づけても、また散らかってしまう」という矛盾に悩む。家が散らかってしまうことを隠そうとしていたが、「いつもキレイじゃなくてもいい。何かあったときにすぐに片づく家にしておけばいい」と開き直り新たなメソッドを確立。 いつもキレイにしなくちゃいけない、もっと頑張らなくちゃいけない、そんなプレッシャーから解放され、もっと自由に、その人らしく生きるお手伝いを「片づけ」を通して行っている。著書『片づけられない主婦と片づけ嫌いの子どもを180度変える本』(マガジンランド)

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