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【東京】圧倒的没入感!お江戸ポップカルチャー“浮世絵”の世界「動き出す浮世絵展 TOKYO」

プチたびおでかけライター

2024年12月21日(土)~2025年3月31日(金)まで、天王洲の寺田倉庫 G1ビルで開催される「動き出す浮世絵展 TOKYO」の内覧会に参加してきました。最新の映像技術に感動しただけではなく、浮世絵に興味がない人でも楽しめる展示が多かったので、ぜひ最後までご覧ください。

「動き出す浮世絵展」とは

「動き出す浮世絵展」は、これまでに名古屋、ミラノ、鹿児島と、国内外で大好評を博した、浮世絵を新たな形で楽しめる “体感・没入型のデジタルミュージアム” 。
葛飾北斎や歌川広重といった浮世絵師たちの名作 300点以上をもとに、3DCGアニメーションやプロジェクションマッピングなどの最新技術を用いて、圧倒的なクオリティで再現されています。

コンセプトごとに9つの映像空間で表現した浮世絵の世界

「動き出す浮世絵展」では、コンセプトやテーマごとに異なる映像空間が作られています。各空間の特徴を簡単にご紹介していきます。

「藍(あい)」

世界から “ジャパンブルー” と称賛される藍色の世界。
浮世絵師たちが描いた海や波、雨の共演が見られる空間になっています。描き手によって表情を変え、異なる藍色を見せる「水の表現」は、浮世絵師たちにとって生涯のテーマであったとのだとか。

海を泳ぐクジラやタコ、エイなど、平面画を立体的に表現するのには、最新技術を用いても、相当な時間がかかったのだそう。まるで本当に生きているかのような動きの滑らかさにも注目です。

「眺(ながめ)」

風景画の達人・歌川広重の描く日本の四季と、『富嶽三十六景』など多様な富士山を描いた葛飾北斎の描く、情緒あふれる江戸の風景が交差する空間。日本中の名所を旅した浮世絵師たちが見た世界を、旅するような没入体験ができます。

「麗(うるわし)」

喜多川歌麿、歌川国貞の「線」にこだわりぬき繊細な表現で描かれた多彩な美人画と、華やかな花々が彩る空間。影を使わず「線」だけで立体的な表情を描くテクニックは素晴らしいの一言。

「彩(いろどり)」

日本の豊かな四季を、花鳥画や風景画をメインに幻想的な映像で彩る空間。映像が反射する様子も美しく、座ってゆっくりその景色を堪能することができます。

「遊(あそび)」

見て感じ、没入する空間から一転、浮世絵師たちのユニークな擬人画やだまし絵で遊べる空間へ。

金魚の口にボールを投げ込む “浮世絵金魚ボール” や “浮世絵輪投げ” など、子供だけでなく大人も思わずやりたくなる展示になっています。

“占い浮世絵魚釣り”は、釣ったキャラクターの裏側におみくじが書かれていて、なんと「大吉」でした!

「瀧(たき)」

葛飾北斎が生涯にわたり挑み続けた「水の表現」。日本各地の名瀑を描いた北斎の『諸国瀧廻り』をはじめとして、多様な滝の姿を映し出しています。

「錦(にしき)」

彗星の如く現れ、わずか10ヶ月の間に140以上もの作品を世に送り出した後、忽然と姿を消した謎の絵師、東洲斎写楽。写楽の代表作『三代目大谷鬼次の江戸兵衛』をはじめとした、当時の歌舞伎界のスターたちの「大首絵」をダイナミックに映し出す空間。

「豪(ごう)」

豪快で荒々しいエネルギーを放ち、劇的な瞬間が描かれた武者絵。妖術師を描いた歌川国貞による『豊国揮毫奇術競(とよくにきごうきじゅつくらべ)』など力強い作品を厳選!真っ赤に燃える炎の中に描かれる豪傑たちの姿は圧巻の迫力です。足元に投影される龍は見入ってしまうほどの美しさでした。

「雅(みやび)」

部屋に入ると同時に目の前に現れる富士の姿。その富士をスクリーンに、江戸時代の庶民に広く愛された“お江戸ポップカルチャー”ともいえる「浮世絵」のハイライトが映し出されます。

日常にも取り入れたい「浮世絵」

9つの映像空間を楽しんだ後は、様々な浮世絵柄の商品が並ぶショップへ。ポーチやスマホバッグ、タオル、アクセサリーなど、とても日本的で魅力的な商品が並んでいます。

木製ポストカードは存在感があって、浮世絵の和な雰囲気が素敵です。木製スタンドも購入できるので、お部屋に飾って楽しみたい!

ドラえもん、パーマン、ゲゲゲの鬼太郎など、アニメとのコラボ商品も展開。私のイチオシは、葛飾北斎『富嶽三十六景 神奈川沖 浪裏』の波に乗るスヌーピーの巾着。友達に自慢したくなるくらい可愛い!

このポチ袋、センス良すぎるって思うけど、子供に伝わるかは……謎です。

旅好きさんにオススメなのは、このラゲッジタグ。日本を象徴する富士山や桜などが、色鮮やかに描かれていて素敵!海外の方へのお土産にもおすすめです。

現代ポップカルチャーの先駆者「浮世絵」をもっと知りたくなるミュージアム

現代のポップカルチャーの先駆者ともいえる「浮世絵」。全く知らなくても楽しめ、むしろ“浮世絵をもっと知りたい” とか、純粋に “すごい!かっこいい!” と思えるような展示でした。大人の休日にもおすすめなスポットですが、私はむしろ子供を連れていきたい!
日本が誇る芸術に興味をもってもらう第一歩にいいかなと思いました。
ぜひ皆さんも足を運んでみてください。

【動き出す浮世絵展 TOKYO】

会期:2024年12月21日(土)~ 2025年3月31日(月)

時間:9:30 ~ 20:00(最終入場 19:30)

休館日:2024年12月31日(火)・2025年1月1日(水)

会場:寺田倉庫 G1ビル(東京都品川区東品川2丁目6-4)

公式サイト:https://www.ukiyoeimmersiveart.com/tokyo

入場料:大人2,700円、子ども(中学生以下)1,200円、学生(高・大・専門)1,900円、シニア(65歳以上)2,500円

※3歳以下入場無料

※当日会場で、学生証や年齢の分かるものをご提示いただく場合があります。

取材協力:動き出す浮世絵展

おでかけライター

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