クランチロール・アニメアワード投票開始!今年のノミネートと国内の反応の変化
世界中のアニメファンが参加する注目のイベント「クランチロール・アニメアワード」。
先週にはノミネート候補が発表され、各カテゴリーの最優秀賞を決める日本からも参加可能な一般投票もいよいよ開始いたしました。
今年は一体どんなラインナップが出揃ったのか、筆者の独断と偏見による注目ポイントや昨年の受賞作の紹介等も交えて、各カテゴリーのノミネート内容を紹介していきます。
■各カテゴリーとノミネート
■アニメ・オブ・ザ・イヤー 昨年の受賞作「サイバーパンク エッジランナーズ」
- ぼっち・ざ・ろっく!
- チェンソーマン
- 鬼滅の刃 刀鍛冶の里編
- 呪術廻戦 第2期
- 【推しの子】
- ヴィンランド・サガ SEASON 2
※日本国内でもアニメファン以外にまで知られる作品から、「ぼっち・ざ・ろっく!」や「ヴィンランド・サガ SEASON 2」のような傑作までが幅広くノミネート。
■最優秀継続シリーズ賞 昨年の受賞作「ONE PIECE」
- 進撃の巨人(進撃の巨人 The Final Season 完結編(前編))
- 鬼滅の刃(鬼滅の刃 刀鍛冶の里編)
- 呪術廻戦(呪術廻戦 第2期)
- ONE PIECE
- SPY×FAMILY(SPY×FAMILY Season 1 第2クール)
- ヴィンランド・サガ (ヴィンランド・サガ SEASON 2)
※昨年受賞の「ONE PIECE」に加え、昨年最優秀新シリーズ賞となった「SPY×FAMILY」が今年は継続シリーズとしてノミネート。
■最優秀新シリーズ賞 昨年の受賞作「SPY×FAMILY(第1クール)」
- ぼっち・ざ・ろっく!
- チェンソーマン
- 天国大魔境
- 地獄楽
- 【推しの子】
- ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜
※テイストは違いながらもそれぞれ映像面や作品展開に大きな反響が生まれた作品がラインナップ。今年は全作原作ものが出揃ったのも印象的。
■最優秀長編アニメ賞 昨年の受賞作「劇場版 呪術廻戦 0」
- 映画『ブラッククローバー 魔法帝の剣』
- BLUE GIANT
- かぐや様は告らせたい-ファーストキッスは終わらない-
- 劇場版 PSYCHO-PASS サイコパス PROVIDENCE
- すずめの戸締まり
- THE FIRST SLAM DUNK
※国内であればまず入りそうなあの作品やこの作品達を抑えた驚きの幅広いラインナップとなった本カテゴリー。世界のアニメファンの票がどの作品に集まるのか注目です。
■最優秀オリジナルアニメ賞 昨年の受賞作「リコリス・リコイル」
- アキバ冥途戦争
- BIRDIE WING -Golf Girls' Story- シーズン2
- Buddy Daddies
- Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-
- 機動戦士ガンダム 水星の魔女
- THE MARGINAL SERVICE
※昨年に続くノミネートとなった「BIRDIE WING」から、意外にもここで初登場となった「機動戦士ガンダム 水星の魔女」までバラエティに富んだラインナップ。
■最優秀アニメーション賞 昨年の受賞作「鬼滅の刃 遊郭編」
- 進撃の巨人 The Final Season 完結編(前編)
- チェンソーマン
- 鬼滅の刃 刀鍛冶の里編
- 呪術廻戦 第2期
- モブサイコ 100 III
- TRIGUN STAMPEDE
※日本国内でも映像への評価が特に高い作品が出揃う中、実は昨年一昨年と連続受賞をしている「鬼滅の刃」が今年もノミネート。V3達成なるかにも注目です。
■最優秀キャラクターデザイン賞 昨年の受賞者「鬼滅の刃 遊郭編 松島晃」
- チェンソーマン
- 鬼滅の刃 刀鍛冶の里編
- 地獄楽
- 呪術廻戦 第2期
- 【推しの子】
- TRIGUN STAMPEDE
※同じ原作ものでも、原作デザインをアニメに落とし込むキャラクターデザインから大きな再解釈も行われた「TRIGUN STAMPEDE」まで絶妙なデザインが好評な作品が幅広く出揃いました。
■最優秀監督賞 昨年の受賞者「鬼滅の刃 遊郭編 外崎春雄」
- 進撃の巨人 The Final Season 完結編(前編) 林祐一郎
- ぼっち・ざ・ろっく! 斎藤圭一郎
- チェンソーマン 中山竜
- 天国大魔境 森大貴
- 呪術廻戦 第2期 御所園翔太
- 【推しの子】 平牧大輔
※なんと今年はテレビシリーズ初監督作品の監督が半数以上を占める驚きのラインナップとなりました。あとの2作も世界的な話題作とあり結果に注目が集まります。
■最優秀撮影賞 昨年カテゴリー設置なし
- 進撃の巨人 The Final Season 完結編(前編)
- チェンソーマン
- 鬼滅の刃 刀鍛冶の里編
- 天国大魔境
- 呪術廻戦 第2期
- ヴィンランド・サガ SEASON 2
※なかなか単独で称えられる機会は少ないですが、実は惹きこまれるような深く濃密な映像が生まれる上でも欠かせない重要なこの部門。世界のアニメファンの投票先にも要注目です。
■最優秀美術賞 昨年カテゴリー設置なし
- チェンソーマン
- 鬼滅の刃 刀鍛冶の里編
- 地獄楽
- 呪術廻戦 第2期
- 【推しの子】
- ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜
※日本を舞台とする作品が多いながらも過去から現在、ファンタジーやディストピアといった様々な要素を持ち、全く異なる世界観、そしてその美術をみせる作品が出揃いました。
■最優秀ロマンス作品賞 昨年の受賞作「かぐや様は告らせたい-ウルトラロマンティック-」
- ホリミヤ -piece-
- 君は放課後インソムニア
- わたしの幸せな結婚
- 山田くんとLv999の恋をする
- スキップとローファー
- トモちゃんは女の子!
※話題の「わたしの幸せな結婚」がしっかりノミネートされる一方、高校大学といった学生達のロマンスを描く作品の人気の高さも感じるラインナップとなっています。
■最優秀コメディ作品賞 昨年の受賞作「SPY×FAMILY(第1クール)」
- ぼっち・ざ・ろっく!
- Buddy Daddies
- マッシュル-MASHLE: MAGIC AND MUSCLES-
- SPY×FAMILY Season 1 第2クール
- うる星やつら
- ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜
※コメディがメインの作品というよりも、コメディも含む複合的な要素を持つ作品が出揃った印象。笑いのツボは地域で様々な中、どの作品に票が集まるのか注目です。
■最優秀アクション作品賞 昨年の受賞作「鬼滅の刃 遊郭編」
- 進撃の巨人 The Final Season 完結編(前編)
- BLEACH 千年血戦篇-訣別譚-
- チェンソーマン
- 鬼滅の刃 刀鍛冶の里編
- 呪術廻戦 第2期
- ONE PIECE
※シーズン放送中に話題を集めた作品が並ぶ中で、劇場版とも見紛うワノ国編の反響もあってか長寿作品の「ONE PIECE」がノミネートされている点にも注目。
■最優秀ファンタジー作品賞 昨年の受賞作「鬼滅の刃 遊郭編」
- 鬼滅の刃 刀鍛冶の里編
- 地獄楽
- マッシュル-MASHLE: MAGIC AND MUSCLES-
- 無職転生 〜異世界行ったら本気だす〜 第2期
- 王様ランキング 勇気の宝箱
- 魔法使いの嫁 SEASON 2
※ファンタジーと聞くと魔法や西洋風の世界をイメージすることも多い中、和風の作品が2作入っている点にも注目。鬼や仙人もファンタジー要素となる視点はなかなか新鮮です。
■最優秀ドラマ作品賞 昨年の受賞作「進撃の巨人 The Final Season Part 2」
- 進撃の巨人 The Final Season 完結編(前編)
- 天国大魔境
- わたしの幸せな結婚
- 【推しの子】
- 不滅のあなたへ Season 2
- ヴィンランド・サガ SEASON 2
※同じドラマとはいってもそれぞれかなりベクトルの異なる作品が幅広く出揃った印象。どの物語に票が集まるのか、気になるカテゴリーです。
■最優秀日常系作品賞 昨年カテゴリー設置なし
- ぼっち・ざ・ろっく!
- Do It Yourself!! -どぅー・いっと・ゆあせるふ-
- ホリミヤ -piece -
- 君は放課後インソムニア
- 山田くんとLv999の恋をする
- スキップとローファー
※全く異なるカテゴリーながら6作品中なんと最優秀ロマンス作品賞と4作品が同じラインナップとなったのは驚き。2冠する作品が出るか否かにも注目が集まります。
■最優秀主演キャラクター賞 昨年の受賞キャラクター 進撃の巨人 The Final Season Part 2 エレン・イェーガー
- ぼっち・ざ・ろっく! 後藤ひとり
- チェンソーマン デンジ
- 進撃の巨人 The Final Season 完結編(前編) エレン・イェーガー
- モブサイコ 100 III モブ(影山茂夫)
- ONE PIECE モンキー・D・ルフィ
- ヴィンランド・サガ SEASON 2 トルフィン
※アクション要素の強い作品の主人公達が出揃う中、紅一点で後藤ひとり氏もノミネート。誰が選ばれてもおかしくない分、投票先も大きくばらけそうなラインナップです。
■最優秀助演キャラクター賞 昨年の受賞キャラクター SPYxFAMILY(第1クール) アーニャ・フォージャー
- モブサイコ 100 III 霊幻新隆
- 進撃の巨人 The Final Season 完結編(前編) ハンジ・ゾエ
- 【推しの子】 有馬かな
- チェンソーマン パワー
- 呪術廻戦 第2期 五条悟
- 呪術廻戦 第2期 夏油傑
※どのキャラクターが選ばれたとしても納得のキーキャラクターがラインナップされる中、同作品から2人選出された「呪術廻戦 第2期」の注目度の高さも窺えます。
■「何があっても守りたい 」キャラクター賞 昨年の受賞キャラクター SPY×FAMILY(第1クール) アーニャ・フォージャー
- SPY×FAMILY Season 1 第2クール アーニャ・フォージャー
- ぼっち・ざ・ろっく! 後藤ひとり
- 王様ランキング 勇気の宝箱 ボッジ
- Buddy Daddies 海坂ミリ
- チェンソーマン ポチタ
- 機動戦士ガンダム 水星の魔女 スレッタ・マーキュリー
※昨年に続きノミネートされたアーニャやボッジの他、それぞれ境遇や属性は違いながらも守ってあげたい一面を持つキャラが勢揃い。アーニャV2の行方にも注目です。
■最優秀アニソン賞 昨年の受賞曲 進撃の巨人 The Final Season Part 2「The Rumbling」SiM
- 【推しの子】「アイドル」 YOASOBI
- チェンソーマン「KICK BACK」 米津玄師
- ぼっち・ざ・ろっく!「青春コンプレックス」 結束バンド
- すずめの戸締まり「すずめ」 RADWIMPS feat. 十明
- 呪術廻戦 第2期「青のすみか」 キタニタツヤ
- 地獄楽「WORK」 millennium parade × 椎名林檎
※世界的ヒットが知られる楽曲も並ぶ一方、曲の好みは特に大きな個人差も出るところ。世界のアニメファンが改めて選ぶ最優秀アニソンの行方には注目が集まります。
■最優秀作曲賞 昨年の受賞 進撃の巨人 The Final Season Part 2 KOHTA YAMAMOTO / 澤野弘之
- 進撃の巨人 The Final Season 完結編(前編)
- ぼっち・ざ・ろっく!
- チェンソーマン
- 鬼滅の刃 刀鍛冶の里編
- 【推しの子】
- すずめの戸締まり
※テレビシリーズが多い中、ここでもノミネートされる「すずめの戸締まり」の作品人気、そして楽曲の評価の高さも改めて窺えます。
■最優秀オープニング賞 昨年の受賞 進撃の巨人 The Final Season Part 2「The Rumbling」SiM
- 【推しの子】「アイドル」 YOASOBI
- 天国大魔境「innocent arrogance」 BiSH
- チェンソーマン「KICK BACK」 米津玄師
- ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜「ソングオブザデッド」 KANA-BOON
- 呪術廻戦 第2期「青のすみか」 キタニタツヤ
- 地獄楽「WORK」 millennium parade × 椎名林檎
※なんと6作品中、最優秀アニソン賞と半分以上の4作を同じくするラインナップとなりました。楽曲+映像が織り成すOP、2冠を達成する作品が出てくるのかにも注目です。
■最優秀エンディング賞 昨年の受賞 SPY×FAMILY(第1クール)「喜劇」星野源
- 呪術廻戦 第2期「燈」 崎山蒼志
- ゾン100〜ゾンビになるまでにしたい100のこと〜「ハピネス オブ ザ デッド」 シユイ
- チェンソーマン「刃渡り2億センチ」 マキシマム ザ ホルモン
- 鬼滅の刃 刀鍛冶の里編「コイコガレ」 milet × MAN WITH A MISSION
- 【推しの子】「メフィスト」 女王蜂
- SPY×FAMILY Season 1 第2クール「色彩」 yama
※なんとこちらは最優秀オープニング賞と4作を同じくするラインナップとなっています。全話異なるEDの中から選ばれた「刃渡り2億センチ」の人気にも注目。
■最優秀声優賞(日本語) 昨年の受賞者 進撃の巨人 The Final Season Part 2 エレン・イェーガー役 梶裕貴
- SPY×FAMILY Season 1 第2クール アーニャ・フォージャー役 種﨑敦美
- チェンソーマン デンジ役 戸谷菊之介
- ONE PIECE モンキー・D・ルフィ役 田中真弓
- ぼっち・ざ・ろっく! 後藤ひとり役 青山吉能
- 進撃の巨人 The Final Season 完結編(前編) エレン・イェーガー役 梶裕貴
- 呪術廻戦 第2期 五条悟役 中村悠一
※注目の新シリーズや例年話題のシリーズに加え、ここでも改めて長寿シリーズの「ONE PIECE」よりルフィがノミネート。ワノ国編の世界的な反響が改めて窺えます。
- 開催中の一般投票は1月27日まで
■国内の反応の変化
以上のバラエティに富んだノミネートの発表と共に今年も投票がスタートしたアニメアワード。
昨年は授賞式が初めて日本で開催されたこともあり、日本での認識も徐々に広がっている中、今年はSNSにて、日本語の作品公式アカウントがノミネートを続々と報告するという、これまでにみられなかった国内の反応も見受けられています。
- ※中にはノミネート記念のポストをする作品も
これまでにも日本語の公式アカウントが受賞を報告することなどはありましたが、ノミネートの時点でここまで多くの作品の告知をみかけたのは今回が初めてです。
日本国外で、主に世界のアニメファンに向けて始まった本イベントですが、こうした反応をみると、日本国内での存在感も年々大きくなってきていることが窺えます。
近年、アニメの世界展開が、日本と世界から“日本も含めた世界”へと移行する中でも、特にその傾向が顕著に表れている本イベント。
上記のような日本語公式アカウントの動きなどから、今年は日本からの参加がより多くなることも予想される中、果たしてどのような結果となっていくのか、引き続き注目が集まります。