38歳。学生時代から12年間も付き合っていた彼と別れた理由は「結婚式」です~おみおじリポート164~
「いい人との出会い」より「自分を知る」ほうが難しい。失敗経験を活かしましょう
※2024年1月22日追記。鈴木さんはオネット内でお見合いした男性と真剣交際に入りました。当然ながら、新たなお見合いはしていません。ご了承いただき、彼女の成婚退会を一緒に願っていただけると幸いです。
こんにちは。大宮です。自分の周囲にいる独身男女の婚活を前のめりで支援する「お見合いおじさん活動(略称:おみおじ)」を婚活パーソナルトレーナーのマチコ先生と一緒に推進しています。僕の読者(この記事を読んでいるあなたも該当します)で「そろそろ結婚したい」という人をオネット(大宮ネットワーク)にお迎えし、良縁を結ぶことをお手伝い中です。本連載ではその活動の一端をレポートしています。オネット会員の種類(受けor攻め)と募集についてはこちらをご覧ください。
マッチングアプリを始めとして様々な出会い方がある現代では、「相手探し」よりも「自分自身を客観的に知ること」のほうが大切だったりします。自分がどんなときに幸せを感じるのか、どういう相手から求めてもらえるのか。それを把握しないままに何となく「いい人がいたら結婚したい」と思い続けても、その「いい人」からは結婚相手候補だとは思われないという事態になりかねません。
男女関係において恥ずかしくて手痛い経験がある人が持つ最大のアドバンテージはそこにあると思います。たいていの場合、その失敗の原因は自分とはまったく合わない人と交際したことにあるからです。私がバカだった、二度と同じ失敗はしたくない、と肌で感じている分だけ自己理解が進みます。
相手が悪かったのではなく、シンプルなことが好き過ぎる私がちょっと変わっている
首都圏の病院で作業療法士として働いている鈴木舞子さん(仮名、38歳)は、学生時代から32歳までの12年間も同い年の男性と交際し、結婚の話が出たものの別れてしまったという苦い過去があります。
「ラーメンを食べに行ったり公園を散歩したりといった趣味は合っていたのですが、生活観や家族観などのセンシティブな話を避けていたのが良くなかったのかもしれません。結婚式に関する考え方の違いでもめて、別れてしまいました」
結婚式は象徴的なものに過ぎず、鈴木さんとその男性との間には生活や家族、仕事などに関する根本的な違いがあったようです。鈴木さんは結婚式とか指輪といった形式的なものにはあまりお金や労力をかけたくないという気持ちがあり、一方の相手は「親の意向もくんでちゃんとやりたい」と思っていたようです。
「今から考えると、私がお付き合いしていた男性のほうが普通で、シンプルで合理的なことが好き過ぎる私がちょっと変わっているのだと思います。その彼は家族仲がとても良くて、私にも結婚したら専業主婦になることを望んでいました。でも、私は仕事を続けていきたいと思っています」
年齢を重ねても続けられそうな仕事。大学院にも通ってブラッシュアップ中です
鈴木さんは世間知らずなのではありません。不器用ながらも努力をして自立した生活を切り拓いてきました。大学卒業後は人材派遣会社で営業職として勤務し、「売り込みができない」自分に直面。大学に通い直して資格を取り、作業療法士として転職を果たして現在に至ります。
「患者さんと向き合うだけでなく、体操やリラクゼーションのプログラムを考えたり講演会を企画したりなどの業務もあります。頭も使う仕事なので、年齢を重ねても働けそうです。土日休みで、残業はほぼありません。営業活動をすることもありません(笑)」
現在は一人暮らしを続けながらオンラインで大学院にも通っている鈴木さん。職場の同僚には既婚者が多く、その家庭生活が楽しそうなので羨ましく感じるようになりました。
「修士論文の目途がたったのも婚活を始めたきっかけの一つです。でも、この年齢まで結婚に結び付く出会いがなかったということは、スペックで結婚相手を選び合う普通の婚活は向いていない気がします。オネットでの婚活は面白そう!と感覚的に飛び込むことにしました」
最寄り駅の町中華によく通っている自分を振り返った鈴木さん。あることに気づいたそうです。
「家族ぐるみでやっているような店で、一人客である私に気さくに声をかけてくれたり、ときどきこっそりおかずを多めにくれたりします。通い詰めている理由について内省したところ、『ゴハンを一緒に食べる相手が必要なんだ』という気持ちに気づきました」
食事をともにできる相手が欲しい――。単純ながらも根源的な欲求だと僕は思います。
甲斐性のある男性に引っ張ってほしいとは思わない。むしろ私が引っ張ります
男性経験が一人しかないので経験不足だと自認する鈴木さん。マチコ先生によればまったくそんなことはありません。1人の男性と12年間も交際していたことは貴重な体験だからです。少なくとも異性に対する過剰な期待や恐れは持たずに済むでしょう。実際、鈴木さんは「相手のカッコ悪いところもたくさん見てきたので、結婚生活にも大変な局面はあるはず」と覚悟しているとのこと。それでも、「家に帰って、一人でもぞもぞとゴハンを食べる寂しさ」から脱したいと強く思っています。婚活に臨む心構えとしては十分ですね。
「生活に関する主義主張が強めなので、結婚相手には『引っ張って行ってくれる甲斐性』とか『人生経験豊富で世の中のことをよく知っている』とかは望みません。むしろ、私が引っ張れるので、年齢に関わらず素直で柔軟性がある人のほうがいいですね。いろいろお話しながら、ささやかでも楽しい家庭を作っていけたらと思います」
鈴木さんは楽しく話せる女性だ、とマチコ先生は太鼓判を押します。なお、鈴木さんの「この年齢なので子どもはいてもいなくてもどちらでもよい」に関しては、幸せな結婚をした後に「やっぱり欲しい」に変わる女性もいると指摘。そのためにも短期間で結婚を決めるのが得策とのこと。43歳で初産を経験したマチコ先生ならではの視点だと思います。
ただし、気の合うパートナーがいることが前提です。生活観や仕事観が合わない前彼とは、無理に結婚しなくてお互いに正解だったと言えるでしょう。この経験を糧にして、今度こそ「一緒にゴハンを食べられる」相手を探しましょう!
※文中の受けオネット会員は仮名です。鈴木舞子さんの詳細プロフィールやマチコ先生と大宮による超実践的婚活アドバイス(ヤフーの有料記事です)を読みたい方(=攻めオネット会員になりたい方)はこちらをご覧ください。