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【高野町(高野山エリア)高野山でのワーケーションの現場を見学する】

田中寛人地域のあしもとマイスター(橋本/高野/かつらぎ/九度山)

高野山のお寺で、国や県も進めているワーケーション研修というものがあったので、一部を見学させていただきました。

ワーケーション(Workcation)とは、「ワーク(Work)=仕事」と「バケーション(Vacation)=休暇」を組み合わせた造語で、観光地やリゾート地など、普段のオフィスとは離れた場所で休暇を楽しみながら働くスタイルのこと。

ワーケーションには、実施する企業・従業員、そして受け入れる地域にとっても多くのメリットがあると言われています。

企業がワーケーションを導入する主なメリット

・有給休暇の取得促進

・人材確保・定着率向上

・生産性の向上

・イノベーション創出

・企業価値の向上

・地方創生への寄与

・地域との関係性構築

従業員がワーケーションを実施する主なメリット

・長期休暇の取得促進

・働き方の選択肢の増加

・ストレス軽減・リフレッシュ効果

・業務効率・モチベーションの向上

・新たなアイデアの創出

地域がワーケーションを誘致する主なメリット

・平日の旅行需要創出

・交流人口および関係人口の増加

・関連事業の活性化および雇用創出

・企業との関係性構築

・遊休施設の有効活用

ワーケーションのデメリット

・会社と離れた場所で業務を行うことになるため、勤怠管理や労働時間制での人事評価が困難

・ワーケーション先でWi-Fi環境や作業スペースなど仕事を行うための“場”を確保する必要

・オフィス以外のネットワークを使用することになるため、セキュリティ面でのリスク など

(ワークフロー総研HPより引用)

今回の研修内容

・高野山ガイドツアー。現地ガイドの解説による高野山の魅力発見・再認識

・高野山ならではの勤行体験、写経体験

・高野山関係者の講話。高野山の現状、地域運営における課題に関する講話

・マインドフルネス研修。マインドフルネスに関する知識や瞑想法を学ぶ研修

・企業間交流研修。参加者同士の相互理解を深め、新たな価値を創造

お寺でこのような機会があることは、非日常なことなので、ユニークだと思います。
お寺でこのような機会があることは、非日常なことなので、ユニークだと思います。

今回は各地より16名の企業人の皆さまが参加。

アンケートの声を伺うと、「体験」「ツアー」「交流」「研修」それぞれで満足度が高く、各自が「学び」を得て終了されたようでした。

ただ、私自身も高知県や和歌山県で、移住希望者や田舎暮らし体験希望者を2週間~1か月間受け入れて地域と交流させつつ人材育成するプログラムを主宰していたのである程度分かるのですが、今回のプログラムは個人ごとの脳や心に働きかけるプログラムなので一泊二日で目に見えて何か変化があるわけではなく、いきなり来た人がどんなにスキルが高くても高野町の課題に二日間終わった後で関われることもなく、今回のプログラムで新たな社会的アイデアが出てきても地域側にプレイヤーがいない状態では連携した新たな価値を創造できることもないので、成果は個人止まりでなかなか地域には影響の出づらい仕組みだなぁとは感じました。

ワーケーションという言葉通りなら、期間内に「仕事」と「休暇」の両立があると思いますが、さすがに一泊二日では両立は難しく、もっと長時間のコースだったら何か変わったのかも・・・。一部もてはやされている取り組みですが、まだまだ発展途上の取り組みで中身を練る必要があるように感じました。

地域のあしもとマイスター(橋本/高野/かつらぎ/九度山)

和歌山県高野町在住。現場のフィールドワークを通してその土地ならではの地域資源を掘り起こし、地域づくりにつながる高付加価値商品開発や体験プログラムの企画造成支援や実践を行っています。そのスキルも活かして皆さまのまだ見ぬ和歌山県をお届けしていきたいと思っています。民俗学と発酵と和の薬草と昆虫食と染色のイベントもしています。社会教育士 (橋本市/高野町/かつらぎ町/九度山町 担当)

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