【川崎市中原区】気軽に立ち寄れる! 懐かしの保健室、大人用もあったらな…「駅ちかにオープン!」
武蔵新城駅のそばに5月にオープンした「暮らしの保健室」に行ってきました。こちらは一般社団法人プラスケアが運営していて、病気の悩みや健康に関する配ごとなどについて、誰でも気軽に話しにいける場所です。相談事がなく、おしゃべりのみでも利用できます。
プラスケアの暮らしの保健室じたいは2017年から中原区内の各所で開催していて、今年で6年めです。中原区内のさまざまな場所で開催する形式だったところ、今回は初めての拠点がオープンし、さらにいつでも行けるようになりました。
気軽に立ち寄れるプラスケアの暮らしの保健室とは?
学校の保健室を思い浮かべてください。保健室には保健の先生がいつもいますね。保健の先生のように常駐ではありませんが、学校医としてお医者さんもいます。
転んですりむいたなどという時に、学校の保健室は気軽に入れるところです。人によっては、具合悪いところはなくても、保健室でおしゃべりしてた経験もあるのではないでしょうか。
そんな保健室が大人用もあったらいいのに。
病院へ行くほどでもない、または病院へ行ったらいいのか迷う、知り合いにお医者さんや看護師さんがいたら、ちょっと聞けるのに。それなら、街中にちょっと聞けるところを作りましょう。学校の保健室のように気軽に入れるようにしましょう。カフェのようにコーヒーやお茶もいただけるとリラックスできてさらにうれしいですね。
そんな街中にある「暮らしの保健室」をつくったのが、川崎市内で医師をしている西智弘先生です。
注)常駐しているのは学校にある保健室と同じで、保健の先生にあたるコミュニティーナースです。西先生は病院の診察がないオフの日などに時々対応しています。必ず西先生に相談したいという場合は予約するとよいです。
オープンした武蔵新城の拠点の様子は?
プラスケアの暮らしの保健室は2023年の春までは、中原区内のあちらこちらで開催されていました。本当のカフェだったり、クリニックの上の階だったり、さまざまな場所です。それがプラスケア初の固定の場所、店舗とは言わないと思いますが、路面店のような場所が武蔵新城にオープンしました。どんなところなのでしょうか?
入口は、小さなカフェ風です。
ここの通りの並び、右の方は新城テラスがあります。一見すると、おしゃれなカフェがいくつか並んでいる通りのようにも見えます。
水曜から土曜の10時から16時まで開いていて、いつでも立ち寄れます。ベンチの上には話す内容の例が書いてあり、そのひとつに「外来にかかる前に予行練習的に話したい」というのもあります。
日が暮れてからはこんな感じになります。昼間よりさらに、おしゃれなカフェに見えます。
時間外に伺ったので誰もいませんが、通常は室内にスタッフがいて、こちらのテーブルでお茶しながらお話しができます。自分の体調のこと以外に、家族のことやお子さんのことをお話しに来る方もいます。
2階は、医師に1対1で相談したいことがある場合に、予約して個別相談できるスペースです。こちらの場合は有料です。ただし、診察はしないのでご注意ください。
迎えてくれる人がいる場所
じつをいうと、筆者はプラスケアが暮らしの保健室を始めようとしている2016年から手伝っていました。新型コロナが流行した時から暮らしの保健室も感染予防のため、気軽に集まるという形式ではなくなり、私も仕事も忙しくなったこともあり、遠ざかっていたままお手伝いを卒業してます。今回は、一般ピープルとして新拠点に行って、西先生にいろいろお尋ねしてみました。
ーー絵が飾ってあったり、部屋のトーンが柔らかい印象を受けます
日常よりもちょっとグレードをあげてるのを意識してます。カフェそのものというと、もうちょっとハードルが高いし、完全に住宅のような内装だとまたつまらない。向かい入れられ感が出せないかなと思ったから、ちょっとだけ非日常を足すみたいなことをしてます。
ーー今日はこんな暖かいところに行ってきた(ルンルン)というような気持ちがわいてきます(話も聞いてもらえたし)
ありがとうございます。そういうところをねらった内装です(笑
病気になってしまったら、病院と家だけになってしまう時期があります。病院ってどうやったって、おしゃれじゃない。病院に行ったとしても、ワクワクしないじゃないですか。そんな日々に、こういう所があってもいいよねと。それは普通のカフェでもいいんだけど、カフェでひとりぼっちになっちゃって、よけいにむなしくなっちゃうとか、自分はここにいるべき人間じゃないとか、考え出してしまって足が遠のいてしまうとか、そんなこともあります。
ここだったら「どうぞー」って迎えてくれる人がいます。病気の話をしたっていいわけです。そうじゃない話でも。そうして、来てよかったと思ってもらえたらよいです。
相談時の雰囲気は?
ーー知らないと、なかなか来る勇気がない場合もあるので、ここの雰囲気を少し教えていただけますか?
入っていらっしゃると、室内にメインスタッフが1人いて、もう1人はキッチンにいて、コーヒーなどをお出しします。2名のスタッフがいるようにしています。
基本的には、ふらっと入ってきた時でもマンツーマンでお話を聞きます。たまに3人ぐらいいる時もあり、その時はご一緒にという場合もあります。
ーーみなさん、けっこう長くいらっしゃるのでしょうか?
そうですね、1時間ぐらいはいらっしゃるんじゃないでしょうか。
ーー仕事していると、なかなか来れないないのですが、夜や週末もやっているのですか?
夜もやっています(日による)し、土曜日もやっています。
ーー話しにきて、すっきりしたと笑顔で帰っていく人たちもいますね。一方で、ここに来ようという気も起きないぐらいの人がいたら、どうしたらよいでしょう?
私たちがそういう人がいると耳にしたなら、それをもたらしてくれた人がいるわけじゃないですか。私たちはその話をもたらしてくれた人のサポートをします。「あなたを通じて、その人をサポートをすることができますよ。あなたを(話をもたらしてくれた人を)支えます。」となります。
そのつながりを絶やさないためにはどうしたらいいのか。その人を支えているあなたがつぶれないためにはどうしたらいいのか。そこを私たちは一緒に考えます。
新型コロナでスタッフの気持ちも考慮した
ーー今年から新拠点ができて毎日常駐する形になったのはなぜですか?
借りている場所の都合により利用できなくなったりなど、ずっと利用できる場所がないことで落ち着かなかったんです。そうなると、利用者さんもまた変わるのかと不便でした。
また、新型コロナの流行により、プラスケア内でのミーティングがオンラインになりました。オンラインミーティングで必要な事柄は話せますが、スタッフ同士での雑談がなくなり、みんないるはずなのに1人でやってるような感覚になりました。
それだったら、プラスケアで拠点を作って、いつでも集まれるようにした方がいいよねということになったわけです。
ーーここができてから5カ月、何か変化はありましたか?
半年で昨年1年の1.5倍と、以前よりたくさんの人が来るようになりました。毎週水曜しかやっていないというと、けっこうハードル高い人もいますよね。
今は毎日やっているから、週1だと来れなかった人が、今日行ける気分だから行ってみようかなということもあると思います。
暮らしの保健室では、ほかにも大切な人を亡くされた方が、気兼ねなく過ごせるよう考えられたお部屋である「あのねの部屋」や、お灸セルフケア教室、栄養相談、化粧外来の開催があります。体や病気、健康のことで困ったことがあったら、いつでも迎えてくれるコミュニティナースや医師が待っているプラスケアの暮らしの保健室のドアを開けてみてはいかがでしょうか?
暮らしの保健室(プラスケア ) 武蔵新城 - 新拠点
開催日時 毎週水~土曜 10時~16時
川崎市中原区上新城2-7-5セシーズイシイ23A101
JR南武線武蔵新城駅 北口から徒歩2分 地図を見る
公式サイト
川崎市にある「暮らしの保健室」 武蔵小杉/武蔵新城/溝ノ口/元住吉【一般社団法人プラスケア】
開催曜日・時間・場所
毎週水~土曜 10時~16時: 武蔵新城新拠点
毎週月曜日 10時~15時:元住吉「となりの.」
第3火曜日 10時~16時:溝ノ口nokutica
第3水曜日 10時~16時:武蔵中原スペース
1月、4月、7月、10月第4土曜日 10時~14時:武蔵新城NAYA