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10月から6300品目以上が値上げ「チラシ広告は見ない!」節約になる買い物術を身につけるには?

矢野きくの家事アドバイザー/節約アドバイザー/防災士/食育指導士
(写真:イメージマート)

電気、ガスなどのライフラインから、食品、日用品、衣料品など、私たちの暮らしに係わる様々なものの値上げのニュースが続いています。帝国データバンクの調査によると、この10月から値上げが発表されているものは6300品目以上。今までにない数の物が値上がりします。これによって、家計負担は年間7万円の増加と試算されています。

全方位から値上げの波が押し寄せている現在、今までの買い物スタイルのままだと、支出が増えるばかりかもしれません。

今回は少しでも節約になる買い物術をご紹介します。

チラシ広告は見ないで買う物を決める

日替わりで特売情報が掲載されているチラシ広告。確かに通常価格よりは安くなっている物が掲載されています。人によっては、商品ごとに底値を記録する「底値帳」をつけて、スーパーを数軒はしごして、底値になっている物を買っているという人もいるでしょう。

しかし一般的に、買い物というのは行く回数分、余計な物を買ってしまいがちです。安いものにつられて、他のものも五月雨式に買ってしまいます。それを使い切るのであれば良いのですが、雰囲気で買ってしまったものは無駄にしがちです。「自分は目的の物以外は一切買っていない」という自信がある人以外は、チラシを見ずに必要な物を予めリストアップして買い物に行くようにしましょう。

安くなっている物を買うのではなく、必要な物を買う習慣

「チラシ広告を見ずに買い物をする」ということに繋がりますが、買い物をするときは安くなっている物を買うのではなく、必要な物を買う習慣をつけることが大切です。「物価が上がっている」と感じながらも、家の中には買ったけれど使っていない物が溢れているご家庭も多いはず。本当に必要な物だけを買う習慣をつければ、自ずと支出は減り、家の掃除もラクになり一石二鳥です。

無駄な支出をしないためにも、何かを買おうとするときに「これは本当に今必要か?」と考える習慣をつけるようにしましょう。

安定して安く買える方法を見につけておく

「チラシ広告を見ずに買い物しましょう」とは言いましたが、生活必需品の価格が上がっていることも事実なので、いつでも安定して、他よりは安く買える店や方法を見につけておくことで、節約に繋がります。

・PB商品を利用する

大手スーパーなどが出しているPB(プライベートブランド)商品は、NB(ナショナルブランド)商品よりも多少ですが安く価格が設定されています。それは広告宣伝費を抑えたり、パッケージを簡素化したり、買い取りでメーカーに発注していたりと、様々な要因で価格を抑えることができているものです。

特売品よりは高いけれど、通常価格よりはいつでも安定して安いPB商品を利用することでチラシ広告を見ないでも支出を多少抑えることができます。

・業務用食材を利用する

近年は店舗数も増えてきた業務用食材の専門店。ここも安定して安く買える店の一つです。一つ一つの商品の単位が大きいのが特徴ですが、計画的に使い切れるようであれば、お得です。また近年は下処理された未調理の冷凍食材も増えており、賞味期限が長いこれらを利用することで、買い物回数を減らすことができたり、食材を腐らせて捨ててしまうというような無駄なことを防ぐことができます。

・賞味期限間近。訳あり商品を利用する

日本の商習慣には3分の1ルールというのがあり、賞味期限の3分の1以内で小売店に納品するようになっています。それを過ぎてしまうと廃棄するという流れでしたが、近年は賞味期限まで短くなった商品を専門に扱う店も増えてきています。実店舗でもありますし、ネット通販専門に展開しているところもあります。

・定期購入を利用し割引価格で購入する

洗剤類や調味料など、いわゆる生鮮食品以外のものは、ネット通販で定期購入することで割引になるものもあります。ネット通販での定期購入は一度設定すればあとは手間いらずで、家まで届けてもらえるので、家事の時短にも繋がります。必ず消費するものであれば、定期購入を利用し割引価格で節約することが可能です。

新品以外の購入も検討する

何か必要な物があるとき、一昔前までは新品の物を購入するというのが一般的でしたが、今は中古品やリサイクル品など、様々な状態の物を購入できる場所が増えています。フリマアプリが普及し個人売買もしやすくなったことや、家電量販店が買い取りした中古品をメンテナンスし、リサイクル品として格安で売る専門店もあります。

何か必要な物ができたときは、新品以外も視野に入れてみてはいかがでしょうか。

今回ご紹介したように、買い物の方法を変えることで、支出を減らすことが可能になります。まだまだ値上がりが続きそうな今、一度、検討してみてはいかがでしょうか。

家事アドバイザー/節約アドバイザー/防災士/食育指導士

家事の効率化、家庭でできるSDGsを中心に、テレビ、講演、コラム連載などで活動。働く人向けの時短家事術、シニア層への家事改革などをアドバイス。「防災士」の資格を持ち家庭での備え、「食育指導士」の資格も持ち、食品ロス削減をテーマにした講演も定評がある。100円ショップや業務用スーパーでのお得な買い物術の紹介や、便利グッズの開発にも携わる。【テレビ出演】NHKごごナマ(準レギュラー)・日本テレビミヤネ屋・TBSテレビはなまるマーケット・フジテレビ笑っていいとも他。【連載実績】HONDA・東芝・イオン等企業のオウンドメディアや、日経新聞・時事通信 他。【著書】シンプルライフの節約リスト(講談社)他。

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