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「鈴木福さん」芸歴18年の貫禄!大学入学で一機に加速“これだけの理由”

山田美保子放送作家・コラムニスト・マーケティングアドバイザー
(画像提供:「ジオテクノロジーズ株式会社」)

 西日本で5月初旬から随時放送されていたドラマ『マルモのおきて』(フジテレビ系)の再放送が、7月12日より関東地区でもスタートしている。

 2011年4月期、全11話の同作。主演は阿部サダヲと芦田愛菜で、「薫と友樹、たまにムック。」のアーティスト名でリリースされた主題歌『マル・マル・モリ・モリ!』は大ヒットとなり、『第44回日本有線大賞』新人賞と特別賞、『第53回日本レコード大賞』特別賞などを受賞。「薫」=芦田と「友樹」=鈴木福は、同年大みそかの『第62回NHK紅白歌合戦』に初出場を果たした。まさに社会現象となった同ドラマにおいて、芦田と鈴木は天才子役として、見事な演技を見せた。

天才子役2人が再び“接近”でザワザワ

 芦田は近年、CMクイーンとして名を馳せ、現在放送中のドラマ『最高の教師1年後、私は生徒に■された』(日本テレビ系)でも、主演の松岡茉優を食う演技が早くも話題になるなど、その活躍は皆さんご存じのとおり。

 そんな芦田に負けず劣らず、このところ話題が尽きないのが、『マルモ~』時代の“相方”鈴木なのである。

 大きなきっかけは昨年12月、『女性セブン』による、鈴木が大学に合格したという第一報だった。本来、合格発表の時期は3月だが、AO入試で超有名名門私立大学を一足早く受験した結果、11月上旬に合格が判明したというのだ。その合格先が、芦田も進学予定の名門大学であると分かった途端、「福くんも愛菜ちゃんと同じく頭がいいんだ」とネットがザワつき始めた。

「くん」から「さん」へ

 実は、それ以前より“文化人”としてのテレビ出演が増えていた鈴木を“くん付け禁止”にしていたのは、日本テレビの報道局。2020年3月より不定期でコメンテーターを務めている『真相報道バンキシャ!』において、桝太一アナウンサーは終始、「福さん」と“さん付け”で徹底してきた。

 コメンテーターとしては、『キャッチ!』(中京テレビ)や『ウェークアップ!』(読売テレビ・日本テレビ系)にも出演。大学1年生になったタイミングで、『ZIP!』(日本テレビ系)の木曜パーソナリティにも就任している。

 俳優としては今年4月、藤子・F・不二雄 SF短編ドラマ『おれ、夕子』(NHK BSプレミアム・NHK BS4K)に主演するなど、芦田と同様“天才子役”から見事に脱皮。順調にキャリアを重ねており、7月22日から8月6日まで「世田谷パブリックシアター」で上演されるミュージカル『カラフル』に、主人公<ぼく>役で出演する。

筆者が思わず舌を巻いたベテラン回答

 その『カラフル』のPRをかねて、共演の川平慈英と共に、6月4日放送の『7.2 新しい別の窓』(ABEMA)に出演した時のこと。

 聞き手の香取慎吾と草なぎ剛から、プロフィールを記したフリップにある「身長169cm」について、「170(cm)って言っちゃっても、いいんじゃない?」と言われた鈴木は、真顔になって「身長173cmの女優さんが170cmって言っている場合があると、おかしくなっちゃうので……」と返答。高身長を逆サバ読みしている女優と自身が並んだ時のことを考えているからだ、と明かしたのだ。

 さすが、1歳から芸能界に身を置く芸歴18年のベテランは言うことが違う…と、非常に驚かされた。

CM業界からも引っ張りだこ

 そんな鈴木を広告界が見逃すはずもなく、2022年6月より出演しているのは『買取福ちゃん』(運営会社・株式会社REGATE)。もともとキャラクターを務めていたのは、中尾彬・池波志乃夫妻。そこに鈴木は新加入し、中尾のトレードマーク“ねじねじ巻”のスカーフを身に着け、絶妙なやり取りを見せている。

 そして今年3月、大人になった「鈴木福さん」をさらに確認することとなったのは「鈴木福、ゴルフ始めます」のコピーと共に、「チーフ・インドアゴルフ・オフィサー」に起用したインドアゴルフ企業『ステップアップゴルフ』の新店舗・戦略記者発表会だった。大学入学を機にゴルフを始め、「スコア100を切ることを目標に頑張る」と宣言した鈴木。白のポロシャツ姿でドライバーを握る彼は、すっかりイケメン俳優になっていたのである。

 また、7月18日より、ESGメタバースカンパニー『ジオテクノロジーズ株式会社』のCM「人流データ篇」と「トリマアプリ篇」が放映開始に。さらに同日、同社のサービスを使い、企業や自治体が抱える課題を解決するための双方向コミュニケーションプロジェクト「ジオ・オリエン」が開始された。

(画像提供:「ジオテクノロジーズ株式会社」)
(画像提供:「ジオテクノロジーズ株式会社」)

 鈴木は、「広報課長」という立場で同社のCMに出演。撮影では、「セリフをこれ以上速く言うと聞き取りづらくなる気がするので、言い方を少し変えてもいいですか?」とか「“皆さま”を“皆さん”と言い換えると次の言葉が噛みづらいのですが、大丈夫ですか?」など、監督と対峙しながらより良いCMにするべく、自ら率先して挑んでいたそうだ。

 が、それよりも驚くのは撮影後のインタビュー。「言いたいこと、伝えたいことに対して時間が足りなくなるのは“プレゼンあるある”」だとか、「僕たちの人流データがトリマを通して(アンケートを行っている企業に)何かしら貢献しているっていう発想で続けられたら良いですよね」などと、しっかり“お勉強“してきたと分かるコメントが、スラスラ出てくる。

 さらに、近年話題のスタートアップ企業に、鈴木と同年代だったり大学在学中に企業する人がいる…という話題になった際には、「いろいろと考えているものはあります」とし、野球が大好きとあって、スポーツショップや野球用品のセレクトショップをやってみたいとの夢も聞かれたのである。

「鈴木福さん」のこれから

 ちなみに俳優業としては、「30歳ぐらいで超ビッグになって、40歳ぐらいで超超ビッグになりたい」と笑顔を見せたという鈴木。24時間では足りないほどの活躍を見せる彼は、「臨機応変に対応して、それでうまくやっていくというのが僕なりのタイムマネジメント」との名言も…。

 学業に、俳優業に、タレント業に、そして「広報課長」にと、鈴木はさらにジャンプアップする予感。「鈴木福さん」から目が離せない。

放送作家・コラムニスト・マーケティングアドバイザー

1957年、東京生まれ。初等部から16年間、青山学院に学ぶ。青山学院大学文学部日本文学科卒業後、TBSラジオ954キャスタードライバー、リポーターを経て、放送作家・コラムニストになる。日本テレビ系「踊る!さんま御殿!!」、フジテレビ系「ノンストップ!」などの構成のほか、「女性セブン」「サンデー毎日」「デイリースポーツ」「日経MJ」「sippo」「25ans」などでコラムを連載。「アップ!」(名古屋テレビ)などに、コメンテーターとしてレギュラー出演している。

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