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過激派組織「イスラム国」による人質事件

写真:ロイター/アフロ

過激派組織「イスラム国」による日本人殺害事件。

Yahoo!ニュース 個人オーサーから、

今回の事件に関するさまざまな切り口の記事がよせられました。

各分野の専門家による問題提起・オピニオンをまとめました。

■メディアはどう報じたか

後藤さん殺害事件で「あさイチ」柳澤キャスターの珠玉の1分間コメント(水島宏明)

「ニュースではテロ対策とか過激派対策とか、あるいは日本人をどうやって守ればいいか、が声高に議論され始めているんだけど、ここで一番、僕らが考えなきゃいけないことというのは、後藤健二さんが一体、何を伝えようとしていたのか、ということ」。(柳澤氏発言引用より)

出典:後藤さん殺害事件で「あさイチ」柳澤キャスターの珠玉の1分間コメント(2015年2月2日 水島宏明)

中東の印象と実際~イスラム国人質事件から、報道とメディアリテラシーを考える(矢萩邦彦)

今回の事件をきっかけに、普段から情報を発信し、印象が偏らないように努力するメディア側の姿勢と、情報が偏っていないか批判的に見るメディアリテラシーの必要性を多くの日本人が感じることが出来れば、第二第三の事件を防ぐことに繋がるのではないでしょうか。

出典:中東の印象と実際~イスラム国人質事件から、報道とメディアリテラシーを考える(2015年1月21日 矢萩邦彦)

リテラシーが試されるISIS人質事件(ふじいりょう)

ネット上を含めて、情報戦が随所で巻き起こっている可能性は否定できないものの、憎悪のみに捕らわれない立ち位置をどれだけ維持することができるか、日本人のリテラシーが試されているようにも思える。

出典:リテラシーが試されるISIS人質事件(2015年1月29日 ふじいりょう)

■後藤さんが伝えたことは

後藤さんは日本と世界に何を伝えたか 「正しい日本の姿」とは(木村正人)

後藤さんらの殺害は早くも安全保障論議に結び付けられている。「メディアで伝えられる時には、もうすでにポリティカルなゲームにすり替えられてしまう」という後藤さんの懸念はやはり現実化した。筆者は、後藤さんの遺志はシリア難民を1人でも受け入れ、将来の再建につなげていくことだと考える。

出典:後藤さんは日本と世界に何を伝えたか 「正しい日本の姿」とは(2015年2月2日 木村正人)

■「責任論」を考える

イスラーム国による日本人人質事件に関する「自己責任論」と「首相責任論」の狭間(六辻彰二)

今回の事件をめぐり、国内では「自己責任論」がネット上で広がり、その一方では、それほどの広がりでないまでも、「首相責任論」も浮上しています。しかし、どちらも結果的にはテロリストを利する点で一致していると思います。

出典:イスラーム国による日本人人質事件に関する「自己責任論」と「首相責任論」の狭間(2015年1月24日 六辻彰二)

「自己責任論」で中世に退行する日本(古谷経衡)

「自己責任論」で中世に退行する日本には、ネット上の保守派が最も重視するはずの「強い日本」とか「強固な国家」という「理想としての美しい日本」が、どんどんと遠ざかっているような気がするのは、気のせいだろうか。当然のことだが、「強い日本」とか「美しい日本」は、彼ら言う「家族のような同胞」の連帯を基礎としているからだ。「自己責任論」はそれに反し、同胞を同胞とも思わない、醜悪な前近代の世界観が支配しているように思える。

出典:「自己責任論」で中世に退行する日本(2015年1月25日 古谷経衡)

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