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大谷翔平vsダルビッシュ有 勝負の鍵は「初球」!? 上原浩治が分析するメジャー開幕シリーズの見所

上原浩治元メジャーリーガー
(写真:西村尚己/アフロスポーツ)

 メジャーリーグの開幕シリーズが20~21日、韓国・ソウル(高尺スカイドーム)で開催される。対戦カードは大谷翔平選手、山本由伸投手が所属するドジャースと、ダルビッシュ有投手と松井裕樹投手が所属するパドレスが対戦する。大谷選手はもちろん、山本、ダルビッシュ両投手の待遇もメジャートップクラス。日本人選手というよりは、世界的なトップ選手のプレーとして注目に値するだろう。

 パドレスのダルビッシュ投手は開幕投手を務めることが決まっている。

 ダルビッシュ投手はチームのエースで、実績も十分だ。オープン戦を経て、開幕に照準を定めた調整をしてきているだろう。日米通算200勝まで残り4勝だが、文字通りの通過点になるだろう。

 ダルビッシュ投手が、自分の投球や変化球などを深く研究している探究心には驚かされる。私自身は打たれたり、押さえた後に要因を探ることはあるが、自分から結果が出る前に投球に関して考えるということはなかった。私自身が「とどまって結果を受け止めた」のに対し、ダルビッシュ投手は「結果よりも先に研究して前へ進む」タイプだと言える。

 ダルビッシュ投手のようなクラスになると、活躍はもちろん、球団、ファンの「期待値」をどれだけ上回ることができるかという異次元の戦いになるだろう。おそらく15勝が指標となり、それ以上の上積みが評価を高めていくほどの選手ということになってくるはずだ。

 開幕で対決するドジャース打線には、「MVPトリオ」のムーキー・ベッツ、大谷、フレディ・フリーマンの3選手がそろい、ダルビッシュ投手といきなり見応えのある対決になるだろう。ダルビッシュ投手と大谷選手の対戦が実現すれば、初となる。超一流同士の対戦になり、展開にもよるだろうが、勝負の鍵は「ダルビッシュ投手が初球でストライクを取れるか、どうか」だと見ている。

 様々な球種を駆使するダルビッシュの初球が空振り、見逃し、ファウルにかかわらず、ストライク先行でスタートするか、どうかでその後の行方を左右するとみている。

 一方、昨季の本塁打王である大谷選手は打者に専念するシーズンということで、どんな幕開けになるかが注目される。結婚後は野球以外の報道が目立つが、グラウンドでのプレーだけで十分にニュースになる存在ゆえに、メディアの報道姿勢にもそろそろ変化を求めたい。

 第2戦に先発予定の山本投手は、オープン戦の結果がそこまで良くはないが、あくまで調整段階であり、いざ開幕してからが勝負だと考えているのではないだろうか。その意味でも、初戦で白星をつかめば、気持ちの面で随分と楽になるはずだ。メジャー1年目ということで、初対戦は投手有利の傾向がある。まっすぐがどこまで通用するか、メジャーのボールで変化球のキレはどうかなどを見極め、バッテリーの呼吸も大事になってくる。

 メジャーの投手では歴代最高総額となる12年総額3億2500万ドルで迎えられた以上、いきなり結果を求められ、本人もそのつもりでマウンドに立つはずだ。

 松井投手も腰の張りから順調に回復し、開幕に間に合った。山本投手同様、初対決の「利」を生かしてスタートダッシュを決めたい。

元メジャーリーガー

1975年4月3日生まれ。大阪府出身。98年、ドラフト1位で読売ジャイアンツに入団。1年目に20勝4敗で最多勝、最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率の投手4冠、新人王と沢村賞も受賞。06年にはWBC日本代表に選ばれ初代王者に貢献。08年にボルチモア・オリオールズでメジャー挑戦。ボストン・レッドソックス時代の13年にはクローザーとしてワールドシリーズ制覇、リーグチャンピオンシップMVP。18年、10年ぶりに日本球界に復帰するも翌19年5月に現役引退。YouTube「上原浩治の雑談魂」https://www.youtube.com/channel/UCGynN2H7DcNjpN7Qng4dZmg

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