シュワンツ、今年も鈴鹿8耐に参戦。名門ヨシムラからの出場に驚きの声!

1989年の鈴鹿8耐を走るケビン・シュワンツ【写真:MOBILITYLAND】

今年も7月末に鈴鹿サーキットで開催される伝統のバイクレース「鈴鹿8時間耐久ロードレース(鈴鹿8耐)」に伝説の名ライダー、ケビン・シュワンツが参戦する事が決定した。しかも、チームは彼をアメリカで見いだし、ワールドチャンピオンに輝く礎を作った名門チーム「ヨシムラ」!今年の夏、満50歳を迎えるシュワンツが灼熱の8時間耐久レースを戦う。

昨年、8耐に復帰したシュワンツ 【写真:MOBILITYLAND】
昨年、8耐に復帰したシュワンツ 【写真:MOBILITYLAND】

シュワンツ、60周年のヨシムラからの参戦

ケビン・シュワンツの2014年の「鈴鹿8耐(第37回大会)」への出場は、3月1日(土)に鈴鹿サーキットで開催された「ヨシムラジャパン60周年記念トークショー」で突如明らかにされた。

日本のバイクレースの歴史を語る上で欠かせない名門チーム「ヨシムラ」は1954年(昭和29年)、元々は航空機のパイロットだった吉村秀雄が「吉村モータース」を九州・福岡で創業したことに始まる。今回のトークショーはそれから60周年を迎えた事を記念したトークショーだった。その中で、60周年の今年はレギュラーチームに加えてもう1台、「Legend of ヨシムラスズキシェルアドバンスレーシングチーム」を出場させ、2台体制で参戦する事を発表。

辻本聡、吉村不二雄、加藤陽平、津田拓也 【写真:MOBILITYLAND】
辻本聡、吉村不二雄、加藤陽平、津田拓也 【写真:MOBILITYLAND】

Legendチームには、「ヨシムラジャパン」の社長を務める吉村不二雄(よしむら・ふじお/吉村秀雄の息子)がチーム監督として復帰し、ライダーに80年代のヨシムラを支えたライダー辻本聡(つじもと・さとし)ケビン・シュワンツを起用する。この2人は1986年の鈴鹿8耐で3位表彰台を獲得する快走を見せた名コンビ。当時のバイクレースファンの記憶に深く刻まれた「辻本/シュワンツ組」の復活となる。シュワンツがヨシムラから参戦することも驚きだが、辻本のライダーとしての復帰もファンや関係者を驚かせるサプライズ発表だった。

86年、3位になったスズキGSX-R750 【写真:MOBILITYLAND】
86年、3位になったスズキGSX-R750 【写真:MOBILITYLAND】

ヨシムラとシュワンツの深い絆

昨年、49歳にして、全日本ライダー、加賀山就臣(かがやま・ゆきお)が率いる「TEAM KAGAYAMA」から鈴鹿8耐に復帰参戦したケビン・シュワンツ。この米国テキサス州出身のライダーと「ヨシムラ」の関係は深い絆で結ばれている。

「ヨシムラ」は1970年代前半にアメリカに進出。オイルショックなどで低迷していた日本のレース界よりも遥かにハイレベルな米国のレースに出場し、製品を鍛えた。アメリカ・スーパーバイク選手権への参戦を通じ、「ヨシムラ」がオーディションでシュワンツを見いだしたのが1984年暮れのこと。当時、シュワンツは20歳で、「ヨシムラ」とシュワンツの関係も今年で30年の節目となる。

ケビン・シュワンツ 【写真:MOBILITYLAND】
ケビン・シュワンツ 【写真:MOBILITYLAND】

それだけに、シュワンツへのオファーは「ファンの皆さんからは昨年もどうしてヨシムラで走らないのか?という声を頂いたので」と語る吉村不二雄社長自らが行ったとのこと。もちろん昨年のTEAM KAGAYAMAからの参戦と同様にシュワンツの「(一度も優勝がない)鈴鹿8耐で勝ちたい」という思いやリクエストを受けて万全の体制を整えていくとのことだ。

しかも、驚いたことに、辻本・シュワンツ組のLegendチームが付けるゼッケンは「ヨシムラ」伝統のエースナンバーである12番。1986年以来28年ぶりにゼッケン12と共に8耐に帰ってくるレジェンドライダーのペアに注目だ。ただ、ライダーは3人体制を敷く。近年の鈴鹿8耐はレースのハイスピード化と気温の上昇で、30年前に比べると遥かに厳しい戦いを強いられるので、ライダー3人で戦うのがセオリーになっている。その3人目のライダーも「レジェンドライダーで」と語る吉村不二雄社長の表情は実に嬉しそうだった。シュワンツ50歳、辻本聡54歳、そして3人目に一体誰が起用されるのか、発表が楽しみだ。やるからには「勝利」に拘る「ヨシムラ」のレースに注目が集まる。

2台体制で5度目の優勝を狙う

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なお、「ヨシムラ」のレギュラーチームは34番のゼッケンで、エースの津田拓也(つだ・たくや)に加え、英国スーパーバイク選手権に参戦するジョシュ・ウォーターズを2年ぶりに起用し、さらなる強力な第3ライダーを起用してレースを展開する。34番のゼッケンは2007年に優勝した験が良い番号だそうで、レギュラーチームの仕上がりにも期待が集まる。

ヨシムラは1978年の第一回「鈴鹿8耐」で優勝を飾り、1980年、2007年、2009年と4度の優勝を飾っている。初回から現在に至るまで、36回の全大会に出場を続ける唯一のチームであり、8耐に欠かせないチーム。「ヨシムラ」の歴史を支えた名ライダーが組むチームと、これからの「ヨシムラ」を担う若手チームの2台体制。今年の鈴鹿8耐は60周年の「ヨシムラ」から目が離せない。

ヨシムラスズキのエース、津田拓也 【写真:MOBILITYLAND】
ヨシムラスズキのエース、津田拓也 【写真:MOBILITYLAND】

【2014年 ヨシムラスズキ 鈴鹿8耐 参戦体制発表】

No.12 「Legend of ヨシムラスズキシェルアドバンスレーシングチーム

監督:吉村不二雄

ライダー:ケビン・シュワンツ/辻本聡/(第3ライダー未定)

No.34 「ヨシムラスズキシェルアドバンスレーシングチーム

監督:加藤陽平

ライダー: 津田拓也/ジョシュ・ウォーターズ/(第ライダー未定)

ヨシムラジャパン公式サイト

【鈴鹿8耐】

1978年から始まった鈴鹿サーキットのオートバイ耐久レース。80年から世界耐久選手権の1戦となり、80年代から90年代にかけ、若者のバイクブームにも後押しされビッグイベントへと成長する。2014年は8耐への出場を行っていなかったカワサキのトップチーム「TEAM GREEN」が復活。ホンダ、ヤマハ、スズキ、カワサキのトップチームが集うことになり、激戦が予想される。鈴鹿8時間耐久ロードレース 公式サイト