平均年収680万円の独身男性50人。7割弱は「恋人なし」

総合商社、銀行、マスコミ、公務員、医師……。なぜ恋人がいないのか

 恋人がいない、交際経験もない若者が増えているという統計をよく目にする。リアルな人間関係よりもゲームやアイドルに夢中な「非モテ」男女の増加をイメージしてしまう。「私には関係ない統計だ。モテるいい男にしか興味がないから。いい男にはすでに彼女がいる。だから、本当の意味での出会いがない」と主張する女性がいるかもしれない。いい男を「ステータスも収入もコミュニケーション能力も高め」と定義すると、彼らには恋人がいるのだろうか。

 筆者は2年ほど前から、日本の企業社会で働く独身男性を取材している(楽天オーネット「婚活のミカタ」。連載はこちら)取材対象は、大企業で働く正社員もしくは公務員、医師などの難関国家資格を持って働く男性で、かつ20代半ばから40代前半まで。今まで取材で応じてくれた50人の平均年収は約680万円だ。匿名であればと快くインタビューに応じてくれる人たちなので、好奇心が強くコミュニケーション能力も高い。身だしなみにも問題はない。

 結婚相談所などに登録すれば女性からの申し込みが殺到しそうなハイスペック男性ばかり。しかし、取材時に「恋人はいない」と答える確率が驚くほど高い。今回集計してみたところ、その数34人。7割弱の人が婚約者どころか恋人すらいないことがわかった。 

現代の「高嶺の花」は美女ではなくハイスペック男性。選べないなら選ばれよう

 恋人がいないと回答した34人のうち、頻繁に恋人を替えているような性的に活発な男性は少数派だ。多くの人が1年以上誰とも付き合ったことがなく、合コンなどの出会いの場に行っていない人すらいる。それでいて、「恋人は欲しい。35歳までには結婚したい」と願望を語る。

 彼らと話していて思い出したのは、「高嶺の花」という古風な言葉だ。気品のある美人には手を出しにくく、結果として「美人なのになぜかモテない」状況が生まれる。ただし、美人の側にも問題がある。プライドが邪魔をするのか面倒臭がりなのか、自分から積極的に男性を誘ったり、隙や甘えという名の色気を見せることもしない。恋愛に関してひたすら受け身なのだ。たいていの男性は「彼女を口説いても無駄だろう。鼻であしらわれて傷つくだけだ」と遠巻きにしてしまう。

 現代は、この言葉が一部のハイスペック男性にも当てはまると思う。彼らの特徴も「受け身」だ。一目惚れして自分からアプローチするのは3年に1回ぐらいの低頻度で、普段は「素敵な女性と巡りあえばいいけれど…」とうっすら思いながら暮らしている。誘われれば合コンぐらいには参加するが、「とりあえずの恋人候補」を見つけて口説いたりすることはない。誠実とも臆病とも言える。

 このような状況で男女が交際するのはどうすればいいのか。「女が選んで、男は選ばれる」しかないと筆者は思う。スペックだけでなく性格や価値観なども踏まえて、自分にとっての「いい男」だと判定したら、女性のほうから積極的に口説くのだ。一方の男性は、少なくとも出会いの場には参加し、できるだけ感じ良く振る舞い、女性から選ばれたら丁重に受ける。結婚まではしなくてもいいけれど、少なくとも交際はしてみてほしい。「こんな僕でよかったらどなたか交際しませんか。早い者勝ちです」と公言していれば、きっとすぐに恋人ができるはずだ。自分から口説くぐらいの勇気と覚悟がある女性が「いい女」だと筆者は思う。

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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