iPhoneのホームボタン:指紋のクラウド管理、ジョイスティックに変化など
1日に何10回、いや100回以上は押しているのがiPhoneのホームボタン。最近はTouch IDと呼ばれる指紋センサーが内蔵され、ロック解除の際にはホームボタンだけのアクションで非常に素早く操作できるようになりました。
基本的にはタッチスクリーンで操作するiPhoneですが、Apple Watchには新しいインターフェイスとして「Digital Crown」と呼ばれる回転型のインターフェイスが備わり、ディスプレイも「Force Touch」と呼ばれる押し込みを認識できるディスプレイが搭載されます。後者は次期iPhoneにも搭載されるとみられています。
とはいえ、端末前面唯一のボタンで在り続けるであろう、このホームボタンがどのように変化するのか。Appleが取得した特許に関する話題をご紹介します。
指紋データをクラウド管理し、登録した指紋を複数のデバイスで使用できるようにする
現在、Touch IDはデバイスごとに指紋データを管理しており、A7もしくはA8、A8Xプロセッサの専用領域から取り出せないことになっています。そのため、たとえ同じApple IDでログインしたiOSデバイスであっても、デバイスごとに指紋登録をする必要があります。
指紋データをクラウド管理、おそらくiCloudで管理することになれば、複数のデバイスそれぞれで指紋データを登録する手間が省けるはず。それだけではなく、例えば店頭にあるTouch ID対応デバイスで決済をする際などにも、自分の指紋データを呼び出して照合すると言った技術が利用できるようになるかもしれません。
ダイアルあるいはネジを回すように指を回す、スライドさせる
iPhone 5sでは指紋の照合用のみに使われていたTouch IDですが、iPhone 6・iPhone 6 Plusでは常にセンシングして触れたかどうかが分かるようになりました。
ホームボタンは押し込むだけでなく、触れるという操作が可能になり、素早く2度タッチするとiPhoneの画面全体を手前にたぐり寄せるギミックが搭載されています。Touch ID搭載のホームボタンは、もう少し多彩に操作できるようになる可能性があります。
それはねじる、スライドさせる、といった操作です。
Touch IDは360度どの方向からでも指紋を読み取ることができます。これを拡張して、タッチしている指を回転させたり、指を充ててから上下左右に動かしたりできるようにするアイディアです。
ホームボタンがジョイスティックに?
上の2つはあまり予想の範囲を上回らない、正常進化で普通にあり得そうですが、最後に紹介する特許はどうでしょう。ホームボタンの中にスプリングが仕込んであって、ポップアップするとジョイスティックになる、というアイディア。詳しくは以下のリンクから画像を見てみて下さい。
ゲーム業界にとっては歓喜。今までタッチパネルだけでの試行錯誤から解放される可能性があります。レトロゲームの異色も勢いづくし、iPhoneそのものがコントローラーとなって、みんなでテレビを囲んでゲーム、という風景も浮かびます。
ホントにワークするのかどうか、あるいは本当にやるのかどうか。
なるべく形はシンプルに、しかし使いこなせるようにしたい、というせめぎ合いが進んでいくでしょう。ボタンを増やせ、という意見もAndroid陣営からは聞こえてきますが、触れてねじると1画面戻るというように、アクションが増えるとボタンを増やす必要はなくなります。
皆さんはホームボタンがどのように変化すると良いと思いますか?
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