異国情緒溢れる下田

東京から身近な観光地として人気の伊豆。一口に伊豆と言っても広大なエリアですが、その南端辺りに位置するのが下田です。熱海を抜け135号で伊豆半島を下田まで向かうドライブは、海の迫力ある眺望があらゆる角度から迫ってくる非日常感溢れる道程となります。伊豆急行でのアクセスも楽しい下田ですが、幕末・黒船・ペリー来航といったワードでも有名な地。どこか異国情緒感じるエキゾチックな雰囲気もあります。

のんびりしたムードに包まれています(筆者撮影)
のんびりしたムードに包まれています(筆者撮影)

故黒川紀章氏設計のホテル

135号線の海岸道路を走り、下田市街に入る手前にあるのが「下田プリンスホテル」。カモメをイメージした建物は故黒川紀章氏の設計でも知られます。鳥とプリンスホテルの建物といえば、函館大沼プリンスホテルは白鳥が翼を広げたような形をしていてこちらも黒川紀章氏の設計です。確かに経年感ある建物ですが、年月を経ても変わらぬ芸術性の高さはさすがと思わず唸ってしまいます。

コースターもオシャレ(筆者撮影)
コースターもオシャレ(筆者撮影)

ホテル周辺は美しい遠浅の海岸を持つ白砂青松の地としても知られるスポットですが、晴れていれば白浜海岸と透明な海越しに大島と利島の島影を望むことができます。

島々の眺望も魅力(筆者撮影)
島々の眺望も魅力(筆者撮影)

島々や洋上より昇る朝日など素晴しい眺望はこのホテルの魅力ですが、何より海岸からエメラルドグリーンに輝く雄大な海あっての景色でしょう。海外旅行が忌避される中、海のリゾートを求める人々も多く訪れているといいます。

海眺望といえば、展望温泉浴場も太平洋に面しており、横10mの一枚ガラス越しに伊豆七島の島々や洋上から昇る朝日を望めることも。

(筆者撮影)
(筆者撮影)

海眺望は客室も同様。最上階のツインルームはセミダブルベッドが2台ありますが、ソファーベッドも2台設置されており4名まで利用できるのでファミリー向けでもあります。1Fには屋外テラス付きの和洋室も。デイベッドやチェアを設置し南国風のリゾートを意識しています。こちらもベッド2台に加え4.5畳のスペースに布団利用で4名まで利用出来るので、ファミリーも主たるターゲットにしていることがわかります。いずれも海眺望であることは言わずもがな。

(筆者撮影)
(筆者撮影)

驚愕!瞬間沸騰桶鍋

下田プリンスホテルのディナーは「メインダイニングルーム かもめ」での海リゾートグルメ非日常体験。まず、ご当地の金目鯛や烏賊、鰹などのお造りなどが提供されますが、これらは伊豆の宿定番ともいえるラインナップ。

(筆者撮影)
(筆者撮影)

ここからが下田プリンスホテルならではの時間で、何より驚愕なのが瞬間沸騰石焼桶鍋であります。ドデカい桶へ白菜、水菜、しめじ、エノキといったたっぷり野菜にかさご、シイラの卵を加えた伊豆味噌仕立ての桶鍋で、静岡県須崎半島の漁師料理「いけんだ煮味噌」をアレンジしたもの。

緊張する瞬間(筆者撮影)
緊張する瞬間(筆者撮影)

そこへ熱せられた石を投入し瞬間沸騰!ブクブクブクブク~ジュワ~っと豪快に仕上げます。出汁と味噌の風味が絶妙。高温に焼いた石を仕上げに入れるため瞬間的に沸き立つので、味噌の香りと湯気が立ち昇りこれまた食欲をかき立てます。伊豆や静岡県産のご当地食材をふんだんに楽しめるのも魅力でしょう。

豪快に食すのが吉(筆者撮影)
豪快に食すのが吉(筆者撮影)

冷めたらまた石を投入してくれるので最後まで熱々を楽しめます。何人前あるんだろうという桶鍋のボリューミーさで既に満腹モードですが、さらにこの後天麩羅、金目鯛の煮付け、ステーキと続き、〆のご飯は卓上のお釜で供される炊きたてが楽しめます。この辺りも伊豆の宿らしいですが、いずれにしても沸騰漁師鍋の印象があまりに強すぎて、下田プリンスホテル=瞬間沸騰の記憶として深く刻まれました。

伝統のリゾートホテルもアグレッシブに進化しています。