ことしの四国地方は、5月15日ごろに梅雨入りしたとみられると高松地方気象台から発表がありました※1。四国地方の梅雨入りは平年だと6月5日ごろですから、ことしは平年より3週間早く梅雨入りしています。また、昭和26年の統計開始以降最も早い梅雨入りとなりました。梅雨入りしてから約2週間が経とうとしていますが、この10日間の四国地方の降水量は各地とも平年より多く、特に愛媛県中予や南予では平年の5倍ほどの雨が降っている所もあります。

図1:令和3年5月18日から27日までの10日間の降水量平年比(気象庁ホームページより抜粋し一部筆者加工)
図1:令和3年5月18日から27日までの10日間の降水量平年比(気象庁ホームページより抜粋し一部筆者加工)

梅雨入りが早いと梅雨明けも早いのか

 梅雨入りが早いと梅雨明けも早いのでしょうか?一概にそうとも言い切れません。ことしと、梅雨入りの特定がなかった年をのぞく過去最も早い四国地方の梅雨入りは5月19日ごろです。過去に、昭和51年と平成3年の2年あります。それぞれ梅雨明けが早かったのかというと、昭和51年は7月22日ごろ、平成3年は7月19日ごろとどちらも平年よりはやや遅い梅雨明けでした。

表1:四国地方の昭和51年と平成3年の梅雨明け(高松地方気象台提供データより筆者作成)
表1:四国地方の昭和51年と平成3年の梅雨明け(高松地方気象台提供データより筆者作成)

 ちなみに、過去最も早い梅雨明けは昭和39年の7月1日ごろです。この年の梅雨入りは6月11日ごろと平年より遅く、やはり梅雨入りが早いからと言って梅雨明けが早いというわけではなさそうです。四国地方では、昭和26年の統計開始以降に6月中の梅雨明けの発表はありません。

ことしの梅雨明けはいつごろか

 高松地方気象台が発表した最新の1か月予報や3か月予報を解析すると、四国地方はこの先6月から7月前半にかけて平年通りくもりや雨の日が多い見通しです。また、7月後半は平年通り晴れの日が多いことが見込まれています。ということは、平年より早く梅雨明けする可能性は低く、ことしは平年並みの7月中旬ごろに梅雨明けする可能性があります。

図2:四国地方のこの先3か月の降水量予想(令和3年5月25日 高松地方気象台発表の3か月予報より抜粋)
図2:四国地方のこの先3か月の降水量予想(令和3年5月25日 高松地方気象台発表の3か月予報より抜粋)

 つまり、ことしの四国地方は梅雨の期間が平年より長くなる可能性があります。また、3か月予報では「西日本は高気圧の縁辺を回る暖かく湿った空気が流れ込みやすい時期がある見込み」としています。「暖かく湿った空気」は、雨雲のもとになる空気と言い換えられますから、ことしの四国地方は平年より大雨になる日が多くなるおそれがあります。

例年以上に大雨への備えを

 普段雨の少ない瀬戸内側では水不足になる心配は少なそうですが、太平洋側を中心に例年以上に大雨になるかもしれません。ことしはいつも以上に、日頃からハザードマップで周囲の危険を確認したり、避難経路や非常用品の確認をするようにしてください。また、農作物の管理にも気をつけた方がよさそうです。

※1:速報値の日付を使用しています。梅雨は季節現象であり、その入り明けは平均的に 5 日間程度の「移り変わり」の期間があります。梅雨の期日は、後日、春から夏にかけての実際の天候経過を考慮した検討を行うため、変更となる場合があります。

■参考資料

気象庁ホームページ

高松地方気象台ホームページ