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渡邊雄太「シューターは打つのをやめたら終わり」|76ers戦後一問一答(現地4日)

杉浦大介スポーツライター
(写真:USA TODAY Sports/ロイター/アフロ)

 フェニックス・サンズの渡邊雄太が11月5日(現地4日)、敵地ウェルズ・ファーゴ・センター(ペンシルバニア州フィラデルフィア)で行われたフィラデルフィア・76ers戦後にメディアの取材に応じた。

 この試合で渡邊は22分11秒間のプレイでFG1/4(3P1/4)、フリースロー2/2の5得点。そのほか、5リバウンド、1スティールをマークしている。ターンオーバーは1で、ファウルは2、出場時のチームの得失点差を示すプラスマイナスは-13だった。試合はサンズが100-112で敗れ、3連敗となった。

 以下、渡邊の試合後の一問一答(すべて日本語での質疑応答。質問は要約)

サンズは「勝ち出せばすべてが解決する」

――今日の試合を振り返って

渡邊 : 試合を通してリズムに乗り切れなかったのと、ちょっと流れがきそうなときに、(ジョエル・)エンビードだったり(タイリース・)マキシーにいいところでビッグプレーを決められ、その流れを断ち切られてという感じでした。要所要所でいいところもありましたけど、試合を通したら反省の方が多いかなという感じですね。

――最後の3P成功は次の試合につながるのでは

渡邊 : この2試合は入ってないですけど、2戦入ってないくらいでパニックになるとかはないです。ただ、今の自分は3Pを決めるのが仕事なので、次の試合からはしっかり決めないといけません。シューターは打つのをやめたら終わり。この2試合入ってないからといって、躊躇するつもりは一切ないですし、自分のリズムで、自分のタイミングがあったらしっかり打っていこうと思います。

――チームの厳しい時期は去年、ブルックリン・ネッツのシーズン中もあったが、大事なのは焦らず、切り替えを早くすることか

渡邊 : 長いシーズンなのでこういう時は遅かれ早かれ来ます。ここにいるメンバーは結構、長いことNBAを経験しているので、いちいち引きずったりする人もいないと思います。だからといって反省しないということではもちろんなく、チーム全員でフィルム見て、個人でもしっかり見て、反省するところは反省しなければいけません。また明日も試合がありますし、シーズンはあと76試合もあります。たった6戦が終わっただけ。これも1つのプロセスとして、勝ち出せば全部解決します。去年のチームもそうでしたし、もともと力はあるチームなんで、流れにさえ乗ればいい。あとは本当に勝つだけですね。

 大事なのは打ち続けることと守備で信頼を得ること

――シュートタッチはややオフなのか、それとも何か別の微妙なずれがあるのか

渡邊 : 今日はちょっとシュートタッチが悪かったなと感じました。ただ、前の(サンアントニオ・)スパーズ戦に関してはシュートタッチが悪かったというよりも、入りきらなかったというくらいの感じ。今日は最後3Pを決めて、あのシュートの感覚はよかったです。別に最後のシュートが入ってなくても、明日も狙えるところは狙っていくつもりでした。ああいう形で1本決めて、あとは自分の中でも落ち着いてというか、決めるだけの力は全体にあるんで、あまり深く考えずに打っていけたらと思います。

――打ち続けるメンタリティを保つことがシーズンを通じて大事になるのか

渡邊 : さっきも言った通り、シューターはもちろん決めないとダメですけど、一番ダメなのは打たないこと。今日、最初の3本を外して、それでもコートに立たせてくれているのは、僕がシュートを狙っているだけで脅威になるからという部分が確実にあると思います。そこで僕が打つのをやめたら、相手は簡単に守れてしまいます。シューターは打ち続けるのが仕事です。今は確率はちょっと落ちていますけど、高確率でしっかり決められるだけの練習もしてきています。まだ6試合のスモールサンプル。ここから連続で決めていけば確率も戻っていきますし、自分の中で焦ったりはしていないです。

――プレータイムを継続してもらえているのは守備面の安定が大きいのか

渡邊 : そうですね。ただ、今日はちょっと簡単にやられた部分がありました。前半、(ケリー・)ウーブレイ(Jr.)に僕がファウルをしたときです。彼は左利きなので、チームとしては右に行かせたいところなんですけど、逆に方向付けしてしまい、左に行かれ、僕がファウルしてしまいました。本当に細かいところですけど、1つ1つの細かい部分ができたら信頼につながりますし、できないと信頼を落とすことになります。ああいうミスは出したらいけないですね。

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スポーツライター

東京都出身。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、MLB、NBA、ボクシングを中心に精力的に取材活動を行う。『日本経済新聞』『スポーツニッポン』『スポーツナビ』『スポルティーバ』『Number』『スポーツ・コミュニケーションズ』『スラッガー』『ダンクシュート』『ボクシングマガジン』等の多数の媒体に記事、コラムを寄稿している

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