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「目標はヘビー級全王座を統一することだ」 WBA世界ヘビー級暫定王者ルイス・オルティス インタヴュー

杉浦大介スポーツライター
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WBA世界ヘビー級暫定王者

ルイス・オルティス(キューバ/36歳/25勝(22KO)2無効試合)

インタヴューは通訳を通してのもの

ーー次の試合は予定通りWBAから指名戦を義務付けられているアレクサンダー・ウスティノフ(ロシア)との対戦になるのかな?

LO:WBAのトーナメントの一環で、ウスティノフと対戦する手はずにはなっている。ただ、まだ詳細は決まっていないよ。ゴールデンボーイ・プロモーションズとウスティノフのプロモーターの間で話をしている最中だ。6〜7月くらいには挙行されることになると思う。

注/5月19日にパナマでオルティス対ウスティノフの興行権の入札が行われることが後に明らかになった

ーーヘビー級の強豪たちは現時点で君と戦うことに積極的ではないようだ。待つことにフラストレーションを感じる? 

LO:厳しいけど、プロらしい態度を保つようにしているよ。我慢強く待つと、物事はたいてい良い方に運ぶものだ。 

ーー君はアマチュアで豊富な実績(343勝19敗)を残したけど、プロでのここまでの実績を自身でどう評価する? 

LO:まだ先は長いけど、まずまず力を出して来れたとは思う。 

ーーアマとプロのボクシングの違いをどこに感じる? 

LO:プロの戦いこそが本当のボクシングだ。ただ、アマチュアで築き上げた基本こそがプロでも基盤になっている。一般的に、アマの経験がなければプロで活躍することも難しいだろう。アマでキャリアを積むことは大きなプラスだよ。そこで基礎を学べるからね。

ーーこれまで対戦した中で最も難しかった相手は? 

LO:どんな相手よりも、練習を積み続けることこそが僕にとって最大の難敵だったかな(笑) 

ーー今、最も対戦したい相手は? 

LO:アンソニー・ジョシュア(イギリス)、ウラディミール・クリチコ(ウクライナ)、タイソン・フューリー(イギリス)、デオンテイ・ワイルダー(アメリカ)。タイトルホルダーだったら誰でも良いよ。王座にいる選手と戦って、自分自身の力をテストしてみたい。 

ーー4月にタイトルを獲ったジョシュアはセンセーショナルな存在になっているけど、印象は?

LO:良い勢いで上がってきている選手だけど、頂点に辿り着くためには僕を避けては通れないはず。ただ、現時点で彼に僕と戦うつもりはないようだ。 

ーーフューリー対クリチコ再戦の予想は? 

LO:リマッチはあまり良い内容にならないことが多いけど、ファンのためにも好試合になることを願いたい。第1戦で自信をつけて、もう恐れはないだろうから、今回もフューリーが有利なんじゃないかな。

ーープロでの最終目標は? 

LO:ヘビー級の全タイトルを統一することだ。 

ーーアマチュア時代には世界選手権で中国でも試合を行っている。アジアに対する印象は?

LO:中国ではとても良い扱いを受けたんだ。人々がとても礼儀正しかったことを覚えている。日本の人々はボクシングをよく知っているし、ぜひともまたアジアで試合をしてみたい。タイトル戦ができたら大きなイベントになるだろうしね。

スポーツライター

東京都出身。高校球児からアマボクサーを経て、フリーランスのスポーツライターに転身。現在はニューヨーク在住で、MLB、NBA、ボクシングを中心に精力的に取材活動を行う。『日本経済新聞』『スポーツニッポン』『スポーツナビ』『スポルティーバ』『Number』『スポーツ・コミュニケーションズ』『スラッガー』『ダンクシュート』『ボクシングマガジン』等の多数の媒体に記事、コラムを寄稿している

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