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私人逮捕系YouTuberが収益停止処分に。活動継続のためクラファン呼びかけるも「自費でやれ」の声

篠原修司ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門
YouTubeの広告収益が停止したことを発表するガッツch。Xより

 私人逮捕系YouTuberとして物議をかもしているYouTubeチャンネル『ガッツch』が、YouTubeから収益を停止されたことを11月17日に発表し、クラウドファンディングを呼びかける事態となっています。

YouTube運営から収益停止処分に。今月入る予定の収益も没収

 私人逮捕系YouTube『ガッツch』を運営する中島さんが、自身のXアカウントで同チャンネルの広告収益が11月8日時点で停止されたことを発表しました。

 また、この収益停止処分により、今月入金される予定だった過去の収益も振り込まれなくなったとのことです。

活動継続&政治団体設立のためクラウドファンディングを呼びかけ

 こうした事態を受けて中島さんは「痴漢被害をなくす」という名目の元、『ガッツch』の活動継続のためにクラウドファンディングの開始をあわせて発表。

 集まった資金は『ガッツch』の活動費にくわえ、中島さんと撮影スタッフの生活費、そして“犯罪撲滅を目的とした政治団体”を年内に設立するための費用に使われるとのことです。

「自費でやれ」「結局、金か」の批判の声

 しかし、この発表に対してXでは「自費でやれ」、「結局、金か」、「警察官になればいい」といった批判の声が多く挙がっています。

 『ガッツch』を代表とした私人逮捕系YouTuberに対しては、JRなどの鉄道各社から「撮影や投稿を認めていない」といったコメントが出される事態となっており、私人逮捕そのものの危なさから一般的なSNSユーザーからも「暴力的で危ない」、「冤罪だったらどうする」といった批判がなされています。

 一方、痴漢被害にあったことがあるとみられるアカウントからは「頑張ってほしい」、「応援してます」といった応援の声も出ていますが、全体としては批判が多いです。

 筆者の意見としては、動画投稿やクラファンの呼びかけはお金目的のためとしか思えず、私人逮捕の行為そのものも危険なため、普通に働きながら私人逮捕をしない痴漢撲滅のためのボランティア活動を続ければ良いのではと思います。

 それを認めてくれる人が増えてくれば、活動のための資金も募金で集まることでしょう。

ITジャーナリスト/炎上解説やデマ訂正が専門

1983年生まれ。福岡県在住。2007年よりフリーランスのライターとして活動中。スマホ、ネットの話題や炎上などが専門。ファクトチェック団体『インファクト』編集員としてデマの検証も行っています。最近はYouTubeでの活動も。執筆や取材の依頼は digimaganet@gmail.com まで

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